前にも書いたのですが
人工内耳ではどうして音階がちゃんと聞き取れないのかを書いてみます。
鼓膜から入った音の振動は
耳小骨を経て
蝸牛(かぎゅう)へと送られます。
蝸牛とは字の通り🐌カタツムリのような渦巻き状をしていてリンパ液に満たされた器官です。
蝸牛には1万本を超える有毛細胞が
渦巻き状の筒の中で綺麗に並んでいます。
入口付近の有毛細胞は高音を担当。
奥へ行くほど中音になり
1番奥は1番低い音(50Hz)を担当しています。
ここで聞き取った信号が
聴神経を伝って脳に送られます。
少し話がそれますが、
音は
高音も低音も
入口付近の高音担当有毛細胞を通るので
高齢になると
高音から聞こえにくくなると言われています。
さて、
聞いた音は、
蝸牛の1万本以上ある有毛細胞によって
細かく識別して脳に信号を送っているわけですが、
人工内耳とは
その蝸牛の中に電極を挿入し
蝸牛の代わりをするものなのです。
たくさんの有毛細胞に代わって
私のインプラントだと22個の電極で担当しています。
1万本に代わり22個の電極で対応なのです。
ピアノでイメージすると
《88の鍵盤を22の電極で聞く》
という事になります。
1つの電極でいくつかの鍵盤を担当しなきゃいけないのがわかると思います。
なので、低音か中音か高音かなど
大まかな区別はできますが
隣り合ったご近所さんの音などは
似通ってて区別ができないのです。
私にとって人工内耳で聞く音楽は
知ってる曲なら、脳の補完によりそれなりに聞こえ
知らない曲は単調なラップのような音楽に聞こえます。
(知ってる曲でも、最初に題名知らないと
何度も聞いてやっと曲名がわかる、という状況です。)
ただ、知らない曲でも
楽譜を見れば
音符と頭の中にあるその音が合体して
それなりに聞こえてメロディわかり
カラオケでも歌えるようになります。
オカリナの音は
私にはとても心地の良い音で聞こえてくるので
吹きたいと思ったのですが
オカリナは吹けば簡単に音は鳴りますが
息の量で音階が上がったり下がったり
自分で音を作る【作音楽器】だと
先生からお聞きして
ワォー! 衝撃でした。
教室では、大勢で1つの曲を吹いてても
音が高かったり低かったりすると
しっかり見つかって注意されるので(^^;;
チューナーとにらめっこで
息の量を覚えながら
もちろん人工内耳で聞こえる音も参考に
正確な音が出せるように
練習頑張っています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます