一寸の兎にも五分の魂~展覧会おぼえがき

美術展のおぼえがきと関連情報をすこしばかり。

本日のミュージアムグッズ7 「鼠草子」組立キット@サントリー美術館

2013-04-30 | ミュージアムグッズ
サントリー美術館の隠れた人気者、「鼠草子絵巻」。

江戸時代に盛んに作られたお伽草子絵巻のひとつで、京の都に住む鼠が清水観音様のお引き合わせによって人間の女の子と結婚するという奇想天外なお話。当時、好まれた題材だったようで、いくつもの作品が残っています。

サントリー美術館の「鼠草子絵巻」は、鼠の表情(喜怒哀楽)が細やかに描かれていて、とてもかわいらしいのです。

鼠のご満悦な笑顔が愛らしいこの作品を、組立キットにしたグッズが新発売です。



厚紙でできたパーツを組み立てると、お屋敷のなかで鼠の殿様(権頭)とその家来が語らっている図になります。

ミューアジアムショップに置いてあったモデルはこんな感じ。


(サントリー美術館、ミュージアムショップの許可を得て撮影)


着物の柄をどうしようか、思案中。出来上がったら、またアップします。


おまけ:やっと手に入れました、2012年秋にサントリー美術館で開催されていた「お伽草子」展のカタログ。



美術館では売り切れで、古本屋でずっと探していました。
小宮山書店さん、感謝です。

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第10回はなやぐらの会にいってきました。

2013-04-29 | 義太夫三味線
2013年4月28日(日)は、東京は紀尾井小ホールにて、女流義太夫の演奏会に行ってきました。



「女流義太夫」という名の通り、女性の太夫と三味線弾きによる義太夫の公演です。

「はなやぐらの会」は女流義太夫三味線の鶴澤寛也先生が、毎年4月に主催される演奏会で、今年で10回目になります。

今年もチケットは完売で、当日券もあっという間に売り切れてしまいました。


(ロビーにならぶきれいなお花。帰りには観客にお土産としてくださいました)

演目は、今年が生誕360年にあたる近松門左衛門『嫗山姥(こもちやまんば)』廓噺の段。

太夫は竹本駒之助師匠(人間国宝)。

簡単に言ってしまうと、あの「まさかりかついだ金太郎さん」のお父さんとお母さんの話です。

子どもの頃に読んだ金太郎の話では、熊と相撲をとったことばかり記憶に残っており、両親の記載についてはとんと記憶にないのですが、どうも金太郎君のお母さん、八重桐はシングルマザーのようです。

というのも、金太郎が生まれる前にお父さんは亡くなってしまうからです。

金太郎の父はなぜ死んだのか、そして金太郎の出生にまつわる秘密とは!?

それが解き明かされるのがこの演目。

父の切腹のシーンや、超人的なパワーを得た母が敵の軍勢を追い散らすクライマックスは、三味線も勇壮で聞き応え十分。

1~2分のメリヤス程度で腕が痛いなどといっている自分としては、1時間近くも弾く、しかもあの複雑な手数を……と考えただけで「参りました!」……

いつか自分も弾けるようになるのだろうか、という疑問を抱くレベルですらないのですが、曲がりなりにも太棹の三味線を弾かせていただけるということだけでも、やはりうれしい、尊いことなのだ、と改めて身にしみて感じながら、帰途につきました。


来年の「第11回目 はなやぐらの会」は、2014年4月6日(日)。

チラシには、「古典と新作(橋本治作)を上演予定です」とあり、楽しみです~。


おまけ 紀尾井ホールから四谷駅までの帰り道に続く土手。構図が広重っぽいつもり~













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人気抜群の「山口晃展」@横浜・そごう美術館

2013-04-29 | 展覧会
楽しみにしていた方も多いのではないでしょうか。

山口晃展~付り澱エンナーレ老若男女ご覧あれ~
 2013年4月20日(土)~5月19日(日)そごう美術館(横浜)



