
山形駅のコインロッカーに荷物を預けたら、山寺へと参りましょう。
山形駅から山寺へは、山交バスの山寺行きの路線バスでも行けます。
ただしバスは2時間に1本しかなく、所要時間35分、運賃は680円。
仙山線ならば1時間に1本、所要時間20分、運賃は230円で済みます。
18きっぷを使ってきたので、もちろんここは仙山線で行きましょう。


仙山線のE721系です。新しい!
山形から奥羽山脈を越えて仙台と向かう路線でして、
てっきりふるーい車両が来るものだとばかり思ってました。

山形駅から20分、車窓の光景が急に山深くなると山寺駅へと到着です。
駅の段階ですでに、山寺の気分。

山寺駅のホームから北の方向を見た風景です。
この中に山寺が写っています。どこでしょう?
(答えは画像をクリック)
岩に染み入る蝉の声
山寺駅から7分ほど歩くと登山口、そこから5分ほど歩くと山門にたどり着きます。
山寺は正式には立石寺という、天台宗のお寺です。
この山門から先は、入山料300円がかかります。
受付で支払いを済ませたら、いよいよ奥乃院まで800段ほどの石段が続く山登りとなります。
山門から10~15分登ったところにあるのが、せみ塚です。
松尾芭蕉が「閑かさや~」の句をしたためた短冊を埋めた場所なんだとか。
せみ塚が登山口と奥乃院のちょうど中間地点。
ここからさらに20分ほど昇ると奥乃院に到着です。
一般観光客が登ることができるのは、ここまで。
この辺りはそこまで見晴らしがよくありません。
見晴らしがいいのはここから5分ほど戻った「納経堂」や「五大堂」のあたり。
おおおおおおお!?
これは絶景!
特に五大堂は断崖に突き出るように建てられていて、
見晴台のようになっているので最高のビューポイントです。
ちょうど仙山線の列車が橋を渡っていたのでパシャリ。
なんだかまるでジオラマでも見ているかのようです。
芭蕉の句によりあまりにも有名な山寺ですが、実際に行ったのはこれが初めて。
これが思っていたよりずっと良いところでした。
行ったのが平日だったのもあって、有名な割に観光客があまり多くなく、
参道のお店も「ザ・観光地」といったケバケバしさもありません。
ちょっと寂れていると言えなくもない。
でも、そこがいい。
山形駅から電車で20分の位置にあって、静かだから、少し寂れてるからこそ。
山寺の価値は、この「観光地化しきれていない」ところだと感じました。
できればこのままでいて欲しいな、なんて思ったり。
山寺駅の転車台
山寺を下山し山寺駅まで戻ってきたのが16時前。
山形方面の電車までは少し時間がありました。
そこで駅の南側の方を少し散策してみることにしたのですが……
歩き始めてすぐに、なにやら古めかしいモノを発見しました。
これは転車台というヤツ?
Googleマップの衛星写真にも、ばっちり写ってます。
旅を終えたあとで調べてみたところ、確かに転車台でした。
Nicht eilen|山寺駅転車台 http://homepage2.nifty.com/tilleulenspiegel/ne%20senzan/senzan002a.htm
最初の頃は山形側の仙山線が山寺駅までしか開通していなかったので、
終着駅である山寺には転車台が設置されたということのようです。
まったくの偶然で鉄道遺構を見ることができて、ちょっとラッキーでした。