
トラクター標識のあるサトウキビ畑を抜け、
轍をかき分け進むと小さなマングローブの浜にたどり着く・・・
滑る泥に足を捕らわれながら先ずは湿地帯をルアーを投げ進む。
小魚の群れを海面に突き喰らうバラクーダに遭遇するも逃がしてしまう・・・
いつしか場面は湿地帯から広大な浅瀬の砂浜に変わり足場も安定してくる・・・
突如、海面に現る海鳥の動き、沈む岩礁や海草の濃淡、潮の流れと風の摩擦による波紋に至るまで、微妙な変化を拾い、ルアーを撃ち当て確かめながら歩を進める。
バシバシと魚を引き当てる時もあれば、今日のようにやたら渋い時も・・
やがて、夕暮れ時・・ニードルフィシュに弄ばれ・・気持が折れる・・
だが、足が縺れ、満ち始めた海にずぶ濡れの哀れな男に慈悲深きマリアは微笑した・・気高きブルーエンペラーが銀色のスプーンを口に運んだ!
ブルーエンペラー (spangled enperoeとも・・) 和名 ハマフエフキダイ 島名 タマン(白タマンとの説も?)