私も楽しみにしておりまして、ようやく1週間をすぎて行って参りました。

なんといってもですね、山口画伯の描くおじさんが好きなんですね~。

かっぷくよくてちょいくたびれてるのに、どこか美化されているおじさんたち。

「最後の晩餐」などが、その最たるものでございます。

が、今回の展覧会では、「最後の晩餐」は出品されておりません。

ということが、いってみてわかりました。

残念。

いろいろな作品が展示されておりまして、絵画作品だけでなく、インスタレーションや映像などもあり、山口晃というアーティストをさまざまな角度から見つめなおすよい機会である、と思いますです。

とにかく日本人のアーティストのなかでも人気抜群の画伯なので、若人を中心に大勢の観客がつめかけておりましたが、観にいったのが夕方だったせいか、見づらいというほど混んでもいず、幸いでした。

ちらほらと、年配の、現代アートに興味あるのかな???、という感じのお客さんもいらっしゃいまして、なかなか難解だったり、けっこうきわどい感じの作品もあるなか、どうお思いなんだろうかなど、余計なことまで考えてしまったのでした。

渋澤龍彦の『菊燈台』の挿絵も多数展示されており、原画のなまめかしさに軽く衝撃。いやはや。

同世代の会田誠に比べて「毒」がないと勝手に思っていたのですが、いやはやそうでもないような。

「毒」の種類が違うのと、効き方が違う気がしますが、やっぱりどこかに「毒」は潜んでいるような。

でも、そもそもアートっちゅうものはそういうものなのだ、というかなり大雑把な結論をもって、いささか性急にこの回は終わらせていただきます(ちょい眠いの)。

西暦2013年の日本において、若者を中心に支持されるアートがどういうものか、ということをあらためて確認し、自分なりの印象を持つためにも、行っておいたほうがよい展覧会だ、と思います。

なんといっても、見ておもしろいですし。

ちなみに展覧会のための図録はなく、『山口晃大画面作品集』などが販売されています。

会場ではポストカードなども売られていますが、必ずしも展示のある作品だけのラインナップではないそうです。だから、「最後の晩餐」の横長ポストカードもありました。でも小さいので、この作品をじっくり見るなら『さて、大山崎 』が一番いいと思います(と「最後の晩餐」にこだわる)。


*****以下、美術館HPの開始概要より*****

山口晃は、浮世絵や大和絵をはじめ、西洋美術、漫画など、時代も分野も越えた様々なイメージをベースに、古今東西あらゆるモチーフを緻密な描写で巧みに再構築する作風で知られています。馬型のバイクにまたがる武士、宇宙船と化したリモコン、居住スペースの付いた電柱、古今の人々と事物が共存する都市景観。一見ユーモラスでありながら、現代の日本や美術が抱える矛盾と問題を鋭い眼差しで捉えた山口の作品は、国内外で人気を集めており、その繊細で芯の強い描画技術には定評があります。近年は小説の挿画やCDジャケット、パブリックアート、CMの原画を手がけるなど、ますます活躍の場を広げ、2012年秋には平等院の養林庵書院へ襖絵を奉納し話題となりました。

横浜初の個展となる本展覧会では、ドローイングや油絵、立体作品、挿画を一挙に展覧し、山口晃の多彩なる画業をご紹介します。さらに現代アート国際展の開催地である横浜にちなんで、<一人国際展>の最新作「山愚痴屋澱エンナーレ2013」を会場内に設けるほか、ドナルド・キーン作「私と20世紀のクロニクル」の挿画全点を特別展示する予定です。老若男女、誰しもを惹きつける作品の数々をこの機会にぜひご覧ください。

開館時間  午前10時~午後8時
※入館は閉館の30分前まで

入館料 大人1,000(800)円、大学・高校生800(600)円、中学生以下無料
※消費税含む。
※()内は前売および20名さま以上の団体料金。
※障害者手帳をお持ちの方、およびご同伴者1名さまは()内料金にてご入館いただけます。
※前売券は、そごう美術館またはセブンイレブン、ローソンチケット、イープラスにてお取扱いしております。

