海岸通り

2018-07-07 | music or live

真夜中ベッドを抜け出して 
脱ぎ捨てたジーンズに足を通す 
床に散らばった銀貨を拾い集めると 
不意に君が寝返った

君が起きないようにそっとドアを閉め
島の海岸通りを独り歩く
海風にヤシが踊る道を歩く
遙か遠く灯るストアー目指して

夜空を過ぎったのは旅客機か軍用機か 
水平線に浮かぶ船は海賊船かノアの方舟か
水面を破ったのはくじらか潜水艦か 
闇に瞬いた光りは流星かミサイルか 

対岸に聳える米軍キャンプ 
甘い蜜が滴る蜂の巣のようさ
寂れたカーモーテルの俺たちは
ペットショップの檻に囚われた犬のようさ

気だるい熱帯夜の海岸通り 
スマートフォンを部屋に置き忘れたせいで 
不覚にも見上げた星空は刹那すぎて
歩む足取りは綱渡りのように危ういのさ 

彷徨いている犬は飼い犬か野良犬か 
すれ違った老人は散歩なのか徘徊なのか
ストアーのレジ打ちは日本人か外国人か
テレビのニュースは戦争か祭りか 

俺にはどっちでも関係ないね
わかったところで何か出来る訳でもないし

寝起きに君が飲みたいのはスープかミルクか 
俺にはそれしか興味がないし

今宵、世界が破滅しようがしまいが 
君がいるならどうでもいいし

俺が生きているのは現実なのか夢の中か 
もはやそれすらどうでもいいし

愛しい島は流刑地か楽園か
君がいるなら此処にいたいし

ただそれだけ・・・

 





post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。