白馬岳ー唐松岳・・・何と言っても不帰の嶮に尽きるのかと!!
久し振りの遠征は北アルプス。年に一度は北アルプスなのです。そして今回は初めての後立山連峰、しかも人気の白馬岳~唐松岳への縦走登山という事でずっと楽しみにしていました。地元先輩ガイドの白馬岳登山ツアーに途中から合流し、その後自分は唐松岳へ2泊3日の行程で縦走する予定です。
深夜割引を適用させるため前日午後自宅を出発。高速道を乗り継ぎながらひたすら走ります。はやる気持ちを抑えながらの8時間超のドライブも楽しいのです^^。深夜零時に達するまでSAで待機し糸魚川ICから白馬八方へ。登山者用パーキングで車中泊。翌朝見上げるとド迫力の後立山が立ちはだかっています。問題は白馬と唐松の間の「不帰の嶮」。先週から続く腰痛とテント泊重装備も不安材料の一つ。果たして無事帰って来れるのか・・・結果は以下のとおりです。
■記録
7月20日(木)
東北道から磐越道へ。磐梯山通過中。そして糸魚川近辺のSAでタンパク質を補給😄
7月21日(金)
翌朝八方尾根駐車場から。白馬と不帰の嶮が見える。ちょっとビビるよね~^^
自分は縦走なのでバスで栂池高原へ移動。平日なのに登山者多し。恐るべし白馬!!
ゴンドラとロープウェイを乗り継いで栂池登山口。さて、行きますか!!
樹林帯を抜けると雪渓が現れる。ここで既に2000mを超える
中略。有名な天狗原到着。残念ながらガスに覆われていた
でもヒオウギアヤメやワタスゲが揺れる湿原を堪能できたので満足なり
続いて岩稜帯通過中。もうこの上は岩しかないのだ
これは・・・タカネバラ?幸先いいかも!!
白馬乗鞍を越えていよいよ白馬大池へ!!
昼過ぎに今日の宿泊地白馬大池山荘到着。天候は晴れたり曇ったりだが、風もなく暖かくてとっても穏やか😀
テン場の受付を済ませ早速ランチをいただく。今日はここまでなので当然ビール!!
で、夕飯。食うだけ食って重量を減らす作戦。節約のため1泊目はテン泊としたが、15kgを超える装備。果たして明日以降長い縦走に耐えられるのか?まぁ明日のことは明日考えよう^^
時間もたっぷりあるので周辺を散策したり一服したり・・・ゆったり時間が過ぎる
チングルマとイワイチョウのセット。春と夏の花。珍しいかも
7月22日(土)
前日夕方に山田・中川ガイドツアー合流。お世話になっています!!
当初一緒に縦走する予定でしたが諸事情により別行動に。打ち合わせをして明日唐松岳で再開することに。お疲れ様です😄
さてでは2日目の始まり。ここはライチョウ坂。でも残念・・・結局会えなかった
実は初めて見たハクサンコザクラ。こういう時期に南には来ていなかったもんね~
振り返って白馬大池。今日は天気も良さげ。テンション上がるね😀
おお~五龍と鹿島槍が見える~。でも遠望が利いたのはこの瞬間だけだった
NHKドラマ坂の上の雲で有名になった坂。カッコいい
今回もライチョウには会えなかった。代わりに・・・なんだまた猿かよ😩🤣
小蓮華山到着。結構な登りだった~。そしてガイドスタイル暑いっす💦
白馬は・・・ん~ガスの中か。でもその内姿を見せてくれるかな?
一旦結構下る💦ザレ場絶対滑らないように!!
三国境(長野、新潟、富山)通過。隣でテント張ってた人と話をしたが、ここから雪倉岳~朝日岳へ縦走するとのこと。すごいね
中略。何度も現れる偽ピークを越えてやっと白馬かな?
やりました!!白馬岳です。ガスなのでそれほどの感動はないかな?そしていつの間にかすっかり着替えてるし😂エライ汗かいた💦
頂上込んでる。晴れていれば・・・というのは贅沢な話だよね
下がって白馬山荘。降りれば晴れる^^
今11:00前。立派なレストラン。ちょっと早いけど白馬ラーメンいただきま~す!!
窓から見える風景。これ見ながら食べるラーメン最高!!
今日は天狗山荘まで。まだ半分。でも時間的に余裕はあるんで腰いたわりながら緩々と。白馬はまたガスの中へ。そして直下にテン場のある山荘を見下ろしながら歩く
天狗までは杓子岳と白馬鑓ヶ岳を超えていかなければならない。とても大きなアップダウンが続く。結構きつい
それでも岩手にはない様々な高山植物たちに励まされながら
中略。腰が重くなってきたので杓子岳は巻いて白馬鑓ヶ岳へ。あの登りもきつそう💦
到着しました。ほぼ一緒に歩いた若者2人は白馬テン場からのピストンだそう。でも右の人には次の日また会うこととなる。テン場に戻りやっぱ不帰キレット行きたかったみたい😆自分が拍車かけたのかな^^
もう1名途中からご一緒した大阪のYさん。とても健脚の女性でちゃんと杓子も登って来られた。今日の自分は無理💦因みに後ろの白い大きな山塊は白馬鑓ヶ岳。硫黄の匂いもしたので凝灰岩の山か?あれ越えてきたぞ~
道中ずっと悩んでいたこの花。やはりウルップソウだったか~。Yさんが教えてくれた。勿論初めて見る
ヘトヘト。やっと天狗山荘が見えた~!!