主  催  そごう美術館
企  画  ミヅマアートギャラリー、イムラアートギャラリー
後  援  神奈川県教育委員会、横浜市教育委員会
協  賛 (株)そごう・西武



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本日のミュージアムグッズ6 狩野山楽・山雪展@京博の図録が届きました。

2013-04-28 | ミュージアムグッズ
京都国立博物館で開催中の「狩野山楽・山雪」展。

幕府御用絵師として江戸に移って活躍した「江戸狩野」に対して、京の地にとどまって、独自の画風を確立した「京狩野」。

その草創期を築いた初代山楽と二代山雪にスポットをあてた「史上初の大回顧展」。

山楽と山雪の作品がこれだけ一堂に介する機会は滅多にないこと。しかも、京博だけの展示とあれば、ぜひとも行きたいところなのですが。

折りしも大阪では文楽がかかっているし、これはなんとしても行きたいと、計画はしてみたのですが、やはりかなわず。

いたしかたなく、図録を取り寄せました。



表と裏に山雪の「雪汀水禽図屏風」をあしらった表紙の豪華なこと。



ページをめくってみると、狩野山楽・山雪 「朝顔図襖」(妙心寺・天球院)は、朝顔好きにはこたえられない作品です。

印刷も美しく、ため息がでます。実際の作品をみていないので、色がよくでているかどうかについてはなんともいえないのですが、図録だけみるかぎりは限りなく美しい。

山雪の「猿猴図」(東京国立博物館)を使ったクリアファイルは、行ってきた方のお土産です(感謝!)



個人的には、同じく山雪の「松梟図」(根津美術館)のすねたような梟の表情も好きなのですが(写真の上のほうにちらりと見えます)。

そのほか、山楽の「車争図屏風」(東京国立博物館)やメットから里帰りした山雪の「老梅図襖(旧・天祥院客殿襖絵)」など、見ごたえのある作品が目白押しです。

会期は5月12日(日)まで。京都にいける方、いく用事のある方は、ぜひ時間をつくって京博へGO!

《おすすめの本》
狩野永徳と京狩野について、わかりやすくまとめられた入門書はこちら。
上にあげた、山楽と山雪の作品も多数掲載されています。

もっと知りたい狩野永徳と京狩野
成澤勝嗣 著
本体1,800円、2012年03月刊行、B5判、96ページ


*******以下、美術館HPの開催概要より******

 桃山から江戸への過渡期。それは豊臣につくか徳川につくかで後の人生が大きく変わる時代。武将だけでなく、狩野派の絵師たちもまたその渦中で運命を大きく左右されました。

 徳川幕府御用絵師となり軽淡な画風を開拓した狩野家本流「江戸狩野」と、京の地にとどまり永徳の弟子筋によって独自の画風を確立する「京狩野」の誕生です。

 本展は狩野永徳の画風を受け継ぎ、見事なまでに昇華させた京狩野草創期に焦点をあて、初代山楽、二代山雪の生涯と画業を辿る初の大回顧展です。波瀾の時代に生き、窮地に追いやられながらも、絵師としての気概を持って運命に立ち向かった2人の魅力あふれる絵画世界を、重要文化財13件、新発見9件、初公開6件を含む83件の作品によりご紹介いたします。

 激動の時代に生きたもう一つの狩野派の物語がここからはじまります。

特別展覧会 狩野山楽・山雪

Special Exhibition Kano Sanraku and Sansetsu

会期 2013年3月30日(土)~5月12日(日)

(前期:3月30日~4月21日/後期:4月23日~5月12日)
※会期中一部の作品を展示替えいたします

会場 京都国立博物館 [東山七条]

〒605-0931 京都市東山区茶屋町527

開館時間 午前9時30分~午後6時 金曜日は午後8時まで
 (入館は閉館の30分前まで)

