緑道散歩で出会う花々の名前がよく分からないときには、帰宅後調べてからブログ記事を書き始めています。
時には、どうにもこうにも分からなくて...正直に「調べても分かりませんでした」と告白すると...
素早いリアクションで教えて下さり、私を喜ばせて下さる方々がいらっしゃるのです。
なんて、ありがたいのでしょうね♪
今朝は、思わせぶりなタイトルを付けてしまいましたが...
悪茄子(わるなすび)の名付け親は...牧野富太郎博士なのだそうです。
ほんわかとした優しい笑顔で...こんな命名をすることもおありなのですね...
白い花びらなので、小さな小さな蟻でも... ひと目で分かりますね♪ |
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牧野富太郎博士から酷評されてしまったようなのですが、 きれいに見えますよね... 博士が一番扱いに困ったのは「根」だそうですが お花の方にもそっけない言葉を使っていますよ。 あぁ、なるほどと思いながらも... 少しばかり意外な印象も持ちました。 朝ドラで観たままと、自分勝手に思い込むより... 博士の本を読んで自分の目と心で...ね、 と反省中の私です。 |
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「博士」なのですから、厳しい目をお持ちなのは当然、 なのですよね...
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棘さえなければねと、おっしゃる方もいますからね。 |
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園芸用として愛されていますよね。 棘がないのです... そして...博士が指摘する「はびこり続ける根」も 蔓花茄子の方は大丈夫そうです。 |
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長くなりますが...牧野博士の文章をご紹介しますね。
ワルナスビとは「悪る茄子」の意である。
前にまだこれに和名のなかった時分に初めて私の名づけたもので、時々私の友人知人達にこの珍名を話して笑わしたものだ。
がしかし「悪ルナスビ」とは一体どういう理由で、これにそんな名を負わせたのか、一応の説明がないと合点がゆかない。
下総の印旛郡に三里塚というところがある。私は今からおよそ十数年ほど前に植物採集のために、知人達と一緒にそこへ行ったことがある。
ここは広い牧場で外国から来たいろいろの草が生えていた。そのとき同地の畑や荒れ地にこのワルナスビが繁殖していた。
私は見逃さずこの草を珍らしいと思って、その生根を採って来て、現住所東京豊島郡大泉村(今は東京都板橋区東大泉町となっている)の
我が圃中に植えた。さあ事だ。それは見かけによらず悪草でそれからというものは、年を逐うてその強力な地下茎が土中深く四方に蔓こり
始末におえないので、その後はこの草に愛想を尽かして根絶させようとしてその地下茎を引き除いても引き除いても切れて残り、
それからまた盛んに芽出って来て今日でもまだ取り切れなく、隣りの農家の畑へも侵入するという有様。イヤハヤ困ったもんである。
それでも綺麗な花が咲くとか見事な実がなるとかすればともかくだが、花も実もなんら観るに足らないヤクザものだから仕方ない、
こんな草を負い込んだら災難だ。
茎は二尺内外に成長し頑丈でなく撓みやすく、それに葉とともに刺がある。互生せる葉は薄質で細毛があり、卵形あるいは楕円形で
波状裂縁をなしている。花は白色微紫でジャガイモの花に似通っている一日花である。実は小さく穂になって着き、あまり冴えない
柑黄色を呈してすこぶる下品に感ずる。この始末の悪い草、何にも利用のない害草に悪るナスビとは打ってつけた佳名であると思っている。
そしてその名がすこぶる奇抜だから一度聞いたら忘れっこがない。 牧野富太郎著 植物一日一題 青空文庫より引用
牧野博士が「すこぶる下品に感ずる」とおっしゃるほどに好ましくなかったのですね。
「調べてみる」って、面白いですね...♪
今日のGoogleスペシャルロゴは...アーティスティックスイミングです♪
比較的最近までは、シンクロナイズドスイミングと呼ばれていた競技ですね。
昨日までよりは涼しいかもとの天気予報でしたが、暑くなりそうですね...救急車逼迫のお知らせは今日も...
昨日は、お忙しい中、温かいコメントをいただきまして、本当にどうもありがとうございました。
「悪茄子」とてもよくわかりした!あまり見かけたことはありませんが、お花は綺麗でも…根には要注意ですね。
教えていただいて、ありがとうございます!
牧野博士の文章も、「らんまん」を懐かしく思い出しつつ読ませていただきました.*・゚
道草♪
牧野博士が綴る文章...面白いですよね。
植物を心から愛し続けた博士にも、苦手で嫌な植物もあったのね...
お気持ちを正直に綴るところが、なんだかすごいわ...
などと思いながら読みました。
道草さんが出会う愛らしく美しい花々の影にも、もしかしたら...
思いもよらない憎まれ役が隠れているかもしれませんね...
そんな出会いも「あり」ですよね...