「いつも廃棄のお弁当あげてるからいいでしょ。」
―「いいでしょ」ときたもんだ。―
前のバイト先での話。
そこは大学生協だったから、お客の中には学者さんとかがいて、その人達はデジカメとかノートパソコンとか注文してくるわけです。
で、「ビックカメラ」とか「さくらや」とかに見積もりを取りに行けと言われるんですね。
「家への帰り際に取りに行ってきてよ。」
「確かに池袋経由で帰ってますけど、一応業務上のことだから残業代位出ないんですか?」
「わかった、じゃ1時間早くあがって良いから。」
―そういう問題じゃねぇだろ。―
「勘弁して下さい。」
「頼むから行ってくれ。」
「じゃあ他の人に頼んで下さい。僕は嫌です。」
断ったにもかかわらず、食いついてくる店側…
しぶしぶ行ったはいいが、そんなときに限って店は混んでいる。
結果として見積もり頼んで取るのに一時間は軽くかかった。移動時間も含むと大体1時間半。僕の給料が時給900円だったから1350円か…
「取り終わりました。」
「なんでこんなに時間がかかったの?!」
「いや、1時間もかからないって言われたんですけど…」
「そんな店員ぶっとばしちゃえよ!!」
「はあ…」
―俺の1時間半を返せ!!―
そう叫びたいのをこらえる。
その他にも理不尽なことはあった。
「繁忙期終わったから土日は休みでいいからね。」
「ありがとうございます。」
「でもその前にさ、来週の土曜日出てくれない? シフトに穴空いちゃうから。」
「いいっすよ。」
で、そのシフトが過ぎた翌々週。
土曜日のシフト表に僕の名前が入っている。
「えっと…俺、土曜もシフト入ってるんですか」
「うん」
店長はそのまま事務室に入っていった。
―土日休みで良いっていったのはあんただろ。―
混乱する僕を尻目に店長はずっと土曜日にシフトを入れ続ける。
今から考えると繁忙期過ぎてから3ヶ月ほどシフトを入れられていたのではないだろうか。
―もともと土日休みって言う前提で入ったのに何で土曜日の休み申請しなきゃいけないんだろう。―
そんな思いを抱きつつ、休みを申請して受理されたはずの日にもシフトが入っている。
「あの、店長。今度の土曜休みのはずじゃないんですか?」
「何? いまさらそんなこと言われても困るよ!」
―忘れてやがった。こいつ。―
で、7月末。
事務室に呼び出されて告げられた言葉。
「もう秋季まで仕事ないから夏の間は自分で仕事探して、そっち移ってよ。」
告げられた最終日は8月6日。
―ねぇじゃん、2週間。―
事実上の解雇通告ですね。
で、今のバイトを見つけて移ることを決め、その日のうちに報告しに行きました。
「店長、よそで見つかったんで辞めます。」
「あ、そう。正社員?」
「いえ、アルバイトですけど…」
「君も早いうちにちゃんとした仕事見つけた方がいいよ、ほら、今フリーターとかって社会問題になってるじゃない。」
「はぁ」
―お前がそれを偉そうな顔して言うのか。―
内心抱いている怒りを覆い隠しつつ、相づちを打つ。
「じゃあ、いずれ挨拶にも来ますんで。」
と、言って店を出る。
―もう2度と来ねぇよ馬鹿野郎。―
と心の中で悪態をつきながら。
僕も決して有能なバイトではなかった。
仕事、出来ない方だったしね。
他のバイトにもあんまり良く思われていなかったろうし。
でもなあ…
やっぱり今から考えてみるとかなり酷い扱い受けてたな。
いくら自分が店員としてあんまり有能じゃなくても、こんな扱いされるいわれなんてないんじゃないか。
仕事が出来ないってここまでデタラメな扱いされる理由になるんだろうか。
そんな疑問を抱きつつ僕はまだフリーターのまま日々を過ごしています。
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