休館日 月曜日
※ただし、4月29日(月)は開館、翌30日(火)休館。5月6日(月)は開館

主催 京都国立博物館、毎日新聞社、京都新聞社

後援 文化庁、テレビ大阪

協賛 ニューカラー写真印刷株式会社、NTT西日本、大和ハウス工業

協力 日本航空、日本香堂







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「『もののあはれ』と日本の美」展@サントリー美術館

2013-04-28 | 展覧会
サントリー美術館で開催している「『もののあはれ』と日本の美」展に行ってきました。



「もののあはれ」といえば、『源氏物語』や『枕草子』の世界がすぐに連想されますが、展覧会のテーマとしてどう展開させるのか、どのような作品を見せるのか興味をもって出かけていきました。

今回の展覧会では、150点近くの作品が展示されますが、2ヶ月の会期中にわりと頻繁に展示替えがあるようなので、お目当ての作品がある方は、事前に出品作品リストをチェックしていかれることをお薦めします。


入ってすぐに、前半展示の目玉のひとつ、「豊明絵草紙」と岩佐又兵衛筆の「官女観菊図」(ともに4月30日まで展示)が並んで展示されています。

「豊明絵草紙」(前田育徳会所蔵)は色彩を用いず筆の線(墨)だけで描いた「白描画」なのですが(「白描画」について手軽に読めるのは、山口晃氏の『ヘンな日本美術史』)、もうびっくりするくらい細かい描写です。

平安貴族の住居に欠かせない御簾ですが、そのひごの線一本一本が描かれるのはもちろん、縁どりの模様も細かく再現され、女性のはらりとした髪の毛一本まで描かれます。

見ているだけで、目がちかちかします……。

丸ペンや0.05ミリサインペンではなく、筆であれだけ細い線が描けるという技量もたいしたものですが、蛍光灯などの強い光がなくてもあれだけ細かいものが描けたというのは、昔の人はよほど目がよかったのでしょうか。

「豊明絵草紙」でもうひとつ気になったのは、人間や室内装飾や植物の描写の細かさと動物の描写の粗さのギャップです。

人間や室内装飾だけでなく、木々や草花などの描写も驚くほど細かく繊細なのですが、今回展示されている場面に登場する「猿」と「馬」はこれまたびっくりするくらい大雑把。

実物をお見せできないので、いたしかたなく、またへたくそな絵をお見せします。



こんな感じです。

まあ、ちょっと違うかもしれませんが、だいたいこんな感じです(たぶん)。

さきほどこの絵巻は「白描画」だと書きましたが、実はお猿さんの顔とお尻だけは真っ赤に塗られているのです(なので、厳密には「白描画」ではないの???スミマセン、未確認です)。


しかも、そこだけ妙にタッチが軽妙で、むしろ現代的。いまどきの絵本なんかに登場しそうなユニークなお猿さんです。

もしかして、この顔をお尻は後世の人が赤くしちゃったのかなあ……たとえば子どもとかが。などと、勝手な妄想。展覧会カタログにはもしかして、何か書いてあるのかもしれませんが、未確認です。申し訳ありません。

その右端、押しつぶされそうに窮屈に描かれた馬の顔も、なんだか……変。

ここだけキュビズムはいってて、なんだかピカソっぽいです。

どうしてこうなっちゃったのかな?

「官女観菊図」(山種美術館所蔵)は、又兵衛についての著作(辻惟推先生の『岩佐又兵衛―浮世絵をつくった男の謎』など)でもたびたびとりあげられている有名な作品。今回、生ではお初にお目にかかるので楽しみにしていきました。

これもまた、びっくりするほど繊細な筆致。「山中常盤」や「豊国祭礼図屏風」など、又兵衛のダイナミックな描写とはまた別の繊細さ。この感じが「もののあはれ」に通じるのでしょうか。

この作品では「グレー」の使い方にうならせられました。ひとくちで薄墨
といいきれないほど、いろいろな薄さ(濃さ)のグレーを効果的に使い分けているので、モノクロなのに不思議に色彩豊かな印象を与えるのです。

