梅咲きて水晶宮の霜柱
逢へぬ夜や暖炉に我が身を少し焚べる
沫雪は降り敷けわれらが骸のうへ
春立てど霙冷たし逢ひに来よ
氷河期や凍らざりしは一つの名
血管に葡萄酒流れ待つ夜の雪
チェーン規制降るや天使の凍死体
街を浸す我が血に雪の音もなく
降誕祭君を星座に磔ける
睦言の凍る霜夜の寒暖計
色も欲も情けも凍れ外惑星