
2015年8月6日。
2日目は稚内フェリーターミナルからスタートです。
この日の予定は稚内からフェリーで礼文島へと渡り、宿の送迎者で島北端のスコトン岬へ送ってもらったのち、
そこから「岬めぐりコース」をひたすら歩いて宿へと帰るというもの。
見どころはなんといっても、礼文島西海岸に続く光景です。

ハートランドフェリー
稚内から礼文島へはハートランドフェリーで渡ります。夏の季節には1日4便が運航しており、礼文島直行便のほかに利尻島経由の便もあります。
所要時間は直行便なら2時間、利尻島経由便なら3時間。
朝一から礼文島を動き回れるのは6時20分発の直行便なんですが、
これに間に合うよう起きられるか心配だったので、次の7時15分発の利尻経由便にしました。

稚内フェリーターミナルは2008年竣工。
ここに限らず利尻・礼文の港も近年改築されており、
非常に綺麗なところでした。
稚内の券売機で稚内→礼文、礼文→利尻、利尻→稚内の3区間のチケットを一括購入することができます。
いわゆる三角航路というやつです。
この場合は有効期限が14日間となりますが、特に割引運賃にはなりません。
まとめ買いのメリットは、利尻礼文での購入の時間と手間を省けるだけですね。

乗船直前のフェリーターミナル2階のようす。
6月の花のシーズンには、もっともっと並ぶんだとか。

この日の稚内も前日同様の曇り。
雨が降っていないだけマシといったところ。
礼文島もこんな天気の中歩くのでしょうか。
不安になりながらもフェリーに乗り込みました。

昨日訪れたノシャップ岬の東方沖から。
少しずつ空が明るくなってきたような。
稚内港を出てから1時間40分で利尻島鴛泊港に到着です。
外海なのでそれなりに揺れるのかと思っていたものの、揺れはそれほどでもなし。
荒天でなければ、大して心配することはなさそうです。

鴛泊港の北にある「ペシ岬」。
標高93mの岩山です。
ここは3日目の夕方に登る予定なので眺めるだけ。

鴛泊港から見た利尻富士。
山の全貌は見られませんが、山頂は顔をのぞかせてくれました。
稚内港を出たときはどうなるかと思っていたけど、
ひょっとすると天気は回復するかも?

心配していた船酔いもなく、約3時間かけて礼文島香深港に到着。
ところどころ青空がのぞくようになってきたので、天気も大丈夫そう。
香深フェリーターミナルは2015年3月にリニューアルしたのでピカピカの新品です。

香深港から見た利尻富士。
山が海の上に浮かんでいる、そんなふうに見えますね。
最北限の地、スコトン岬へ
この日の礼文島での予定は、スコトン岬からゴロタ岬、澄海岬をめぐり浜中を経て船泊まで歩くというもの。
以前は4時間コースと呼ばれていた岬めぐりコースに、この日の宿のある船泊までのルートを付け足した形です。
ルートの総延長は16kmとかなりの距離ですが、何度となくトレッキングをしている私の脚なら問題ないはず。

このルートの一番の見どころは、なんといっても澄海岬。
晴れていればその名の通り、澄んだコバルトブルーの海が見られると評判のビューポイントです。
香深港から25km離れたスコトン岬へと行く手段はどうするか。
一応この区間には宗谷バスの路線バスが1日5~6本ほど走っています。
しかしこれで港からスコトン岬まで向かうと、大きな荷物を置く場所に困ります。
そこで私は宿の送迎サービスを活用することにしました。
私が選んだ民宿 海憧さんでは、フェリー到着後の送迎車で宿まで運んでもらったのち、
大きな荷物だけ宿で下ろしてそのままスコトン岬へと送ってくれるというサービスをしているのです。
基本的にフェリーの到発着の時間に合わせてのサービスですが、これが大助かり。
身軽な格好で礼文島の最北端、スコトン岬に立つことができました。

というわけで礼文島の最北端、スコトン岬に到着です。
奥に見える展望台までは、遊歩道を歩いて行くことができます。

ここが礼文島の最北端の最北端。
向こうに見えているのはトド島という無人島です。
以前はこの場所が日本の最北端だといわれていました。
ところが精密な測量の結果、宗谷岬の方が少し北にあることがわかり、
こちらスコトン岬は「最北限の地」という、よくわからない表現となりました。

こちら最北限のトイレ。
「だからなんだ」って気もしますが撮っておきました。
予定ではここの売店の軽食コーナーでお昼ご飯を食べてから、岬めぐりコースに出るつもりでした。
ところがこの日は軽食メニューをやっていないということで、なにも食べられずに出発する羽目に。
同じ送迎車でスコトン岬へ行ったご夫婦に宿での夕食時に聞いたところによると、
どうやら店員の人の勘違いだったようですが、この時点では知る由もなし。
トレッキングの用意をちゃんとしてあったので行動食は充分に持っており、
なんとかなると判断し自動販売機で飲み物だけ補給して、コースへ出ることにしました。
ちなみに岬めぐりコースの中で食べ物を補給できるのは、3時間以上歩いてたどり着く澄海岬のみです。
この間に民家はありますが売店も自販機も一切ありません。
行動食などなにも持たずに来た場合は、スコトン岬の売店で昆布チョコレートでも買って行きましょう。
次回、岬めぐりコースへとくり出します。