イタリア人は自分の思い通りに事が進まない時、手を広げ天を仰いで叫ぶ。「マンマ・ミ~ア!」ってね。直訳すると「お母さ~ん!」ってな感じ。いい歳の男性でさえこうだもの。イタリア人にとってどれだけ母親の存在が大きいかがわかる、マザコンの国と言われる所以だ。あぁ、でも今日はまさにそんな言葉がぴったりな日だった。今回の旅の最後に観戦予定していたACミラン戦。余裕で到着したサン・シーロスタディアムのチケット売り場で、思わず手を広げてしまったのはこの私。気付けば回りの窓口ではどこもみな同じようなリアクション。もっともイタリアらしいこの言葉は「なんてこった!」とも訳される。
チケット売り場に張り出されていた一枚の紙。そこには「本日のチケットはミラノ在住者のみに販売します」という言葉。理由もお詫びの文句も一切なし。さすがにイタリア人とて理解できないといった感じで、売り場や警備のスタッフに詰め寄る場面も。売り場のスタッフによれば恐らくセキュリティの関係だと。自分たちもなぜ今日に限ってこんな事が行われるのか不明だと。ダフ屋対策で昨年からチケット購入にはパスポート提示が必要だったけど、今日に限っては住所が明記された証明書がないとイタリア人とてチケット購入ができない状態。
これぞイタリア、そうわかってはいても腹が立つ。そう、この国はいつだってこうだ。やることが単純かつ唐突。わざわざこの試合を楽しみにやって来た外国人観光客だって多いはず。なのに理由もハッキリさせず、もちろん告知もなしに平気でこんなことをするのだ。これほどの観光立国でありながら、こんなに観光客に冷たい国もないだろう。最後の最後まであきらめ切れずに売り場に残っていたギリシア人たち。「もう君たちが私たちの国に来ても入国させないぞ!」という言葉を残して去って行った。次回の試合でも同じような措置が行われるかどうか、売り場スタッフらにも不明とのこと。巨大なスタジアム、サン・シーロを目の前にして諦め切れずに立ち尽くす人々。あぁ、ここは「マンマ・ミ~ア!」の国イタリア…
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