「マジシャンズ」のソン・イルゴン監督が、チャップリンの名作「街の灯」をモチーフに作り上げたラブストーリー。暗い過去を持ち、心を閉ざしたボクサー崩れの男と、視力を失いつつも明るく生きようとする女性が出会い、愛を育んでゆく姿を描く。出演は「ソフィーの復讐」のソ・ジソブ、テレビドラマ『トンイ』のハン・ヒョジュ。
あらすじ:チョルミン(ソ・ジソブ)は、かつて将来を期待されたボクサーだったが、今では夢を諦め、昼間はミネラルウォーターの配達、夜は駐車場の料金所で働いていた。ある雨の夜、料金所で1人、テレビを見ていると、若い女性が現れる。
人懐こい笑顔で話し続けるその女性はジョンファ(ハン・ヒョジュ)といい、目が不自由なために、チョルミンを以前働いていた老人と勘違いしていたのだ。別人と気づき、杖をつきながら立ち去ろうとする彼女に、雨宿りしていくよう勧めるチョルミン。それ以来、2人は毎晩のように一緒にテレビドラマを見るようになる。ドラマを見て無邪気に笑い、“主人公の心が見える”と涙するジョンファに、戸惑いながらも徐々に惹かれていくチョルミン。
しばらくして、チョルミンは自分の過去を彼女に語る。彼はボクシングをやめた後、借金の取立て屋として働いていたが、傷害事件によって一時期、刑務所に服役していたのだ。
ある日、自宅で職場の上司から襲われそうになるジョンファ。通りがかったチョルミンに助けられたものの、会社は退職。彼女を励まそうと、チョルミンは子犬をプレゼントする。
ジョンファとの未来を思い、ボクシングへの再挑戦を考え始めるチョルミンだったが、彼女の両親の墓参りに同行した時、自分とジョンファの過去に忌まわしい接点があったことを知る。
数年前、ジョンファが失明し、両親を亡くした日。チョルミンが借金取り立てのために追い詰めた男が、焼身飛び降り自殺を図り、落下してきた男を避けようとしたトラックがジョンファの車に衝突したのだ。罪の意識に苛まれるチョルミン。
一方、ジョンファの視力は急速に悪化し、1ヶ月以内に完全に失明すると医師から宣告される。チョルミンは、彼女の角膜移植手術費用を捻出するため、昔の仲間に海外での賭博格闘技試合出場を依頼。別人になりすますと試合の地タイへ旅立つ。だがそれは、ジョンファの手術当日だった……。(作品資料より)
<感想>この作品は韓国映画の王道をいったラブストーリーだ。必ずといってくらい泣かされるシーンがふんだんにある。泣くまいと堪えていても、自然に映画の中に入り込み涙が止まらなくなる。
特に目の不自由なジョンファが、障害に負けず明るく振る舞って気丈に暮らしているところ。その目が失明する原因が、ボクサーのチョルミンが関係していることで、彼は悩みなんとかして彼女の目の手術の金の工面をしてやりたい。それにはまた、元のボクサーに戻り八百長試合で賭け金で稼ぐことなのだ。
彼女がまだ目が見えないころ、二人が愛し合うまでの物語が自然でいい。初めてのデートに美容室で髪にパーマをかけようと相談したら、なんとアフロヘアーのようなパーマを掛けられてしまった。そんなこととは知らないで、花柄のワンピースとか何着も試着するのだが、結局着ていったのは、カーディガンにTシャツ姿で、そんな彼女が微笑ましい。そして彼の思い出の川岸を散歩して、小石を拾いお守りにする二人。
彼女の家は坂の上のアパートの2階に住んでおり、脚をくじいてしまった彼女を背中に背負い坂道を登り、階段を上がるチョルミンの若さと純粋さが伝わってきて好感が持てた。ジョンファの方は、目が見えなくなる前は、大学生で良いところのお嬢様だったのに、彼女が運転する車で事故に遭い、両親は亡くなり彼女だけ助かる。
