ひとつまみ

ほんの“ひとつまみ”で
 いろんな味になるかも・・・

バス停にて

2013年07月26日 | ひとつまみ
毎朝三人が待つ
バス停

行き交う車の音
ごうごうと

どこまで行くのだろう
同じ所まで行くのだろうか

1時間に1本
バスが来るまで
あと5分

三人はそれぞれ
時間をすごしている
まるで
自分の宝石箱を覗くように

同じ所まで
行けるのだろうか
三人は

私の乗るバスも
このバス停に
来るのだろうか

コーヒーカップ

2013年07月25日 | ひとつまみ
コーヒーの時間は
贅沢な時間


インスタントを
さささっと入れ
普通の白砂糖2杯
お湯を入れ
かき混ぜる

10分待つ

やっと飲める
温度も、苦さも、甘さも
ちょうど良い

そういえば
このカップ
眩しいくらいの白だったのに
やっと落ち着いてきた

コーヒーの時間は
贅沢な時間
カップと語り合える
貴重な時間

お待たせ…

あまつぶ

2013年07月24日 | ひとつまみ
天からおりた
あまつぶひとつ
わたしの手のひら
ゆっくりそめる

ほんとにかすかに
空の色
さわることなど
できないくらい

もうひとつ
もうひとつ
降りたあまつぶ
手であつめ

覗き込んだ
両手の中は
小さな空と
雲ひとつ

そうか
あまつぶは
空の素で
出来てるんだ

ひとつぶ

2013年07月20日 | ひとつまみ
水滴がひとつぶ
ポタリと落ちる

岩の上はねる
みずしぶき

さっきもポタリ
今もポタリ

いつしか
岩に小さな穴
まるで
時間をギュッと
つめこんだよう

覗いた
小さな小さな鏡には
アナタの
小さな小さな泣き顔

ゆらめいていた