奥能登芸術祭2023：「プレイス・ビヨンド」

弓指寛治さんの圧倒的な作品、ぜひ鑑賞してください。

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奥能登芸術祭も2017年、2021年に続いて今回が３回目の開催となりました。
今回、過去でこれほどの作品があったかと思わせる作品に出合いました。

弓指寛治の「プレイス・ビヨンド」です。

1922年に旧西海村（現珠洲市）で生まれた南方寳作さんが生前に残した伝記を元に、
当時の人々がなぜ満洲へ渡ったのか、なぜ軍人に志願したのか、
どのような戦争だったのかを、南方さんの視点から追体験する作品群。


作品は、日置エリアの木ノ浦自然歩道に沿って展示されます。


南方さんは満蒙開拓団の先遣隊として、大陸へ渡るところから物語が始まります。






やがて海軍の飛行機の整備士となり東南アジア戦線へ。


戦況はどんどん悪化し、壮絶な現場で犠牲者も累々。
南方さんは弟さんも亡くされました。


南方さんは奇跡の帰還、満蒙開拓団は多くの犠牲者を出したことを知ります。

この作品は、実に美しい森と海の「木ノ浦地区」（南方さんの出身地）に展示されていますが、生々しいストーリーとの対比に絶句しました。


作品群の鑑賞には１時間余りかかります。
全てをじっくり読んでの鑑賞を、お勧めします。