2019年の東京の春は、ウィーン芸術祭といっても過言ではありません。
《東京展》
2019年4月24日(水)~8月5日(月)
国立新美術館 企画展示室1E
《大阪展》
2019年8月27日(火)~12月8日(日)
国立国際美術館
オーストリアとの外交樹立150周年をむかえる2019年4月、東京都美術館と国立新美術館というふたつの大きな美術館で、ウィーンの世紀末美術に関する展覧会が開催されています!
東京都美術館がグスタフ・クリムトに集中した展示であるのに対して、「ウィーン・モダン」展はそれこそマリア・テレジアからはじまって、ビーダーマイアーにシューベルトにヨハン・シュトラウスと、古き良き時代のウィーン文化をまんべんなく紹介するところから始まります。
そして、ウィーン万博を経て、オットー・ヴァーグナーの驚くほど充実した紹介があり、クリムトの華麗な初期作品で盛り上がり、一気に怒濤のウィーン分離派の世界にもつれこむ。
百花繚乱のグラフィック作品からシーレの油彩と断固たる筆圧のデッサンにかけては、連続花火をみているような迫力。
とにかく作品点数が多く、後半に行くに連れて盛り上がるので、最後は駆け足にならないように時間配分が肝心。
地図や図面など細かい作品も多いので、できれば単眼鏡もお忘れなく。
そして最後に図録。
ものすごく重いが美しい。
各章の扉は、銀器を思わせるデザインで、光の具合によって反射するところまで計算されているらしく……負けた。
《東京展》
2019年4月24日(水)~8月5日(月)
国立新美術館 企画展示室1E
《大阪展》
2019年8月27日(火)~12月8日(日)
国立国際美術館