これは目の錯覚かもしれませんが、赤っぽいグレーと青っぽいグレーが使い分けられているような気さえします。

今回の展覧会では、こうした絵画作品だけでなく、工芸作品も多数でており、いろいろな素材のいろいろな画題が見られるので飽きさせません。

でも、全体を貫くトーンは、「繊細さ」という印象を受けました。

とにかく、ダイナミックとか迫力とか、力強さとか、そういう世界観ではないようです。

繊細で、ものやわらかで、豪華ではあっても華奢です。

この感じが「もののあはれ」なのでしょうか。

一人ひとり、受ける印象は少しずつ違うと思うので、自分なりの「もののあはれ」を見つけにいくのもおもしろいかもしれません。

《おすすめの本》
岩佐又兵衛については、こちらもおすすめ。

ミラクル絵巻で楽しむ「小栗判官と照手姫」伝岩佐又兵衛画』太田彩 監修、本体1,800円、2011年09月刊行、B5判、96ページ
→迫力の大画面で、絵巻を楽しめます。

ワイドで楽しむ奇想の屏風絵』安村敏信 著、本体1,600円、2010年09月刊行、B5判、 80ページ
→「豊国祭礼図屏風」がとりあげられています。


******以下、美術館HPの開催概要より*****

「花鳥風月」という言葉は、現代を生きる私たちにも雅な響きをもって耳に届きます。春の桜、季節の訪れを告げる鳥たち、秋の夜空に輝く月は、美しい日本の四季や自然を代表する風物として絵画や工芸の題材となりました。この展覧会は、古来、親しまれてきた「雪月花」や「花鳥風月」にあわせて「もののあはれ」という言葉をとくに採り上げ、その歴史を辿るとともに、誰もが心癒されるであろう抒情性あふれる日本美の世界へご案内します。

会期 4月17日(水)~6月16日(日)
※作品保護のため会期中、展示替をおこなう場合があります。
※各作品の展示期間については、美術館にお問い合わせください。

開館時間 10:00~18:00 (金・土は10:00~20:00)
※4月28日(日)、5月2日(木)、5月5日(日・祝)は20時まで開館
※shop×cafeは無休
※いずれも最終入館は30分前まで

休館日 毎週火曜日 4月30日(火)は開館

入館料
一般 当日 1,300円 前売 1,100円
大学・高校生 当日 1,000円 前売 800円


主催 サントリー美術館、朝日新聞社

協賛:三井不動産、三井住友海上火災保険、サントリーホールディングス
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本日のミュージアムグッズ5 「貴婦人と一角獣」展 ゴブラン織ミニトートバッグ

2013-04-27 | ミュージアムグッズ
前回に引き続き、本日おすすめのミュージアムグッズは、「貴婦人と一角獣」展@国立新美術館より、ゴブラン織りのミニトートバッグ。



来日した6面のタピスリーの貴婦人を中心にした絵柄をデザインしたミニトート。タピスリーに対応して6種類の絵柄があります。

私が選んだのは、「視覚」の柄。

貴婦人が一角獣の肩(?)に手を回し、鏡を見せているという、なにやらロマンティックな香りのする絵柄です。

ちっちゃいのに、あの大きなタピスリーの絵柄がちゃんと織られていて、とってもかわいいです。

貴婦人と一角獣のラブラブな雰囲気の謎については、展覧会カタログで軽く触れられていますが、芸術新潮5月号「《貴婦人と一角獣》に秘められた恋」でもより具体的に解き明かされていますので、興味のある方はあわせてご一読ください。

