一 万葉集では、柿本人麻呂作の38番歌と45番歌で、「神ながら 神さびせすと」という言い回しがある。 (吉野の宮に幸いでます時に、柿本朝臣人麻呂の作る歌) やすみしし わご大君 神ながら
上代の「言こと挙あげ」という語については、これまでもたびたび論じられていた。本居宣長...