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記事「なぜロープは融けたのか」

2010年10月14日 | 山の技術
本日届いた岳人11月号で一番気になったのがこの記事です。

「ロープはなぜ融けたのか」
(概要)札幌登攀倶楽部のメンバー3人が今年4月、北海道利尻山東北稜を登攀中、雪庇が崩落し2名が転落。そのうちリーダーの男性は、結んでいたロープが切断し、雪崩に巻き込まれて760m先まで流された。
落下中、ロープに何らかの力が働き、摩擦熱で融解した可能性が高い。


今回切れた青ロープはマムート社製の「フェニックス」(径8ミリ、長さ50m)というダブルロープ。事前に3回使用しただけのもの。

一方、切れなかった赤ロープの表面には繊維のけばだちが認められ、融解によって先端が縮んでいた。


推測される状況は次の通り‥‥
テンションがかかった赤ロープに青ロープが絡み、赤ロープの表面を青ロープが擦れるように落ちた結果、摩擦熱で青ロープが融解、切断した。

(教訓)
ナイロンロープは熱に弱い。
ロープは予想以上に簡単に融解する。
それを防ぐには、ロープ同士、あるいはロープとスリングをなるべく交差させないようにする。

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私の岳友Nさんも、ロープが切断し60m転落。奇跡的に足の大怪我だけ助かったという経験があるそうです。
ロープを過信せず、その性能を理解して正しく使用する、リスクは常に意識することが必要、ということでしょうか。

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