さて、このトートバッグ、小さいですがマチもしっかりあり、500mlのペットボトルも十分入ります。



中にはファスナーつきポケットもついていて、貴重品もしっかりガード。



持ち手は牛革だそうです。

なんといっても、本場フランス製のゴブラン織りというところがポイント。縫製は日本で行ったとショップの説明書に書いてありました。

展覧会場でしか手に入らない、レアグッズです。

6825円も、高いとは言うまい(ちょい、高いけど……)。
 
ちなみに、展覧会場のショップでは、クレジットカードが使えます。「がーん、手持ちが少ない!」という方もあきらめないで。

いまなら、全種類揃っているようです。お見逃しなく~。


コメント (2)
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朝顔の種が届きました

2013-04-26 | 朝顔
今年も、我が東京朝顔研究会より、朝顔の種が届きました。

10種類。

手に入れにくいと聞いていたものもありましたが、希望の通りに送ってくださいました。



感謝。

連休の間に、種を撒きます。

朝顔の季節が本格的に始まります。


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文楽の写真展が、池袋で開催されます

2013-04-25 | 文楽
まだ少しさきのことですが、文楽の写真展が池袋で開催されます。

河原久雄 文楽写真展『近松門左衛門の世界』

5月28日(火曜)~6月10日(月曜)あうるすぽっと@池袋にて



『文楽-人形のこころ-河原久雄写真集』(講談社)や『河原久雄 文楽写真集』(日本経済新聞出版社) など、文楽の人形を撮影した写真集を刊行している河原久雄氏。

その作品のなかから、近松門左衛門の浄瑠璃作品を中心に展示されるそうです。

河原久雄さんの写真を拝見すると、人形がこんなにかっこよかったり、愛らしかったりするかと、あらためてハッとさせられます。

舞台ではやっぱり遠いのでそこまで細かな表情を読み取れなかったりするので、こういう展示の機会はとても貴重です。

ちなみに、今年は近松門左衛門の生誕三六〇年記念ということで、4月は大阪、国立文楽劇場にて、5月は東京、国立劇場で記念の公演が上演されます。近松さんは、1653年(承応2年) 生まれ。

東京公演については、こちらをごらんください。

人形なのに、人間より凛々しかったり愛らしかったりするのはなぜでしょう。






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まさに宝石のような輝き「貴婦人と一角獣」展@国立新美術館

2013-04-24 | 展覧会
4月24日(火)より約3ヶ月、東京に「貴婦人と一角獣」の連作タピスリー、6面すべてが揃います。



フランスの国立クリュニー中世美術館所蔵の「貴婦人と一角獣」の連作タピスリーは、西暦1500年頃の制作とされています。
1500年ころというのがどういう時代かというと、イタリアではレオナルド・ダ・ヴィンチが活躍しており、スペインを発ったコロンブスがアメリカ大陸を「発見」したあとといえば、だいたいのイメージはわきますでしょうか。日本では、室町時代にあたります。

このタピスリーがつくられたフランスでは(※実際に織られたのは、もつ少し北方の地域の可能性もあるのか)、百年戦争(イングランドとの長きにわたる戦争で、ジャンヌ・ダルクも活躍)がやっとおわってしばらくたったころ。まだ、中世の文化の香りが残っており、このタピスリーも、その傾向が顕著です。

タピスリーとは、壁掛けなど室内を飾るための織物で、この連作も壁にかけられて展示されています。


この作品が6面すべて来日するということが、どれほどすごいことか、ということを、どうやって伝えたらよいのかわからない、というほど、すごいことです。
→末尾に掲載した、美術館HPによる《本展のみどころ》をごらんください。

なにしろ、この作品が前回フランスの外を出たのは1974年、メトロポリタン美術館での展覧会のときだけだというのです。

私自身、パリに行く目的の大きな部分にこのタピスリーを見たい、という望みがありました。

さて、何年かぶりにタピスリーに対面してあらためて、その描写の繊細さに心うたれました。

貴婦人の髪の毛の一筋さえも織り出す技術に驚かされます。

また、ドレスの光沢、一角獣や獅子のつややかな毛並みまでもが、驚くほど繊細に織り出されているのです。ぜひ、自分の目で確かめてください~。

これが、描かれたものならともかく、織られたものであることを考えれば、どれほど精巧な作品かわかっていただけると思います。

ミル・フルールと呼ばれるたくさんの草花、うさぎや鳥、猿や犬といった動物たち、どれをとっても装飾的でありながらいきいきしていて、時間をたつのも忘れてみいってしまいます。

そしてなにより、貴婦人の優雅さ、美しさ。

個人的にはもう、この作品のなにもかもが好きで、平常心でいられません。

6面のタピスリーを織るのに、どれだけの時間とどれだけの人手がかかるのかよくわからないのですが(調べよう)、徹底した、揺らぎのない美意識に貫かれていることが、実感されます。

