織江りょうの童謡さんぽ

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児童文学総合雑誌『ざわざわ』7号は、待望の矢崎節夫特集!

2022-09-08 08:33:44 | 日記

児童文学総合雑誌『ざわざわ』7号が9月1日、四季の森社から出版されました。今号は、金子みすゞの再発見とその甦りに尽力された童謡詩人・児童文学作家である矢崎節夫の特集です。我が師矢崎節夫の世界を多彩な執筆陣が余すところなく解説しています。内田麟太郎さんとの対談をはじめ読み応えたっぷりの内容となっていますので、お手に取っていただけましたら幸いです。468ページ、1,320円。
執筆陣
【矢崎さんのこと】
武鹿悦子 あまん きみこ 佐伯晴夫 柳家小満ん なかえ よしを
【童謡をめぐって】
織江りょう 藤本恵 吉田定一 いとうゆうこ
【絵本をめぐって】
内田麟太郎
【矢崎節夫の作品について】
高畠純 宮川健郎 野呂昶 黒井健 弓削田健介 新野めぐみ
【矢崎節夫と金子みすゞ】
大村祐子 まど・みちお 柴崎大輔 草場睦弘 上村ふさえ 今井夏彦 畔柳佳子 林瀬那 武井紀子・わだようこ 渡邉一宏 菊永謙 呉韮(ウーフェイ)
【矢崎節夫 ある日 ある時】
橋見千恵子 山田敦子 尾崎慎吾 ウノカマキリ 佐相伊佐雄
山田純子 他

キンダーブックがくしゅうおおぞら(フレーベル館)

2022-08-11 20:35:55 | 日記


キンダーブック『がくしゅうおおぞら』(フレーベル館)10月号に「きんもくせい」という作品が掲載されました。
濁らない清音だけで書いた作品です。澄んだ秋の透明な空気の中に、きんもくせいの匂いが溶けていきます。
絵は、ぼくの大好きな画家のコイヌマユキさんです。

楽譜で散歩~carsメンバーだより 

2022-08-01 13:32:07 | 日記


FCA(日本音楽作家団体協議会)は、13の音楽団体からなる組織ですが、音楽著作権を守り、音楽文化の発展を目指し活動しています。その中に楽譜の無断複製問題に対する取り組みとして、「楽譜コピー問題協議会(CARS)」という部門があります。HPに作曲家・詩人による「楽譜de散歩~carsメンバーだより~」というのブログコーナーがあり,一文を寄せましたので作曲家のみなさんのエッセイとともにご覧ください。

「ひらがな」のうつくしさを見つめて

NEW!2022年08月01日

テーマ:
創作秘話・作家の思い

【執筆者】織江 りょう(CARS幹事/作詞家/一般社団法人日本童謡協会 常任理事)



 日本語は難しいですね。漢字、カタカナ、ひらがな、それに外来語を加えるととても複雑になります。それらの種類の異なった表記から生まれる足し算の組み合わせは、さらに複雑で難しいもののように思われて仕方がありません。
 ここはシンプルに考えて、「ひらがな」について考えてみましょう。


 一つのことを表現するにも、いくつかの表記があります。
 私の知人で詩人・絵本作家の内田麟太郎さんは、言葉の表記について次のように言っています。


 大空
 大ぞら
 おおぞら


私には、「おおぞら」が、いちばんあたたかそうに感じられます。

(内田麟太郎「詩よ遊ぼう」より)

 
 そこには、「ひらがな」のもつ、あたたかくて、はるかな想像に満ちた世界が広がっているように思えてくるからでしょうか。
 ちいさな子が初めて出会う言葉の世界があります。言葉との出会いをはじめたばかりのちいさな子が、豊かな想像を描く最初の言葉が「ひらがな」であったことに、ぼくは驚きと同時に感謝の気持ちでいっぱいになります。
 「大空」はわからない。「大ぞら」もまだまだ。「おおぞら」なら分かる。初めて出会うちいさな子の目の中に、はるかな宇宙が広がっていくような気がしませんか。ぼくたちは、そんなはるかな宇宙に抱かれながら、ともに生かされているのです。広くやさしくあたたかな世界が広がっているからです。
 だから、「大空」ではなく、「大ぞら」でもなく、「おおぞら」でなければならないのでしょう。
 そう思うと、「ひらがな」の世界がだんだん輝きはじめ、ちいさな子たちのこころの中に無限に広がり始めるのを感じていきます。「ひらがな」がうつくしいと感じる瞬間です。


 蝶々
 蝶ちょう
 ちょうちょう

 ぼくには、「ちょうちょう」が、「あおぞら」の中や「のはら」の中を、いちばん自由に飛び回っているのが見えるような気がするのですが、みなさんはいかがですか?一度こどもの視線で3つの言葉を思い浮かべてみてください。みなさんは、昔そんな視線を持っていたし、子どもの大先輩だからです。
 
 もともと言葉の中には、その言葉自身のもつ音が隠れています。その一つひとつの言葉の音を発見し、それを繋ぎ合わせ、言葉と言葉のリズムを創り上げていくのが詩人の役目です。
 音にも表情があって、明るい気持ちの長調、悲しい表情の短調など、一つの言葉がどんな表情を持っているのかを見つけ出し、詩の世界観を汲みとりながら音の世界へと広げていくのが作曲家の役目です。
 詩と音楽の融合が出来た時、言葉と音には全く新しい命が吹き込まれ、つばさをもった鳥のように自由に空を飛んでいきます。
 そこには、いつも詩人や作曲家の感性や目に見えない不断の努力が積み重ねられているのです。


 童謡詩という子ども世界の詩を書きはじめて数十年が経ちます。「ひらがな」のうつくしさを見つめながら、一つひとつの言葉を大切にし、これからも言葉と向き合っていきたいと思っているこの頃です。

https://ameblo.jp/cars-music-copyright/

まどさんのお墓参り

2022-07-13 06:47:22 | 日記


まど・みちお先生のお墓参りに、一門のみんなで行ってきました。
雲一つない青い空の高みから、まどさんのやさしい眼差しに見守られているような気がしました。

「きょうも天気」
           まど・みちお


花をうえて
虫をとる

猫を飼って
魚をあたえる

Aのいのちを養い
Bのいのちを奪うのか

この老いぼれた
Cのいのちの慰みに

きょうも天気
きょうも天気

        (『きょうも天気』至光社より)

まどさんの墓標には

いつも いつも
ありがとう

と刻まれていた。

新作童謡作詩・作曲コンクール「2023ふたば賞」

2022-05-11 20:16:05 | 日記
新作童謡作詩・作曲コンクール「2023ふたば賞」の応募概要が決まりました。「作詩部門」・「作曲部門」の両部門とも、2022年6月1日(水)~10月31日(月)と例年より応募期間が早くなりましたので、下記日本童謡協会ホームページ「ふたば賞」にて確認してご応募ください。お待ちしています。
https://douyou.jp/