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日々の中で想うこと
ひとつの出来事から想起する
異なるいくつかのイメージ

HAPPY28

2010年04月29日 | 想うこと

今年もしあわせなバースデイがやってきました。
無事に28歳になりました。

今までたいして大きな病気もせず、
大きな怪我もせず、
あったかい人たちに包まれて健康に生きてこられたことに
感謝する、とってもすてきな一日になりました。


おめでとうって言葉をたくさんプレゼントしてもらいました。

おめでとうって、なんだかすごくうれしいです。


なんだか漠然と生まれてきた意味とかそういった類いのことが
すごく近くにあって、
自分の生活そのもののような気がして
毎日が生きることの答えとか理由そのものだと感じています。


毎日ほんまに貴重です。



週末にお誕生日会の予定がふたつもあります。
今日もお誕生日会でした。

お誕生日当日はスウィートすぎる笑顔に祝っていただきました。

あたし、笑顔が爆裂しました!!
ええ顔してたと思います。

久しぶりに、はにかみました。

あたし、はにかんでいる!!って気付いたときにはもう、
はにかみっぱなしでした。


人って照れくさいほど嬉しいと、はにかむんですね。

はにかみながら、
すごく贅沢をした気分になったときのことを思い出しました。


ある人と会った春の日のことでした。

デートも終盤で、ごはんも食べ終わって、
ワインなんか飲みながら話が深く及んだ頃に

彼がおもむろにジェラートを注文してくれました。
食べるでしょ?って。

春らしいピンクのストロベリーのジェラートが
グラスいっぱいに出てきたとき、
あたしは、堂々とはにかみました。

ジェラートにはスプーンがふたつ添えられていました。
でも、ふたりで食べきれないぐらいの量のジェラートでした。

ゆっくりゆっくりジェラートを食べながら
彼のちいさかった頃の話を聞いていました。

溶けかけて甘味が増して、
トロトロになったジェラートは恋愛における
一番危うい時期に似ていると思います。


テラス側の席で隣り合って座っていたので
彼の話す姿を右手に見ながら、
もてあましたジェラートを彼の口に運びました。

普段は絶対しないのになぜかこのときだけは
素直に口をあけて、んっ、ってするもんだから
人知れずあからさまに、はにかみました。


うわ、めっちゃ贅沢してるなぁって強く印象に残っています。

こういうの、しあわせの記憶って呼ぶんですね。



しあわせの記憶は薄れやすいものです。

人はつらいことやかなしいことに普遍性を持つ生き物です。
そういった負の感情はいつまでも心に残りやすくできています。

楽しかったりうれしかったりという感情は一過性の傾向があるそうです。

だからこそ余計に、色や空気や光や温度や音で
しあわせな瞬間を覚えていたい。
なんども思い出してあたたかい気持ちになりたいと思います。


あたしが会話の切れ目なんかで黙っているときは
その瞬間のニュアンスを頭にインプットするために
神経を集中しているときです。
ちょっと飛んでいます。


忘れたくないしあわせの記憶が
たくさん積み重なる28歳にしたいと思います。



思い出に変わる瞬間

2010年04月15日 | 想うこと

思い出になる。
ふとそう思った時には遅かったのです。

とってもせつなくて苦しくて儚くて
あったかくて大切な思い出になるとその時確信しました。

まるでモヤがかかって
スローモーションみたいな時間の流れ方をしたかと思ったら
次の瞬間に思い出に変わっていました。


もうこの場所を訪れることはない、
それが現実になるまであと数日しかありません。


ここは大阪・堀江のとあるバーです。
ここのマスターは間違いなくこの一年、
あたしの泣き顔を
だれよりも一番多く見た人です。


ひげに白いシャツがとてもよく似合うシュッとした人です。


どこよりもおいしいお酒をつくる人です。


見た目より100倍古風で、1000倍自分に厳しい人です。


出逢ってから一年と少し。
数十回と彼に会ってきました。
何度も何度も朝まで話し込んで
笑ったり泣いたり怒ったり、すごく自分らしくいられました。


この人の前ではあたしはわがままで感情的で、
すぐに怒ったりすぐに笑ったり
テンションがおかしくなってはしゃいだり
かなしくて、またはくやしくて、または、わけわかんなくて泣いちゃったり、
いろんな顔を見せてきました。

その度に彼は全部を受け入れてきてくれました。

たしなめてくれたり
きっついつっこみをくれたり
叱ってくれたり
一緒に笑ってくれたり
共感してくれたり
アドバイスをしてくれたり
たまーに、なぐさめてくれたり
自分の話をしてくれたり
すきな音楽をかけてくれたり
ほんとにごくたまーに、やさしい言葉をかけてくれたり

なによりもそばにいてたくさんの話をしてくれました。


それはお仕事として、
ただ単純にお客さんのお相手をしていたのではないと思っています。

ちゃんとあたしにまっすぐに向き合ってくれてきた、そう思っています。

そんなん当たり前やろって彼は言うでしょうけど。


いくつもの夜が彼のいるバーで過ぎていき、
あたしの27歳を輝かせてくれました。

彼の立っているカウンターの後ろは
鏡張りになっていて彼の背中とあたしの顔がいつも目の前に見えました。


あたしはほとんどの瞬間、笑顔でした。

彼の背中はいつでもしゃんとしていました。



こないだそんな彼を
本当に心からかっこいいと思う出来事がありました。

なんともないことなのかもしれないけど
その時のあたしにとっては彼がヒーローに見えました。

それぐらいの、なんだか感動しちゃうくらいの、
出来事でした。


男の人をこんなにかっこいいと思ったの、いつぶりかなぁ。
というか、初めてかもしれません。

またこれも忘れられない思い出になるのですね。



出会いがあれば別れがあって
いつの時代も別れには憂いがともなうものです。

このカウンターでの彼とのやりとりや、この場所への愛着が
あたしの中で完全に思い出になる前に
もう少しだけ、ここにいたいと心から思います。


おやすみ。
バイバイ。

また明日ね。