この6面が、わたしたちが生きているうちにふたたび日本に来ることははないと思いますので、万難を排して見に行かれることをお薦めします。

5月26日(日)には、NHKの日曜美術館でもとりあげるそうなので、お見逃しなく。

東京展が終わったら、大阪に行きます。関西方面の方はもうすこしお待ちください。

追記:レビュー2回目はコチラ

《おすすめの本》
ヨーロッパの装飾文様 美と象徴の世界を旅する』鶴岡真弓 編著、本体2,000円、2013年1月刊行、A5判、160ページ

ヨーロッパの装飾美術にちりばめられた文様とシンボルのうち、代表的なモチーフ(アカンサスやパルメット、鷲、ユニコーン、十字架……)を豊富な写真とともに紹介。個々の文様やシンボルの起源や由来、デザインの変遷などがひとめでわかります。



*******以下、美術館HPより開催概要******


フランス国立クリュニー中世美術館所蔵
貴婦人と一角獣展

The Lady and the Unicorn from the Musée de Cluny, Paris, France

フランス国立クリュニー中世美術館の至宝《貴婦人と一角獣》は、西暦1500年頃の制作とされる6面の連作タピスリーです。19世紀の作家プロスペル・メリメやジョルジュ・サンドが言及したことで、一躍有名になりました。

千花文様(ミルフルール)が目にも鮮やかな大作のうち5面は、「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」と人間の五感を表わしていますが、残る1面「我が唯一の望み」が何を意味するかについては、“愛”“知性”“結婚”など諸説あり、いまだ謎に包まれています。

本作がフランス国外に貸し出されたのは過去にただ一度だけ、1974年のことで、アメリカのメトロポリタン美術館でした。 本展は、この中世ヨーロッパ美術の最高傑作の誉れ高い《貴婦人と一角獣》連作の6面すべてを日本で初めて公開するもので、タピスリーに描かれた貴婦人や動植物などのモティーフを、関連する彫刻、装身具、ステンドグラスなどで読みといていきます。

クリュニー中世美術館の珠玉のコレクションから厳選された約40点を通して、中世ヨーロッパに花開いた華麗で典雅な美の世界を紹介します。

《本展のみどころ》
1.中世ヨーロッパ美術の最高傑作《貴婦人と一角獣》が6面すべて出品されます。
2.《貴婦人と一角獣》が表わすものとは? 五感を超えた謎に迫ります。
3.全長22メートル! 迫力の6連作です。
4.人々を魅了してやまない伝説の動物・一角獣が描かれています。
5.フランスの至宝が、奇跡の初来日を果たします。
6.全出品作品が日本初公開です。

会期 2013年4月24日(水)-7月15日(月・祝)

休館日 毎週火曜日(ただし4月30日(火)は開館)

会場 国立新美術館
(〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2)

開館時間 午前10時-午後6時 金曜日は午後8時まで(入場は閉館の30分前まで)

主催 国立新美術館、フランス国立クリュニー中世美術館、NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社

後援 外務省、フランス大使館

協賛 凸版印刷、日本興亜損害保険、三井物産

協力 エールフランス航空

お問合せ 03-5777-8600(ハローダイヤル)




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本日のミュージアムグッズ4 「貴婦人と一角獣」展、動物デザインの絵ハガキ

2013-04-23 | ミュージアムグッズ
4月24日(水)より、東京の国立新美術館にて開催される「貴婦人と一角獣」展のうるわしきグッズの数々。



定番の一筆箋やクリアフォルダ、絵葉書はもちろん、ソーイングセット、マグネット、コンパクトミラー、お扇子など、どれをとっても美しすぎる、素敵すぎる!

タピスリーを飾る動物たちをデザインした絵はがきが、すっきりしたデザインで新鮮です。



100円(税抜)。

ゴブラン織りのミニトートはちょい高めなので迷った末、次回に。

ミュージアムショップだけの利用もできるようです。



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