今回のイベントは、今後POSSEで実施していく「LAW!DO!」キャンペーンhttp://npoposse.jp/lawdo/index.html(法律を守らせよう、活用しよう)の一環として開かれました。「LAW!DO!」キャンペーンは、『しごとダイアリー』や労災申請サポートを通して、今ある法律を働く人に活用してもらうことで企業に法律を守らせていこうというものです。
イベント当日、80名ほどの会場は、当初の予想を上回る参加者で埋まりました。なんといっても今回は、ゲストに多くの労働問題の訴訟に取り組まれている笹山尚人弁護士に加え、労働法学会で著名な道幸哲也教員(北海道大学)に来ていただけるということで、イベントへの期待は最高潮に達していました。参加者は、労組を含め様々な団体関係者、出版社、マスコミ、学生、フリーター、正社員などなど。
第一部では、それぞれのゲストに20分ほど講演していただきました。笹山さんは、実際にこれまで受けてきた労働相談を通して、『しごとダイアリー』が出版されることがなぜ重要なのかという話と、その使用方法を話されました。特に、なかなか物的証拠を残すことが難しい、セクハラやパワハラの問題でこの手帳に職場であった出来事をメモするだけで証拠にすることができるという点を絶賛されていました。
道幸さんは、労働法教育の充実が必要であるという点について話されました。就職の斡旋や進学には熱心になる一方で、働く上で欠かすことができない労働法の教育をどこの学校もできていないことを指摘され、現場の教員の意識改革の必要性も強調されていました。現在、道幸さんは北海道において、独自に法律教育をすすめていくNPOを設立する予定とのことです。
第二部は、パネルディスカッション。「法律を守らないことが常態化している社会」、「働く人が法律を活用していく意義」、「LAW!DO!キャンペーン」をテーマに、それぞれの思いのたけを語っていただきました。
笹山さんは、やはり多くの働く人に手帳を使ってもらい、働きやすい職場の実現を目指すことの重要性を話されました。そして、今後もPOSSEに協力していただけるというお話も・・・本当に感謝です。
道幸さんは、今ある労働法をどんどん色々な人に教えていき、そうした地道な活動をとおして企業に法律を守らせていくというお話をされました。最後のあたりでは、労基法や団交のシミュレーション・ゲームをつくっては、なんていうアイデアも出され、会場は盛り上がりました。
わずか120分程のイベントでしたが、さすがこのゲスト陣というかんじで、終始ゲストのお力に頼りっぱなしでした。途中で、デコが外れたり道幸さんのマイクが壊れたりとハプニングもありましたが、全体の雰囲気もよく、引き締まったかたちでイベントを終えることができました。
「法律を守らせよう、活用しよう」という普通に考えたら当たり前の話のはずが、職場では通用しない。人からお金を盗んだら窃盗罪、さらに暴力を振るえば強盗。しかし、職場でピンはねや暴行されても泣き寝入りさせられることにはなぜこんなに鈍感なのか。道幸さんの言われている労働法教育の充実。たしかに、今の社会においてまずは「知ること」からはじめる必要があると感じさせられました。
コメント一覧
Unknown
POCO
POCO
ing
最新の画像もっと見る
最近の「活動報告」カテゴリーもっと見る
【寄付のお願い】過労死やハラスメント自死をなくすための取り組みに、ご支援をお願いします。
7/24 アウティング労災認定の記者会見を開催しました!
1/24、家事労働者過労死裁判の控訴審初回期日へ多くの支援者が駆けつけました!
第8回POSSEオンラインアカデミーイベントレポート「難民を「犯罪者」にする「入管法改定案」を廃案に!ー若者が取り組む日本の難民問題ー」
【寄付のお願い】LGBTQの労働問題を解決する活動へご支援お願いします!
[សំណើសុំការបរិច្ចាគ] សូមជួយគាំទ្រសកម្មភាពដើម្បីការពារសិទ្ធិមនុស្សរបស់សិក្ខាកាមបច្ចេកទេសបរទេស។
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事