藤永香織さんと息子たちは支援が届くのを待ち続けるのではなく、支援のすき間に放り出されている家族と共に、自立への道の模索を始めました。
藤永さんは訴えています。
クラウドファンディングURL:
ガザ子ども支援 子ども食堂とこころのアトリエを作りたい|For Good|手数料0%のクラウドファンディング
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「私達は日本で闘病中の母(藤永)と、ガザ地区ハンユニス郊外で避難生活を送る2人の息子(ムハンマド&マッスーシー)の、ごく普通の親子です。
ハヤートナ(our life)を合言葉に、寺子屋支援と出前子ども食堂に取り組んでいます。
始まりは、アパートの1室で寺子屋を開くマイサ先生との出会いでした。
『子ども達の居場所をつくりたい』『学びの場を提供したい』『私達親子が生きていくために、自分が仕事にできるのはこれしかないと思って始めた』
彼女の言葉に共感し、支援を決めました。
私達は年少の子ども達を対象に、お絵描き教室の開催やビスケットの差し入れ、
また机や椅子、黒板、ノートなどの備品支援を行いました。
1つ行動する度に次に繋がるようで、着の身着のままで避難して来た子ども達にジャケットを配ったこともあります。
地元ネットワークで、困っている人、必要としている物のリクエストを直接受けて対応していました。
子ども達にサンドイッチを配る「出前子ども食堂」も行っています。
メニューは、植物性タンパク質が摂れて腹持ちもする、ファラフェル(ひよこ豆)サンドイッチ。
まずは寺子屋の子ども達を対象に始めましたが、回を重ねる毎に寺子屋とは関係なく集まってくるようになりました。
外で食べる子もいますが、多くの子ども達でギュウギュウ詰めの寺子屋の写真が送られてきて、スペース拡大が必要だな、と思うようになりました
停戦が発効されたことで、その想いはさらに強くなりました。
現在マイサ先生は、兄一家が住むアパートの1室に自身の子供たちと身を寄せていて、
朝起きるとマットなどを片付けて寺子屋として開放しています。
もし、先生親子の居室と寺子屋のスペースを分けられたら。
たとえば、さらに先生を増やすことができれば、より多くの人数や年齢の子ども達を受け入れられる、と思いました。
そこに子ども食堂も併設できたら、学びと食をセットで提供できる。
さらに、停戦がこのまま順調に進むのであれば、戦争中にはできなかった支援も必要になってきます。
停戦したからと言って、瓦礫に囲まれた厳しい生活であることに変わりはなく、その支援も変わらず必要です。
そこに加えて、いわば「彼らの明日に繋がる」支援が必要になってきたと思っています。
子ども達への学び支援の他に、もう少し上の年代の若者向けの学習環境の提供や仕事支援を考えています。
私達にとって、子どもへの学び支援は同時に大人への仕事支援でもあるという考えです。
学び支援はその先に、さらなる学習か仕事のいずれかに繋がる1本の道だと位置付けています。
そうした「選択肢のある支援」を行うための「場所」を作るのが、今回のクラウドファンディングの目的です。
家を破壊された人々で溢れるガザでは、空きスペースを探すのは簡単ではありませんが、諦めるつもりはありません。
状況が流動的なため、SORamUさんとも協力しながら柔軟に進めていきたいです。
ぜひ、あなたの力を貸してください」
尾上光 (ハヤートナ 旧ヤスミン・ライブラリー)