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トコ柱

2006-07-19 14:11:46 | 有田川を望む家
有田川を望む家-022
既存建家・和室8帖のφ五寸「トコ柱」です。
トコ柱では珍しく、上屋の梁からの積載荷重を受けています。

増築部分との床レベルの関係上、床を15センチ持ち上げる。
そうする事によりこの残す「トコ柱」には、長押(ナゲシ)、落とし掛け(オトシガケ)鴨居(カモイ)と臍孔(ホゾアナ)の処置を考慮するものの、どのように細工しても傷跡のように歴然と残ってしまう。

建築主とも相談の上、これら臍孔群をそっくりそのまま残そうと考える。
改築後この「トコ柱」にはトコは設置しないで間中(マナカ)の押入が左手に設置される。

「記憶継承仕上げ」と名付けられた「トコ柱」は「杉絞丸太柱(スギシボマルタバシラ)となるものの、屋根から梁を通して伝わる鉛直の荷重を依然しっかりと受け止めてくれる重要な柱に代わりはない。


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2 コメント

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グッドな命名 (ツチ)
2006-07-19 17:13:15
「記憶継承仕上げ」



うまく命名したなあ、尊敬します。



これで歴史を感じさせることができますね!



いつぞやのTV番組の様です・・・(笑)



今度どこかで利用させて下さいね。
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ええネーミング (rihaku)
2006-07-20 00:31:00
ですやろ!

今回の、この物件は基本的には増築工事になりまして、結果的には解体撤去してしまいましたが、R屋根の下には既存RC造を孕ましたままの計画でしてン。

一部2階床梁などが居間の天井に露出する天井高さでして、そのRC梁を覆い隠さず現況のまま露出させるよう図面にも「記憶継承仕上げ」と記してました。

「トコ柱」で又復帰いたしました。
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