仕事は一般人と一緒に電話を取り、苦情を聞きPCをタイプする仕事。上司がセクハラで、ジョンファが奇麗なこともあり、自宅まで来てレイプするところを、運よくチョルミンに助けられた。でも仕事をクビになると泣く女。こんなことは日本でも良くある事情だ。弱みにかこつけて女子事務員と関係を持とうとする上司は。
彼女の目の手術費を稼ぐためタイまで行くチョルミン。名前も変えてもし試合で自分に何かあったなら、二度と彼女には会えないのだ。彼女のために盲導犬にもなるようにと子犬をプレゼントする。
愛する彼女のため、名前を変えてタイまで行ってボクシングの試合をするチョルミン。試合は負ける予定だったのに、自分の意地と勇気で勝利してしまう。それが裏目に出て、マフィアに半殺しの目に遭うチョルミン。一重の目が印象的な男らしい顔立ち、そして182cmという高い身長と鍛えられた体も魅力的なソ・ジソプだが、ボクサーという役作りのためにさらにトレーニングを強化し格闘家ボディを作ったそうで、見事なまでに惚れ惚れするくらいの逆三角形型。
そのころジョンファの目の手術は成功して、彼女は目が見えるようになる。恩返しがしたい、彼に逢いたいと願うも、そのころ彼は瀕死の重傷を負っていた。病院を回って、マッサージのボランティアをしている彼女。いつもマッサージをしている男性の隣に、チョルミンが寝ていたことを知る由もなく、マッサージをしてあげる彼女。叶わぬ恋、チョルミンの体が小刻みに震える。
でも、もうジョンファは目が見えるのだから、彼チョルミンの体を触ったら分かるはずなのに、と思ったのだがやはり無理だったようですね。
二人が再会するのは、やはり思い出の河原のシーンです。そこには机と椅子が置かれてあり、点字で「ロミオとジュリエット」の言葉だったでしょうかね、以前彼女が好きな言葉だったと思いました。いずれにしても、韓国映画の王道をいく作品であり、けれど純愛なんですね。これだけは見る人の心を揺さぶります。愛は強い、泣かせられもう何も言えません。
2012年劇場鑑賞作品・・・65 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
あらすじ:チョルミン(ソ・ジソブ)は、かつて将来を期待されたボクサーだったが、今では夢を諦め、昼間はミネラルウォーターの配達、夜は駐車場の料金所で働いていた。ある雨の夜、料金所で1人、テレビを見ていると、若い女性が現れる。
人懐こい笑顔で話し続けるその女性はジョンファ(ハン・ヒョジュ)といい、目が不自由なために、チョルミンを以前働いていた老人と勘違いしていたのだ。別人と気づき、杖をつきながら立ち去ろうとする彼女に、雨宿りしていくよう勧めるチョルミン。それ以来、2人は毎晩のように一緒にテレビドラマを見るようになる。ドラマを見て無邪気に笑い、“主人公の心が見える”と涙するジョンファに、戸惑いながらも徐々に惹かれていくチョルミン。
しばらくして、チョルミンは自分の過去を彼女に語る。彼はボクシングをやめた後、借金の取立て屋として働いていたが、傷害事件によって一時期、刑務所に服役していたのだ。
ある日、自宅で職場の上司から襲われそうになるジョンファ。通りがかったチョルミンに助けられたものの、会社は退職。彼女を励まそうと、チョルミンは子犬をプレゼントする。
ジョンファとの未来を思い、ボクシングへの再挑戦を考え始めるチョルミンだったが、彼女の両親の墓参りに同行した時、自分とジョンファの過去に忌まわしい接点があったことを知る。
数年前、ジョンファが失明し、両親を亡くした日。チョルミンが借金取り立てのために追い詰めた男が、焼身飛び降り自殺を図り、落下してきた男を避けようとしたトラックがジョンファの車に衝突したのだ。罪の意識に苛まれるチョルミン。
