ほらふきにっき

発作的な日記です

平成23年9月17日 木曽御嶽シンポジウム開催のお知らせ

2011-09-15 | つれづれ
急なご連絡になりますが、今週末、木曽御嶽シンポジウムのシンポジウムが開催されます。
ここ数年で木曽御嶽信仰については若手研究者を中心として急速に研究が進んでいます。
今回も新出史料についての解説が行われるとのことで興味深いものがあります。
お時間にご都合つきましたら是非足をお運びください。


木曽と御嶽の150年―霊山と木曽谷と里のきずなの視点から―

【開催趣旨】
 現在も息づく木曽御嶽信仰は、覚明・普寛両行者による中興開山以来、全国から信仰を集める霊山として発展してゆきました。さらに御嶽信仰の展開は、木曽谷の人々に対して、精神面はもとより、御嶽講の人々の往来による宿場町や山麓の村々の経済活性化に示されるように、社会、文化面にも大きな影響を与えてきました。それだけに、木曽について知識を深めようとするのなら、御嶽信仰について知らなければならないし、反対に、御嶽信仰を理解するためには、背景となる木曽の文化や社会を知る必要があると考えられます。
 御嶽信仰については、これまで生駒勘七先生をはじめとする多くの研究者によって、その歴史や信仰の姿が明らかにされてきました。これに加えて近年、あらたに近世末から近代にかけての御嶽信仰の姿を明らかにする資料が次々と掘り起こされてきています。これらの資料からは、聖なる山を目指して木曽に集まる人びとや、様々な宗教文化が木曽を通じて各地に伝わっていった様子をうかがうことができます。
 今回のシンポジウムでは、江戸時代末期から明治・大正・昭和期という時期に焦点を絞り、新たに掘り起こされた資史料や研究成果に基づいて、木曽谷と御嶽信仰がいかに関わり、どのような影響を相互に与えたのかについて考えてゆきます。そのうえで、木曽の文化と御嶽信仰がもつ現代的な価値や今後の課題について議論して、その知見を木曽谷のみなさんや木曽御嶽に関心を持つ人々と共有することができればと思います。

【展示予定の新資料】
○空明行者御影軸 ○覚明行者御影軸 ○普寛行者御影軸 ○一心行者御影軸 ○泰賢行者御影軸 ○順明行者御影軸 ○空明行者真筆神号軸 ○覚明行者真筆神号軸 ○一心行者真筆神号軸 など


【主催】
「木曽と御嶽の150年」シンポジウム実行委員会
【共催】
木曽町教育委員会、王滝村教育委員会、御嶽神社(黒沢)、御嶽神社(王滝)
【後援】
木曽ユネスコ協会、御嶽山奉賛会


【日時】
 平成23年9月17日(土)13:00~17:30
(シンポジウム開始前の12:30~12:50と、終了後の17:35~17:55に
 御嶽信仰に関する新出史料類の展観を行います
(解説、深瀬央道)

【会場】
木曽文化公園文化ホール http://www.kisoji.com/kisobunka/

【基調講演者、報告者・パネリスト】
菅原 壽清  足利工業大学客員教授
深瀬 央道  比叡山文化研究所助手 叡山学会 
関 敦啓  愛知学院大学研究員
小林 奈央子 慶應義塾大学講師
武居 博美  木曽町会議員、木曽御嶽本教総務部長

【基調講演・報告概要】
基調講演:菅原壽清「明治期に御嶽を旅した外国人」
明治期に御嶽を旅した外国人に、イギリス人のウォルター・ウエストンとアメリカ人のパーシバル・ローエルがいる。二人の御嶽の旅を例にして、それは現代の私たちとどのようにつながっているのか。また、信仰を通じて山と木曽と里(都市)との関係についても触れてみたい。

報告1:深瀬央道「木食空明行者の事跡について」
木曽福島が産んだ偉大なる先覚 空明(くうみょう)行者(中村神平)を通じ、木曽御嶽信仰の諸相と歴史について紹介する。空明は覚明法流を名乗りながらも普寛が開山した新潟八海山にまで足をのばし、また関東地方の行者・講中とも交流し明治天皇とも拝謁している。その空明を通じ、二つの登山口の問題なども紹介する。

報告2:関敦啓「木曽谷と御嶽講 ―東西の交流点として―」
江戸時代の終りに御嶽山が一般の人々に開かれて以来、山深い静寂にあった木曽谷は、江戸や尾張から講中の往来が賑やかとなった。東西の人々が御嶽山を通して交わってきた木曽谷について、信仰の交流点としての役割について報告したい。

報告3:小林奈央子「〈モトヤマ〉木曽御嶽をめざしてー四国の御嶽行者たち」
四国では信仰の根拠地となる霊山や霊場のことを〈モトヤマ〉(本山)と呼ぶ。四国からやって来る御嶽講の人々は、木曽御嶽を最上の「モトヤマ」とし、毎夏厳しい精進潔斎をおこなった上で御山に臨む。幕末からの長い登拝の歴史をもちながら従来あまり知られることのなかった四国の御嶽講の活動について、その過去といまを報告する。

報告4:武居博美「頂上からみた御嶽山」
昭和40年代の登山ブーム期から、長野県西部地震、御嶽山噴火を経て現在までの登山者、登山道、神社、山小屋の変遷、携わった人たちなど40年間に見聞きした事を話します。時代と共に移り変わる御嶽山の姿を現場の視点から振り返りお伝えしたいと思います。

【シンポジウム司会】
 時枝務 立正大学教授

【総合司会】
中山郁 國學院大學教育開発推進機構准教授


連絡先:木曽町教育委員会生涯学習係 電話:0264-23-2000
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