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建築研究室です。和歌山市で!
仕事以外の事が多くって。。。

決定事項は二つ以上の要件を満たす事

2006-09-29 23:16:54 | 有田川を望む家
有田川を望む家-040

道路境界線附近に建つ2個所の「塀」
敷地西側に公道・幅員平均4m50cm、狭い道路のわりに大型車の通行が激しい。
南北に長い敷地に沿って計画された当建築物は、絶えず車による接触の危険にさらされている。
その防止策に鉄筋コンクリートの「塀」を建つ。
同時に屋内への視線を遮る、手前側の「塀」は空調室外機の隠蔽の役をする。

道路境界線上全てに「塀」を建ててしまうと、閉鎖性が強調され「街」に対して閉ざしてしまう。
必用なヶ処に必用な寸法で設置する。
軽快感を与え、経済性を重視する。

さて、決定事項は二つの事柄が二回、要件を満たした結果となりました。

開放されたキッチンに於ける閉ざされた空間領域

2006-09-25 23:06:02 | 有田川を望む家
有田川を望む家-039

「なんやこれ!」「天井低くないかっ!」「なんの意味や!」
建築主や施工人の怒濤の「声!」

今夜証そう真相を!

基本的に当地方に於ける「かまや」と呼ばれる炊事場は農村型の構造となっており概ね家屋の奥まった場所に位置している。
「かまや」はその家の生活そのもので、どんな物を食しどんな調理をしているのか、それは他人である隣近所の人にも見られたくない空間であった思われる。

近年のキッチンメーカーの材質の良さ、作業性の検討、デザイン力により「かまや」から「流し台」と呼ばれるパーツ時代を経て今まさに、居間の中心に位置するまでになった。

「アイランド型キッチン」と称する炊事場は時として親戚一同、或いは友人知人の多くの人々との対話を楽しみながら、料理の「腕」を教えあいながら、或いは深夜、「肴」を拵える対面で夫婦で我が子の将来を話しあうワーキングテーブルとなりうるだろう・・大いに「開放されたキッチン」である。

が、時としてあまり他者に立ち入られたくない「シーン」も多くある「スペース」であろう。
例えば、あまりに沢山の料理のあとの「後かたづけ」又、「残り物」と呼ばれる品々の再調理等々、「止めて!見ないで!近寄らないで!」それは主婦の言葉だけでなくその家の「家人」の言葉でもあろう。

その微妙な感性の駆け引きを司る「結界」の役目を果たすのが「ceiling under ceiling」そう!天井の下の天井なのである。

もっと簡単な例とすれば、クラブやショットバーのカウンターの上部、ホテルの受付の上部、銀行の窓口の上部、病院の受付の上部・・・
すべて、あなたの為の作業を見せます、が、「do'nt stop!」ここから「内」は我々の領域ですよ。

基本は「台所」イーコォル主婦(今時は主夫もあり)の城。
誰彼なしに、いつ何時でも自由に「IN」出来る「空間」では「ない!」
「言葉に出来ない言葉」「態度に示せない態度」、
この事を「示唆」する構築物「ceiling under ceiling」

Night Shot!

2006-09-18 23:45:34 | 有田川を望む家
有田川を望む家-036

足場を外しました、前面シートを設置していた訳ではないのですが、屋内はかなり明るい空間となっています。
あと1ヶ月後には、暖かな笑い声の聞こえる食卓が待っています。

「日暮れ」が日に日に早くなり、気づいた頃にはあたりは真っ暗でした。
で、少し画像補正掛けてます。。

赤鉛筆の奪い合い!

2006-09-13 16:46:02 | 有田川を望む家
有田川を望む家-035

いよいよ佳境にはいってきている当現場。
既存部分の地下倉庫の造作に掛かる、傾斜地に建てられている為床下高さが一般住宅より高くとれる。

本日、工務店、頭領参上、既存の梁の仕舞、新しい桁の「成」について、床が15cm程以前より上がる。
そこへ、工務店の専務現る、新しく入れ替えるサッシの高さに、祠トコについて、引き込み障子はこうだ。
「現場の端材へ「赤鉛筆」でこんなにしてくれ!私が云う!
「ほなら、こうや!」
「イヤ!そうしたら、こないにしかならン!!」
「赤健筆」の奪い合い!!!

現場は「生き物」より美しく、より強く、より便利にと最大限の変更と最小限の費用で!!!

桧の照明BOX

2006-09-11 21:06:51 | 有田川を望む家
有田川を望む家-034
無地の桧枠、天井までの建具が入ります。
左右に照明BOXが形成されています、これも桧の無地。
又又、本日より電気担当業者が大工の「手」の合間を縫って「配線出し」の作業を開始。

照明器具の配置によって空間は大きく変わる。
昼間は必用ない器具達、日没後彼らの役目が発揮される。
けれど、器具の主張でなく建築主の為に「あかりと影」を提供する。