むこうに

むこうに見えるものは
なんだろう
まぶしくて
優しくて

むこうに見えるものは
なんだろう
きっと
とってもとっても
いいもの

いつもそこにある
いつもここにある

こちらとそちら
左右は違うけど
おんなじだ

じゃあ

むこうに見える
まぶしいものは
むこうに見える
優しいものは

きっと

右に左に

目標まであと少し
そう言いながら
行進していく

決して
まっすぐではない
右に左に
うねりながら

目標は近い
そう言いながら
行進していく

曲がって
回り道して
右に左に
何かをしながら

ごっつんこしながら
わいわいいいながら
静かにしながら
立ち止まり
見まわして
また進んで

右に左に
進んだ行進
ようやく
ここにたどり着いた

草とり

涼しい間に
庭に出て
強い雑草を
むしる

ただ
むしる

草とりは
人の仕事

ありが歩く
とかげがはう
蚊が飛んでいる
人は草をとる

強い雑草は
来年も生えるだろう
人は
来年も草をとるだろう

草をむしる
ただ
むしる

きっとまた・・・

どっかん花火

向こうの山に花火が
どか～ん
あっちの海に花火が
どか～ん

隣のお家で花火が
しゅわわ
僕んちだって花火が
しゅわしゅわ

お兄ちゃんの持った花火が
パチパチ
私の花火も
パチパチパチパチ

大きい花火
小さい花火
みんな夜空に
輝く笑顔

どか～ん
しゅわしゅわ
パチパチパチ
どか～ん
しゅわしゅわ
パチパチパチ

バケツ

砂場に転がった
小さなバケツ

まるで宝物のように
半分くらい
砂が入ってる

もしかしたら
大事な食料かも知れない
もしかしたら
貴重なクスリかも
あるいは
金塊

小さなバケツの中は
不思議な時間が流れてる

手にした者だけに
見える真実

遠くに遠くに
見える現実…