鳶・鷹・蛙・蛇

３２歳を目前に控えて、ひとつ分かったことがあります。それはうちの母親は相当な変わりものだということです。

あれは結婚するちょっと前、嫁を顔合わせしに実家に行ったときの事です。

まず母親の挨拶はトイレの中からのものでした。
出鼻から顔を合わせてない顔合わせから始まり、私が恥しかかいていないころ、ふと食卓をみるとロウソクが。
母親はなんの躊躇もなく、

「電気代を節約している」
と述べました。

母親曰く、同居している夜寝れない祖母の為にもロウソクは睡眠を誘う効果があることも聞いてもいないのに教えてくれました。

こうして母親と、嫁と、恥と怒りを2で割った顔の私との顔合わせは終了しました。

案の定嫁の感想は「面白いおかあさんだね」というものでした。

受け入れてもらえ、無事結婚し今にいたるのでよしとします。

他にも困っている人に冷蔵庫をあげて、クーラーボックスで生活しようとしたり、目薬をさすときにやりすぎなほど海老ぞりになったり、Amazonを南米と勘違いしたり、浜崎あゆみをはまざきあゆみといったりとエピソードは絶えません。

しかしそんな母ですが、嫁曰く、私と母親はそっくりだそうです。
悲しくもあり、少し嬉しくもあり複雑な気持ちでいるのです。