goo blog サービス終了のお知らせ 

okinatchiの四次元徘徊記

 毎日の出来事を書き綴ります。

8月15日の5

2013-08-15 21:39:10 | 日記
   8月15日の5
  有名なTV番組の「おしん」では、貧乏のために大根めしを食べている話がでていたが、戦中戦後の食糧不足の時期には足りない米を補うために、ご飯の中に野菜や野草、その他のものを混ぜて食事の分量を増やしていた。

 お米の配給量としては一人1日3合(1合は0.18リットル)のように決められていたのであるが、日本国で収穫される米の量は日本国民の全員に1日1合の配給を行うのには不足していたから、配給される食糧は米だけではなく、米の代わりにサツマイモであったり、高粱であったりしたこともあった。 そして、その頃は米の配給通帳(米穀通帳)が身分証明書としても使用されていたのである。

 街の食堂などで食事をするときには、区役所に提示した米穀通帳に記帳された上で発行してもらった外食券を店に提出しない限り外食ができなかった。 それで、その頃の勤め人は少数の例外の人を除いて、家から弁当をもって勤務先に出勤していたのであるが、その当時に独り者で自炊生活をしていた私は、米の配給の代わりにサツマイモがどさっと配給されたときには、毎日、弁当箱に茹でたサツマイモを詰めて勤め先に行ったものでした。

 外食券なしでも外食ができるようになったのは、昭和20年代の終わりか昭和30年代の始めころであった、と記憶している。 現在は残飯が街中に溢れていて、それで烏が大繁殖をして困っている、などという、とんでもない事態になっている。 地球上には飢えに苦しんでいる大勢の人達がいる、というのに。 今の日本には飢えに苦しんだ経験のある人は少なくなってしまっている。

 現在の日本国の食糧の生産能力は日本国民を飢えさせない量には満たないから、海外から食糧の輸入が止まるような事態が生じたら、日本国には戦争中と戦後の餓鬼の世が再現されるであろう。 海外からの食糧の輸入がとまるような事態としては、日本国に食糧を輸入するための外貨があっても、天災、地変、戦争などによって外国から食糧の輸入が出来なくなるとき、あるいは、日本国に外国から食糧を輸入するための外貨がなくなってしまったとき、などが考えられる。

日本国は私が某官庁に勤めていた数十年前には国際収支が赤字であったり黒字であったりの状態で、勤め先の官庁での毎月の省議報告における国際収支の状態が知らされる度に一喜一憂していた貧乏国だったのであり、今の日本国の状態では元の木阿弥で貧乏国に逆戻りすることがないともいえない。 私はそんな日本国の姿を見たくはないのだ。 

  配給の 思い出苦き 終戦後  徘(徊)人 okinatchi

コメントを投稿