前回、関東山紀行⑥の“御巣鷹山”(令和4年10月16日)では、残念ながら頂上にたどり着くことができませんでした。そこで、再度、どこかに登ろうと探していたところ、NHKの“にっぽん百低山”で群馬県東吾妻町の岩櫃山(いわびつやま)がとりあげられ、ここに登ることにしました。
令和4年11月5日(土)、高崎出発時のお天気はくもりでしたが、天気予報は晴れだったので、予定通り登ることにしました。車で行くことも考えましたが、下山時のビールが飲みたくて電車にしました。朝8時過ぎにバスに乗り、高崎駅へ。高崎からは吾妻(あがつま)線で群馬原町(はらまち)駅へ、1時間ほどの旅でした。
群馬原町駅は標高365mで、岩櫃山登山の場合ここが一合目なので、標高差400mほどの登りになります。10時過ぎに駅前を出発し、二合目の番匠坂を経由して、三合目の平沢登山口に着いたのが、11時前でした。この間距離にして2.5kmほどでしたが、ダラダラ坂だったため結構かかりました。真田一族の領地であった所以か、いたるところに六文銭の幟がはためいていました。
観光案内所で一休みしながら、真田一族の勉強を。この岩櫃城は天然の要害にあり、沼田と上田をつなぐ上で、戦略上とても重要であったとのこと。尾根通りを通って本丸跡へ。沢山の郭が階段状に配置されていて、登るのも大変でした。ようやく本丸跡へ到着。駅前から1時間半かかりました。由来記によると岩櫃城が存在したのが、鎌倉時代初期から1615年までの400有余年。家康の一国一城令で破却、兵どもが夢の跡ですね。
ここはまだ四合目。天狗岩や櫃の口(天狗の蹴上げ岩)、一本鎗などの岩場や鎖場を経て九合目へ。ここは山頂手前のピークで、ここから山頂の鎖場を見ると、あきらめて引き返す人もいました。恒例のカップラーメンで昼食を取り、エネルギー補給。
九合目から山頂へは一旦鞍部に降りてから山頂下へ。2本の鎖を使って山頂へ登ります。1本だと左右にふらつきますが、2本では安定して登れました。最後のはしごを登ると標高802mの岩櫃山山頂です。山頂からは360度の眺望がききます。北の谷川岳から時計回りに赤城山、榛名山、妙義山、浅間山、白根山と見えます。次の登山は白根山あたりでしょうか。
ひととき眺望を楽しんだのち、先ほどの鎖を使って山頂下へ。帰りは来た道とは反対側の御厩、天狗の架け橋迂回路を経て、三合目の密岩登山口へ。こちらは下りだから歩くことができた感じで、この道を登りに使っていたら、途中でドロップアウトしていたことでしょう。
集落の道を歩いて郷原(ごうはら)駅へ。途中、密岩神社で無事下山のお礼をしました。見上げると、先ほど登った岩櫃山の山頂が良く見え、望遠カメラでは眺望を楽しんでいる登山者の姿が。手を振ってみましたが、さすがに向こうからは反応がありませんでした。
郷原駅に着いたのが15時15分。5時間10分の行程でした。お楽しみのビールを飲もうとコンビニを探しましたが、見つからず。結局、家に帰りついてからの一杯となりました。
一合目となる吾妻線の群馬原町駅
三合目にある平沢登山口観光案内所
尾根通りで本丸跡へ、階段状の坂が多い
やって来ました岩櫃城本丸跡、一時間半かかりました
天狗に見えますか?
櫃の口(天狗の蹴上げ岩)、由来は不明
一本鎗、これまた由来は不明
九合目にあるピーク、この岩の上でお昼のラーメン
九合目から望む山頂、鎖で登ります
岩櫃山山頂(802m)です、3時間20分もかかりました
山頂からは360℃の大パノラマ、そうそうたる山々が見えます
赤城山系、群馬に来て最初に登りました
榛名山系、2番目に登りました
妙義山系、3番目に登りました、上毛三山踏破
浅間山、まだ登ってません
山頂から古谷集落を望む
第二吾妻橋梁もよく見えます
麓の古谷地区にある密岩神社と背後の岩櫃山
山頂の登山者に手を振るも返事なし
ようやく郷原駅に着きました、近くにコンビニはありませんでした