2019年11月23日
ククルは県外から
里親さん探しの
リハビリトレーニングのため
飛行機に乗って
埼玉の我が家へやってきました。
年齢はおそらく1歳前後。
野生に生まれ
野生に生きてきた子で
言わば野生動物のような子でした。
追い込まれ捕獲され
現地で医療も受け
飛行機に乗せられ
車に揺られ
ポンと我が家に連れて来られ
間違いなく
最上級の恐怖の連続だったと思います。
ククルは捕獲されてから
鼻を強く押し付けるように顔を隠し
マズルは擦り傷で血が滲んでいました。
恐怖しか無い状況だったククル。
命繋いでここに来たからには
もう大丈夫だからね。
って言ったって
当然ククルには伝わらない。
呼び名も無かったこの子に
『ククル』とここでの名前を付けました。
沖縄の言葉で〝心〟という意味です。
それから毎日毎日
ククルと向き合う日々が始まりました。
心を通わせられるようになるまで
かなり時間のかかる子です。
ククルは人がとにかく怖い。
未知の人間の世界が怖い。
野犬にも色々なタイプの子が居て
日中の人が歩いてる街中でも
悠々と闊歩している子達も居れば
人の気配が無くなった夜に
コッソリ出てきて餌を探す子達も居る。
ククルは間違いなく後者だったと思う。
更に
怖くて警戒していた人間に捕獲され
パニックの中色んな事をされたのだから
それは警戒心も更に強まって当然です。
可哀想だけど
でもそうしなければ
君のことは救えなかったんだよ
なんて
いくらこちらが思っていても
ククルには知ったことじゃないのです(涙
とにかく
「野生に帰りたい!」
「僕の居た山に返して!」
そんな声しか聞こえない数ヶ月でした。
そうそう...
うちに来て初めての〝掃除機〟は
脱糞しました。
そうだよね、怖かったよね;
ごめんねごめんね;
今は掃除機にも随分慣れて
緊張はしますが
脱糞まではしません。
ククルは目を合わせられるのが怖い。
そして
リードに対する拒絶が酷く
携帯を向けられるのも苦手です。
最初は完全にパニックでした。
立ち上がって
物凄い力で暴れて
リードを咬んで
抜けないようにキツキツに付けた首輪が
半月で伸びてゆるくなってしまったほど;
普通の犬とは違う
野犬(野生動物)なのですから
それも当然のことです。
でも
そこまで拒絶していても
ククルは唸ったり咬んだりすることを
まるで知らない純粋な子でした。
綺麗好きでおトイレも
最初の1週間くらいは家内でシーツに。
以降は家内では我慢して
お外に出た時に済ませてくれるように。
家の中では極力かまわず
必要なお世話は外せませんが
それ以外では
とにかくククルが
この環境に慣れてくれるのを待つことに。
子供たちや主人も協力してくれて
とにかくククルを見ないよう
まるでそこには何も居ないかのような
完全スルーの状況で
私達家族はククルにとって
無害なのだという事を伝えていきました。
いつか
あの時の恐怖を頑張って乗り越えて
本当に良かったね!
という言葉が
ククルにも伝わる日が来ますように。。。
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カメラを向けられると
リードいっぱいに離れて困り顔のククル
〜②へ続きます〜
※ククルの近況はInstagram
「#ククル里親募集中」にて
ご覧いただけます。