jointed-rapala@nigntgame.after.work

仕事帰りほぼ日は堕ちていたものの、二日も雨続きであったので少しだけ外の空気を吸いたくふらりと寄り道・・思い返せば昨年ジャケットを羽織りはじめた今時に、帰宅途中の魚港内の河口で型の良いマングローブジャックを数尾釣った。
その漁港へと立ち寄る。衝動的な寄り道であるので、去年釣ったオレンジのラパラカウントダウンは持ち合わせてなかったがブルーのジョインテッド・ラパラが車内にあったので、とりあえずそいつを結んで投げることとした。
ルアーの島のナイトゲームは経験的にはイカとサーベルフィッシ以外はあまり成立しがたいと思っていたが、昨年、何故かこの場所だけこの季節にマングローブジャックメインに喰ってくることを発見したのだ。半信半疑だが少し粘ってみた。
水面を微妙な月明かりが照らし緩やかだが潮も流れ効いている。蛍が川沿いの木の枝垂れからあまくはないだろう潮水に何故か落ち浮いたりと風情は別のもんが出そうな雰囲気を醸し出しているが、柳の下のどじょうすらも出そうもない。
昨年の出来事は偶然だったのか？と疑心が芽生え、時折、綺麗な月を見上げると、やはりイカを狙ったほうが妥当だったかもな・？と少し悔やんだりもした。だが、諦めかけた頃に微妙だが魚のあたりがコツンとあった・・少しばかり捕食の音も海面を叩き生命観が帯び始めた。スローリトリーブで幾度か通してみると、遂に魚が喰らったらしき感覚が伝わってきた。
先ずは型の良いグルーバーが釣れた・・なかなかの引きであった。

グルーバーにザラザラに傷みつけられた先端部分の釣り糸を切って再度ラパラを結びなおし今一度投げると数等目に今度はマングロブジャックが期待通りに喰ってきた。

４０オーバーが二尾・・上出来だ。野良猫の見物客も何処からか現る・・小魚ならおそらく猫にひったくられる食物連鎖が起こっただろう・・だが、猫を悩ますデカいサイズだけに猫もたじろいている・・猫に売れそうもないので魚屋は閉店し帰り支度・・家に持ち帰って鱗を削り、内臓を抜き冷蔵庫へ・・明日の夕飯に食させていただきます。

見事に小魚を演じ二尾を射止め傷だらけで生還した青いジョインテッド・ラパラ・・まるで人間から木の人形に戻ったピノキオのようで愛らしい・・もう投げないで飾っとくよ君は・・ピノキオも聖書に登場するヘブライの預言者ヨナのように物語でクジラに呑まれ吐き出されたけど、君は現実に海で獰猛な魚に食われかけたんだからさ・・しかも二回も続けて・・歯型も勲章のようでカッコいいよ！
自己愛にとらわれクジラに呑まれたヨナはどうして吐きだされたんだったけ？ピノキオはどうして人間になれたんだっけ？・・全部、記憶は断片的で忘れてしまった・・
とりあえず愛着が沸いてしまったラパラを敬意を表しケースに・・・