今朝のNHKのニュースで、先週の寝屋川教師殺人の17歳に関して取り上げていたのだが。
心理学の先生や、「ゲームと子供の関係に詳しい」人として
牟田武夫氏のコメントを取って少年の心の動きを追っているあたりで、既に「ゲームに夢中になっていた」という側面だけをクローズアップ。中学2年から引きこもっていた、というポイントが先にくると思うのだが、そこはスルーしているあたり。
ゲームが好きだから引きこもったのか、いじめなどで引きこもりがちになるので一人で出来るゲームにのめり込んでいったのか、そこが重要なんじゃないのか。
しかも、牟田氏のコメントの途中でアナウンサーが言葉を補っているようで微妙に違う方向に誘導していたかのように見えた。氏が、「子供が現実から目を背けて、ゲームなどの自分の世界に没頭してしまうのは危険」「現実とバーチャルの境界があいまいなことが問題で、バーチャルからどう現実に向き合わせるかが大切」というように、観察者から見た対処の話をしているのに、アナウンサーが「仮想世界と現実を混同する」という説明をつけてしまう。
当事者は(よほどのアレでない限り)混同してはいないし、単に殻の外に引き出そうとする「外敵」に攻撃的になるのであって、ゲームと現実を一緒くたにはしてないって。超人的なパワーや超越者の権力を持つことを夢想するのは、月光仮面ごっこだの仮面ライダーごっこと変わらないわけで。
心理学の先生の話にはかなり納得できる部分が。特に「感情を小出しにするという訓練が欠けている」「友達付き合いの中で、喧嘩して仲直りして、というプロセスが欠けているのではないか」というあたり、近所付き合いの希薄さとか少子化の影響などがありそうだ。
でもスルーなんだよね、そこらへんには。何故大人の責任の話は問題として強調しないのだろうかね。
思うように行かない事が世の中にはままあるのだという事を教えるためにも、大人が理不尽に強権を発動したりしないといけないね。(あれ?