3:30頃到着。今日は小屋泊まりと決めているが、受付前にたまらず一服~😅
夕暮れの白馬鑓ヶ岳とテント場。自分にお疲れ山♪
7月23日(日)
朝。いよいよ不帰の嶮へ。天候は問題なし。昨夜雨も降っていない。十分寝れた。しかし看板には結構厳しいことが書いてる。緊張が走る→もうどうにでもなれと開き直る🙏
少し歩けばもうこんな景色。後立山連峰の連なり。そして不帰の嶮。スゲー!!
イブキジャコウソウ。岩手にはない。匂いは・・・しなかった😄
おお~立山連峰!!劒岳カッコいい。ズーっと見えていた
90分ほど歩いて、ここからだね。まずは序盤の天狗の大下り。気を引き締める
確かに急だ。でも危ない所にはしっかり鎖が張ってある
今日も大阪のYさんと一緒なのです♪見上げればこんな感じ。この最初の鎖場が鬼門
だんだんと不帰が近づく。高まる緊張^^
先ずは小手調べの不帰Ⅰ峰着。ここも結構な登りだった。途中道迷いも注意だね
振り帰れば天狗の大下り。ガコンガゴンと落石の音も。あれ降りて来たんだよね💦
でこれから向かう不帰Ⅱ峰北峰。あれどこ行くの~って感じでそそり立ってる。ここからが核心部。エネルギーを詰め込んで仕切り直す
ではアタック開始。序盤からクサリ場の連続。さすがYさん慣れてる。大キレットや劒も制覇してるんだもんな~。すごいね😮
登り始めて20分程。これは・・・思ったより早く出てきた
あの陽希さんもビビった空中ハシゴ。こんなところで写真撮るなよなって感じ😅
こんな感じっす。見てる方が恐くなるね^^
Yさんに頂いた写真。ありがとうございます^^
このトラバースも慎重に・・・にしても凄いとこ歩いてるよね😅
まだある。でも同じ標高登るにしても岩登りの方が気分的に疲れない。一気に高度稼げる感じがいいよね^^
何回目の鎖だろう。結構しつこいかも。落石も要注意で
稜線の切れ目から。うひょー!!あれ来たのか~
やりました!!不帰Ⅱ峰北峰。何事もなく登ることができた!!
核心部は過ぎたが、しかしまだまだ油断禁物。気を引き締めなおす
続いて南峰到着。ここは広いので一旦大休憩することに。たまらず一服→空気薄いのに一服するなよ^^
南峰から振り返って。大下り→Ⅰ峰→北峰全部見えてる。うひょー
では最後のⅢ峰目指して。その奥には唐松岳。人が見える。早くあそこに行きたいな~
実はⅢ峰看板見落とす。いつの間にか唐松岳に到着って感じだった🤣まぁいっか
ということで記念写真^^お疲れ様でした!!周りの登山者に「不帰から来たの?どうでした?」などと色々聞かれ、ちょっとだけ凱旋気分を味わったりした😄
唐松岳頂上山荘が見える。腹減った絶対カツカレー食べてやるぞ・・・と誓っていた^^
おお~五竜岳。天辺が見えないけどあれも凄い山だね
11:20頃。小屋に着きました~!!ここで山田さん一行と合流しご挨拶したり、一服したり、大分ゆっくりと過ごさせていただくことに
カツカレー・・・残念ながらこの小屋にはレストランが無かった🤣しょうがないのでこれ頼みYさんと昼食。そして勢いで禁断のビールに手を出してしまうことに(笑)
山田さん一行とYさんは今日はここに宿泊。自分は帰りのリフトの時間もあるので、13:00お別れを告げ一人下山。しかし・・・ビールはまずかったね。空気薄いしかなりヘロヘロ状態で降りることに😆
下山長げ~す!!コースタイム3時間。無事降りられるのか😅
写真撮る振りをして何回も休む(笑)でも岩手には無いシモツケソウやタカネマツムシソウなどわんさか咲いていて癒された
やっと八方池が見えてきた
やっぱりな。山田さんは朝すっかり見えてたと言っておられたので期待したが残念。本来なら下の看板のような景色だそうで不帰の稜線が見えるらしい。でもまぁいっか!!
リフト間に合った。ここから楽ちん。へーこれが有名な八方尾根スキー場か。文明の利器ありがたや
無事下山し改めて見上げる後立山連峰・・・楽しかったな~良かったな~
八方で4日振りに風呂(温泉)に入り、休日割引のため高速へ。そして昼飯リベンジカツカレーで締める😆
■タイム&GPSログ
■勝手に難易度指数
95+15(危険度はグレーティングD6)=110points
■感想、反省等
・自分にとっては大縦走でした。ほぼズーっとアップダウンの繰り返し
・表銀座みたいにフラットなイメージを持っていただけにきつかったですね
・こういう縦走はテント泊はもうしません(笑)雨や夜露で余計重くなります
・山田さんともお話ししましたが改めて呼吸法が重要だなと感じました
・2700~2900mの稜線の大きな登り降りは高山病になるリスクが高いと感じました
・それと適度な休憩とやはり水分、塩分、栄養補給ですかね
・後は登山前数日前からの事前予防(体調管理、栄養補給対策)も重要です
・聞いていた通り後立山の稜線ってきついんだなと改めて思います
・不帰の嶮は確かに凄かった。でも危ない場所には鎖とステップがあります
・非常に管理された路だと思いました。管理する方々に感謝しなければなりません
・でも決してお勧めできるルートではありません
・最後は自分との闘いなのです。自己完結は常に意識しましょう
・因みに自分は山岳エキスパート保険とココヘリにも加入しています
・なんてことを書いてしまいましたが、実際はとても楽しく歩きました
・景色は最高!!縦走路も最高でした!!