硬い硬い硬い石

強い強い強い剣が
ポキンと折れたら
とっても怖い
そこにはきっと
すごいモンスター

硬い硬い硬い石が
パカンと割れたら
とっても寂しい
そこにはきっと
過ぎた時間

信じて信じて信じてた心が
プイッて裏切られたら
とっても悲しい
そこにはきっと
涙のあと

でも
それでも

強い剣が・・・
硬い石が・・・
信じてた心が・・・

あったから

でも
それでも
良いかな・・・って
少し優しくなれる

すかし絵

真っ白な紙に
すかし絵がある

あたかも
これが本物である
がごとく


出てきた言葉
どんなに飾ろうと
すかし絵が見える

あたかも
これが真実である
がごとく

春雷

柔らかな闇を
切り裂く轟音
そして、雷光

春の空気は
一瞬にして凍る

穏やかな若葉の匂い
かき消すかのごとく

ゆるやかな土の匂い
かき消すかのごとく

目に焼き付いた
ひとすじ

それは
心に爪痕を残す