冷たい雨の最終日

２００７年の渓流シーズンも、今日で最終日。
昨日から冷たい雨が降り続いている。

シメは、お気に入りの多摩川水系支流で。
自分にとっては渓流ミノーイングの原点とも言える沢だ。

実績のある区間に入るが、台風の影響でめぼしいポイントはどこも砂利が堆積してしまっている。
過去に尺ヤマメを２本出した淵も、３分の２ほど埋まってしまった。
もう、ここに尺が着くことはないだろう。

冷たい雨による水温低下のせいもあるだろうが、あれほど魚影の濃かった沢から何の反応も無いのは寂しいことだ。
雨も激しくなってきたので、あきらめて退渓しようと考えてたところで、小粒のヤマメがヒットした。

この一尾で少し元気が出た。

台風で流されたヤマメもいることだろう。
そう考え、久しく行っていなかった中流域に入ることにした。

ここも全体的にザラ瀬となってしまった。
それでも対岸の木の根がむき出しになっている下が緩流となっており、若干深く沈み石がある。
魚が着いているとしたら、ここしかないだろう。
アップクロスでキャストし、ナチュラルドリフトでルアーを流すとギラっと光る魚影を確認した。


いる！

この魚でシーズンラストを飾る！

そう決めて、３分くらい釣り場を落ち着かせる。

そして、再び木の根元にキャスト。

ロッドティップを上げてチョコチョコとルアーが首を振るアクションをつける。

すると、水中がギラっと光ると同時に手元に重みが伝わった。

その瞬間勢いよく下流に下りジャンプ！

ん？　ジャンプ？




なんと、いたいけな顔をしたニジマスであった。
放流ものだが、暫く時間が経っているらしくコンディションがいい。
尾ビレはヒレピン、そして何より魚体の発色が美しかった。

でも、まさか君がシーズンラストを飾るとはね。
思わず、くすっと苦笑いをしてしまったよ。