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伊勢熊野参りをしてきた11 5日目 高野山参り

2014-02-12 22:32:29 | 旅行・鉄道

教訓:素直にバスを使いましょう

高野山駅でケーブルカーから降りたのち、さて高野山をどう回ろうかと考えました。
駅の目の前にはバス停があり、バス専用道路を経由して10分少々で入り口である大門まで行けるみたい。
ケーブルカーから降りた私以外のの乗客はみな、誰ひとり例外なくバスに乗り込んでいました。
しかし地図を見ると、それとは別にもう1本道路があり、歩いても行けるようです。

このとき、私の頭の中にこんな囁きが。


 「せっかく聖地高野山に来たなら、自分の足でお参りするべきじゃね?」


このとき高野山の気温は氷点下1℃、積雪は7センチほど。
自分の装備はというと、ダウンジャケットに防風フリース、防風ジャケット、ブレスサーモの肌着、
防風フィルム入りジーンズにスキータイツ、軽登山靴とひと通り揃ってはいます。

じゃあせっかくだから、歩きだしてしまったわけです。
すると……

駅から2分でこのありさま!



もはや高野山雪中行軍です。



道路の脇を見れば、下界ははるか彼方。



結局雪道を30分ほど歩き続けて、ようやく入り口である大門に到着しました。
道中歩行者は全く見当たらず、行き交う車もあまり多くなく。

大門・金剛峰寺・奥の院といった観光スポットへ向かうバスは、
どれもケーブルカーとの接続を考えられたダイヤが組まれているので、素直にバスに乗るのがベターですね。
もちろん歩いてたどり着いた方が、達成感は大きいのですけれど。



何も無い山道を越え、たどり着いた先にあった大門。
圧倒されるような大きさで、この山が特別な山であることを
改めて思い知らされました。






今も空海の息遣いが聞える、天空の宗教都市

雪の中での高野山参りはなかなか大変でした。
年の瀬でも観光客はそこそこ居て、足元の雪はある程度は踏み固められているものの、
それでも雪に慣れない東京人には雪道での散策は難しいものです。
さらに、車の通りが多いわりには歩道のスペースが大きくなく、雪はねを避けるのも一苦労。

ただし写真だけは素晴らしいものが撮れます。
もともと静謐な場所が、雪の白さと重みを受けてなお一層厳かさを増すのですから。




壇上伽藍の根本大塔。
銀世界に朱塗りが映えます。



これほどの雪でなければ撮れないような写真が、
いくつも撮れました。



壇上伽藍から少し歩けば、真言宗総本山 金剛峰寺があります。
小学校の歴史の授業で習って以来、二十年を経てようやく訪れることができました。
信心深い方ではないですが、我が家の宗派が真言宗なので、ここに来られたのはやはり嬉しいものです。





金剛峰寺でお参りを済ませた後、1kmほど歩くと奥之院の入り口にたどり着きます。
ここから続く2kmほどの道の両側には、無数の石塔が立ち並んでいます。



弘法大師様は今も、この奥の院の最奥で瞑想していると考えられています。



ああ、なんと静かな場所でしょうか。

皇族から無名の民まであらゆる階層の人々が、
弘法大師様のもとで安らかに眠りたいと願ってきた場所です。
亡くなった者への想いが数百年間の長きに渡り、積み重なってきた場所。
それがこの高野山の本質なのでしょう。


御廟をお参りしたら、奥の院前バス停まで戻り、バスで高野山駅へと戻りました。
ほんとは何か食べていきたかったんですけど、なにも食べずに高野山を降りましたよ。
12月30日では空いている飲食店が少なく、高野山らしいものにはありつけそうにありませんでした。




高野山駅から大門、壇上伽藍、金剛峰寺を経て、
奥の院の御廟まで2時間50分、10kmの高野山参りでした。
次に来るときには、足場の良いときにしたいものです。







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