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③アルザル人は日本人なのか

●アルザル人は日本人なのか!?

世界中でイスラエル10支族の帰還を信じているのは、預言を信じるユダヤ人と一部のクリスチャンだけだ。聖書学者や研究者たちは、イスラエルの10支族の帰還には懐疑的で、預言は非科学的だとして研究対象にすらしていないし、ほとんどすべてのキリスト教会も、イスラエルの10支族の絶減説をとっている。

ところがそんな風潮を木っ端微塵に吹き飛ばしたのが、1947年に起きた「ロズウェル事件」だった。墜落UFOから回収されたエイリアンの容貌がモンゴロイド系アジア人だったことから、非常に深刻な問題に発展したのだ。実は、今のユダヤ人について大変な事実が明らかになっている! ここでいうユダヤ人とはユダ族の子孫という狭い範囲ではなく、ヤコブ(イスラエル)の末裔、つまりヘブライ人を指す。日本では、江戸末期のころから「日ユ同祖論」なる珍奇な説が存在し、日本人とユダヤ人が同じ民族であるとしていた。言い出したのは日本人ではない。スコットランド出身のN・マックレオドだ。

1875年、マックレオドは横浜で『日本古代史の縮図』という本を刊行し、その中に日本人とユダヤ人がヘブライ民族の末裔で、日本の天皇家は今から2700年前に滅んだ北イスラエルと南ユダ連合王国の正統な王位継承者であると発表したのである。この説は、『ユダヤ大百科事典』(1901年度版)に取り上げられ、そのあとに発行された『ユニバーサル・ユダヤ百科事典』にも、マックレオドの説が引用されている。

確かに神杜の二重構造(拝殿・本殿)と、エルサレムの神殿の二重構造(聖所・至聖所)が同じだし、ともに偶像が祭られていないことや、エルサレムの神殿にも賽銭箱があるなど、不思議な一致点が垣間見える。さらに、神輿がユダヤの契約の箱(アーク)と似た形をしていて、どちらも神事に関わる氏子が肩に担ぎ、上に羽根を広げた黄金色の鳥(天使=ケルビム)を載せている。モーセの時代の移動式神殿は、アークの置かれた場所が神殿になったが、固定式神杜の日本では、神輿は神杜から出てふたたび神杜に戻る。しかし、ともに神域から神域へ移動する意味では同じなのだ。

また、神杜で拝むときは、大きな鈴を太い縄で打ち鳴らすが、その上に張ってあるしめ縄や、ジグザグに切った紙垂もイスラエルの神殿と深い関わりがある。モーセとともに、荒野を移動した際、移動式神殿の幕屋に現れた神は、雲と稲妻、轟音をもって降臨したと記録されており、その具象化が、雲=しめ縄、稲妻=紙垂、轟音=鈴なのだ。狛犬も、たてがみをつけたライオンであり、シルクロードを経て伝えられた中近東の影響がそのまま具象化している。

また、日本人には時代劇でも馴染みが深い禊が、ユダヤの全身を水で清めるバプテスマ(洗礼)となり、赤い鳥居が、出エジプトの際に殺戮の天使が過ぎ去るよう、鴨居と左右の柱を真っ赤な羊の血で塗った名残というように、両者の類似点は数え上げればきりがない。だが、いくら共通点が多かろうと、白人系のユダヤ人とモンゴロイドの日本人の祖先が同一と考えるには無理がある。ところが、ここに歴史上のトリツクが存在するのだ。簡単にいってしまえば、ヘブライ人は白人系ではなかったということである。

『旧約聖書』では、ノアの3人の息子が、それぞれセム=黄色人(モンゴロイド)、ハム=黒人(ネグロイド)、ヤフェト=白人(コーカゾイド)の祖となったとしている。

★箱舟から出たノアの息子は、セム、ハム、ヤフェトであった。
(『旧約聖書』「創世記」第9章18節)

なぜ同じノアの血を引く3人の息子たちから、3つの人種に分かれたのかというと、息子たちのそれぞれの妻が違う人種の資質を受け継いでいたからである。そこで最も重要なのは、アブラハム、ダビデ、ソロモン、イエス・キリストを含むすべてのヘブライ人がセムの末裔ということだ。セムの系図は次のとおりである。

★セムが百歳になったとき、アルパクシャドが生まれた・・・(中略)・・・テラが七十歳になったとき、アブラム(のちのアブラハム)、ナホル、ハランが生まれた。
(『旧約聖書』「創世記」第11章10~26節)

★こうして、全部合わせると、アブラハムからダビデまで十四代、ダビデからバビロンヘの移住まで十四代、バビロンヘ移されてからキリストまでが十四代である。
(『新約聖書』「マタイによる福音書」第-章17節)

一方、白人の祖はヤフェトであり、だから今の白人系ユダヤ人は、混血を除けば正統なユダヤ人とは無縁の人種なのである。彼らはユダヤ教に改宗したのでユダヤ人になった人々なのだ。今の白人系のユダヤ人たちは、紀元8世紀ごろ、黒海北方からカスピ海周辺に存在したアーリア系白人国家「ハザール汗国」の末裔で、当時、ギリシア正教の「ビザンチン帝国」とイスラム教の「ウマイア朝」が肉薄する状況下、ハザール汗国はどちらに従属するかの選択を迫られていた。

どちらを選んでも一方から攻め滅ぼされてしまう。そこで一計を案じ、キリスト教とイスラム教のルーツであるユダヤ教に国を上げて改宗したのである。こうして膨大な数の白人のユダヤ教徒が誕生し、ユダヤ人として現在に至っている。彼らは正統なユダヤ人ではなく、白人系ユダヤ教徒(アシュケナジー系)なのだ。キリスト教が花開いたヨーロッパで、中世の画家たちは、好んでキリスト教をモチーフにした宗教画を描いたが、どれを見てもマリアは金髪で、イエス・キリストも青い目をしている。それを見た日本人は、キリストをヨーロッパ人の神様と勘違いし、今もハリウッド映画の影響でキリストを白人と信じこんでいる。ところが、中近東の岩絵には、黒い髪と黒い瞳のマリアとイエス・キリストが描かれているのである。

最終的にハザール汗国は、ビザソチン帝国とモンゴル帝国に攻め滅ぼされ11世紀には減亡してしまう。その結果、難民となった白人系ユダヤ教徒たちは西へと移動し、ヨーロッパを舞台にユダヤ人として生きていくことになる。


次回へ続く


■『完全ファイル UFO&プラズマ兵器』飛鳥昭雄(著)徳間書店
第四部 エイリアン=イスラエルの失われた10支族の地球帰還より抜粋紹介 

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