一方、ジョンファの視力は急速に悪化し、1ヶ月以内に完全に失明すると医師から宣告される。チョルミンは、彼女の角膜移植手術費用を捻出するため、昔の仲間に海外での賭博格闘技試合出場を依頼。別人になりすますと試合の地タイへ旅立つ。だがそれは、ジョンファの手術当日だった……。(作品資料より)
<感想>この作品は韓国映画の王道をいったラブストーリーだ。必ずといってくらい泣かされるシーンがふんだんにある。泣くまいと堪えていても、自然に映画の中に入り込み涙が止まらなくなる。
特に目の不自由なジョンファが、障害に負けず明るく振る舞って気丈に暮らしているところ。その目が失明する原因が、ボクサーのチョルミンが関係していることで、彼は悩みなんとかして彼女の目の手術の金の工面をしてやりたい。それにはまた、元のボクサーに戻り八百長試合で賭け金で稼ぐことなのだ。
彼女がまだ目が見えないころ、二人が愛し合うまでの物語が自然でいい。初めてのデートに美容室で髪にパーマをかけようと相談したら、なんとアフロヘアーのようなパーマを掛けられてしまった。そんなこととは知らないで、花柄のワンピースとか何着も試着するのだが、結局着ていったのは、カーディガンにTシャツ姿で、そんな彼女が微笑ましい。そして彼の思い出の川岸を散歩して、小石を拾いお守りにする二人。
彼女の家は坂の上のアパートの2階に住んでおり、脚をくじいてしまった彼女を背中に背負い坂道を登り、階段を上がるチョルミンの若さと純粋さが伝わってきて好感が持てた。ジョンファの方は、目が見えなくなる前は、大学生で良いところのお嬢様だったのに、彼女が運転する車で事故に遭い、両親は亡くなり彼女だけ助かる。
仕事は一般人と一緒に電話を取り、苦情を聞きPCをタイプする仕事。上司がセクハラで、ジョンファが奇麗なこともあり、自宅まで来てレイプするところを、運よくチョルミンに助けられた。でも仕事をクビになると泣く女。こんなことは日本でも良くある事情だ。弱みにかこつけて女子事務員と関係を持とうとする上司は。
彼女の目の手術費を稼ぐためタイまで行くチョルミン。名前も変えてもし試合で自分に何かあったなら、二度と彼女には会えないのだ。彼女のために盲導犬にもなるようにと子犬をプレゼントする。
愛する彼女のため、名前を変えてタイまで行ってボクシングの試合をするチョルミン。試合は負ける予定だったのに、自分の意地と勇気で勝利してしまう。それが裏目に出て、マフィアに半殺しの目に遭うチョルミン。一重の目が印象的な男らしい顔立ち、そして182cmという高い身長と鍛えられた体も魅力的なソ・ジソプだが、ボクサーという役作りのためにさらにトレーニングを強化し格闘家ボディを作ったそうで、見事なまでに惚れ惚れするくらいの逆三角形型。
そのころジョンファの目の手術は成功して、彼女は目が見えるようになる。恩返しがしたい、彼に逢いたいと願うも、そのころ彼は瀕死の重傷を負っていた。病院を回って、マッサージのボランティアをしている彼女。いつもマッサージをしている男性の隣に、チョルミンが寝ていたことを知る由もなく、マッサージをしてあげる彼女。叶わぬ恋、チョルミンの体が小刻みに震える。
でも、もうジョンファは目が見えるのだから、彼チョルミンの体を触ったら分かるはずなのに、と思ったのだがやはり無理だったようですね。
二人が再会するのは、やはり思い出の河原のシーンです。そこには机と椅子が置かれてあり、点字で「ロミオとジュリエット」の言葉だったでしょうかね、以前彼女が好きな言葉だったと思いました。いずれにしても、韓国映画の王道をいく作品であり、けれど純愛なんですね。これだけは見る人の心を揺さぶります。愛は強い、泣かせられもう何も言えません。
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