この日は、久しぶりの埼玉入り。
ここには今でも実家があり、幼少期を過ごした所。
るーぱんと山田うどんは、埼玉のご当地ファミレスのツートップだ。
まずは腹ごしらえとばかりに自宅を出るときから決めていた山田うどん食堂へ。
いつからか「食堂」が付くようになり、長くなった事に違和感を感じている。
高速を降り、国道沿いに早速発見。
反対車線にも関わらずハンドルを切り、車を停めた。
高鳴る想いを抑えるかのように、降りてまずは一服…。
そして入店。
扉を開けると「カランコロンカラン♪」と鳴りそうな佇まい。
座るや否や壁に掛かってあるメニューからかつ丼とAセットと伝え、「うどんとそばが…」と聞かれるが、言い終わる前に被せるように「そばでお願いします」と元気よく伝える。
そして厨房に向かうおばちゃんの背中越しに、「トッピングのかき揚けもお願いします!」と声を張った。
ここまで、ソツのない完璧なテンポに自分でもほれぼれし、おばちゃんがサーブしてくれた水を一気に飲み干す。
これがカレーと天玉そば(大盛り)なら、いつもの自分スタイルだが、ここにも無いことはない。
ただ、この日はちょっと背伸びをしてみたかった。
数分後、トレイが運ばれて目の前に置かれた。
今まで見たことのない光景に箸に伸びた手が一瞬止まる。
なんと❗️
かき揚げがON theではなく、アイスに斜に刺さっているクラッカーの様。
おばちゃんは確か、「乗っけていいの〜」と聞いたはず。俺も確かに「いいよ〜」と答えた。
なのに乗ってない❗️
初めて見た光景に、おばちゃんに目をやると目が合った瞬間に逸らしニヤッとしたように見えた。
やってくれるなー、山田うどん食堂。
これがマニュアルでなく、おばちゃんのオリジナルであってくれる切に願う。
なぜなら、1枚目の写真を見てもらえば分かるが、海老天は斜に刺さってないのだ!
そんなこんなで、ますます期待に胸がはち切れそうになりながらまず汁から。
「あれ??」
そしてそば、
「あらあら??」
かつ丼は?
「おやおや」
久しぶりの山田うどんだったのに…。
多分富士そばに慣れた舌には、汁の味、麺の硬さ、かつ丼の出汁…すべてが物足りないのだろう。
だか気を取り直してワシワシ食い、そそくさと会計を済ませた。
店を出て背筋をピンと伸ばし両手に握りこぶしを作り、昼はツートップの一角、るーぱんに行く事を誓う。
そうそう、るーぱんと言えば高校3年の夏…。
あの子見たさに、ラグビー部の練習後に毎日通ってた熊谷のるーぱん。
ある日の熊谷駅前、やっとの思いで二人っきりで会う事までこぎつけ告白したが…、
見事木っ端微塵に散った…。
直実像が笑ってた…。
確かその日も暑かった…。
その後、レスリング部の友達のお父さんが営む喫茶店「コロラド」でその友達と無言で食ったナポリタン大盛り(今で言うメガ盛り)の味はいまだに忘れない…。
そんな事をふと思い出しながら車に乗り込んで、いざ目的地に向けて出発❗️