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前日の無罪判決を受けた加藤達也前ソウル支局長の記事が掲載された現地の新聞各紙=18日、韓国・ソウル(撮影・納冨康)
【ソウル=名村隆寛】朴槿恵大統領に対する名誉毀損(きそん)の罪に問われた産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)に対し、ソウル中央地裁が無罪判決を下したことを受け、18日付の韓国各紙の多くは加藤前支局長を起訴した検察や朴政権のこれまでの対応を批判的に報じた。一方で、産経新聞や加藤前支局長を批判する報道が、相変わらず一部で展開されている。
京郷新聞は1面と2面に記事を載せたほか、「加藤前支局長の無罪判決、朴大統領は言論統制を反省するのか」と題した社説を掲載した。社説は無罪判決について、「いくら大統領の名誉が大事だからといって、民主主義の基本である言論と表現の自由よりも優先できないことを確認させたことに意味がある」と評価した。
“言論後進国”の汚名を招いた
また、「加藤氏が韓国国内だけでなく海外でまでも追い詰められた記者のイメージとして映り、逆に韓国政府が攻撃を受けるようになったことは、大統領と検察の過ちだ。大統領が直接出てきて『侮辱的な発言は度を超している』と公に不満を表し、検察が無理に起訴したことが禍根となった」と断じた。
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