犬おばさん エピソード１

説明しよう。

犬おばさんとは...

だいたいどの地区にも必ず一人二人は棲息している、その地区一帯の飼い犬やショップ、動物病院などを熟知？しているおばさんの事である。


初対面にもかかわらず、私がペットシッターであることを知っていたりする。

ちょっとコワイ

聞いてもないのにその地区の犬情報をつつみ隠さず教えてくれる。
（そんな事まで...ぐらいの事を教えてくれたりもする）



だいたい集団でお散歩されてあり、リーダー的存在のようだ。

犬おばさんは犬友達に

『この人ペットシッターよーーー！』と宣伝してくれるありがたい存在ではあるが
いかんせん話が長い。

捉ったらしばらくの間逃げるタイミングはまずない。



と、犬友達の一人が
『今度旅行に行くんだけどこの子が心配でね...』

おっ！きたぞきたぞ
会話の流れ上『ペットシッターに！』と期待する。


しかし、その犬おばさんは違った。。。



『○○ペットホテルなら大丈夫よ！うちの子も大丈夫だったぐらいだから絶対大丈夫』

...名刺を出しかけてた手を止めざるおえない


そのペットホテルの説明を始める犬おばさん。

私の前でだ。


相談を持ちかけた犬友達の方は私に気を使い曖昧な返事を


犬おばさんは違う。
その円陣に私のいる事はとうの昔に忘れている。。。


基本、犬おばさんは空気が読めない。


逃げ出すタイミングを遥か彼方に奪われ、いたたまれなくなった私に向かって連れてた犬が一言

『わんっ』


神の声に聞こえた。


そそくさと、その場を後にするペットシッター。


これだけは断言できる。
どの地区であっても、犬おばさんは100％お客さんにはならない。
どんなに親しくなろうともお客さんにはなった事はない。


でも、宣伝だけはしてくれるありがたい存在。

そう。それが犬おばさんである。