華子さんのことを書こうと思います。
はじめて華子さんのお世話をしたのは
今から12年前です。
当時の打ち合わせ用紙にこう書いてました。
華子ちゃん:4歳。
性格はひとみしり。子供嫌い。神経質。
綺麗好き。気が強い。
あらためて見かえすと ちょっとウケました。
間違いではないけどね。間違いではないけれど...
打ち合わせの時。少し離れた場所からこちらを伺う華子さん。
飼い主さんのお話よりは おとなしい印象でした。
最初のシッティングの時。
玄関あけると華子さんが座って待ってました。
目をほそめて座ってました。
はーなちゃん
名前を呼んだ瞬間
ブッシャーーーッ
猛獣だ。
それも放し飼いだ。
あがれない。
お家にあがれない。
今までの経験値をかき集めたが 解決策が見あたらない。
名前を呼ぶと怒る。
何を言っても怒る。
目を合わすとやられる。
猫草を引き抜き 私にむけてペッと飛ばす。
自分の抜け毛を鼻息で飛ばす。
なんの術だ。
華子さんの怒りが沈むまでお家には上がれない。
玄関でひたすら壁を見つめる。
玄関に飾ってあったこの絵画を
どれだけの時間ながめたのだろう。
太陽とインディアン。。?
フナじゃないな...鯉か。。?
...どんだけ見ても作者の描きたいことが分かりませんでした。
怒りが沈むと上がってもよいとのお達しがでる。
雰囲気で判断します。
まちがえると 一からやり直しなのでとても緊張します。
仲良くするとかそんな甘っちょろい考えはありません。
華子さんの気にさわるような事をしでかさないよう努める。
下僕に徹する。
そんなおり。
かくかくしかじかで
トラさんがムコ入りしてきました。
私が連れてきました。
一人っ子で自由気ままにすごしていた華子さんの生活が激変しました。
詳細は過去ブログで。
色々あって
嫌われてるのは重々承知でしたが
理不尽な仕打ちをされると
さすがに腹がたちます。
暴力はよくない。
話し合いが必要だ。
いつものように飛びかかってきた華子さん。
ちょーまて。
私だって素人じゃない。
普通に言ってくれれば分かる。
いくらお客さんでもそれは失礼やろ!
けっこう強めに言いました。
この時、少し離れたとこで
トラさんがワクワク顔で見てたのを覚えてます。
野次馬め。
この日から
華子さんはピタっと暴力をやめました。
要求があると目ヂカラでアピールするようになったのです。
華子さんはちょっとコワイぐらい
言葉の理解力があります。
ヘタなことは言えません。
お留守番中、大事なことは全部華子さんに伝えてます。
ちなみに華子さんはよその犬猫の話が好きです。
で、動物病院の話をすると とても怒ります。
華子さんとの距離は少しづつ縮まってきました。
それでも 気やすく撫でたり触ったりはできませんでした。
トラさんが亡くなって3か月ほど たったころ。
私ははじめて華子さんを抱っこしました。
とても緊張しました。
怒られるかなと思いましたが華子さんはなにも言いませんでした。
思ってたより軽くてこじんまり。
それから お世話のたびに抱っこしてます。
最近はめったに怒らなくなった華子さん。
お歳をとって丸くなったのもありますが
今のメンバー。
ちーみとちーすけのことが可愛いみたいです。
みんな仲良しで見てると和みます。
華子さんも16歳。
白髪もでてきたし動きも緩慢になってきましたが、
たまにやる気をだしてカウンターに登ったりします。
おっ!華ちゃん若いねー!と褒めると
調子に乗ったりします。
おちゃめなところもあるのです。
シッティング中は完全に華子ファーストです。
小僧どもはあとまわしです。
昔はあんなに怖かったのにね。
最近ではたま~に怒られるとなんだか懐かしい。
高齢なので心配はありますが
あなたが元気だととても嬉しいです。
華子お嬢さま。
これからも
この下僕になんなりと。
*正確には下僕じゃなくて下婢(かひ)ですね
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