エロゲはやっぱり中古が一番

今年最初のブログ 人とアンドロイド編

今年最初のブログです。
いよいよ藤井王将と羽生九段のタイトル戦が始まりましたが、それに合わせるはずのエロゲ2点があまりにも面白すぎて、早々に終わっちゃいました。
その一つが2045、月より。



体験版が気に入り、楽しみにしてたんですが、思ったよりも価格の下落が早かったのか、あるいは年末の特別価格のせいだったのかわかりませんが、許容範囲になったのでさっそく購入です。もちろんこれだけでは運賃無料とはいかず、他にキスからはじめるエゴイズム海空のフラグメンツを追加することで何とか¥5,000オーバーだから、やはり年末大特価の看板は伊達ではなかったのでしょう。年中金欠のオヤジには助かります。
ちなみに金のかからない楽しみといえば、藤井竜王の対局なのですが・・・王将戦だけは別。通常よりも遥かに多くエロゲを消耗することになります。ABEMAは有料だし、主催の毎日新聞の方は棋譜の速報だけ。ぶっちゃけプロの最高峰が指した手なんて解説がなければわかるはずもありません。エロゲでもやりながら時間潰しするしかないと思っていたのですが、youtubeでも無料の実況があったとは。しかもあの天彦九段の解説です。
ただ進行はかなり遅くて、△4七銀成に対して43手目の▲5八銀打と藤井王将が受けたところで封じ手となりました。

後手番の羽生九段、普通なら△同成銀として1歩得で満足するところなんですが、飛車先の歩を突くか、あるいは7六歩と取り込むか、手順によっては抜き差しならない局面へと展開するかも?というところですが羽生九段は惜しみなく時間を投入しています。

それはさておき、対局と真逆でこれほどテンポよく進んだエロゲも珍しい。近未来の人とアンドロイドを描いた作品ですが、メリハリのある展開で、中弛みなどおよそ無縁でした。テキストは読みやすいし、会話のキャッチボールが面白いだけでなく、なかなかに含蓄のある言葉が多くて、胸に刺さることもしばしば。その一つが、
「ヒトの願いより大切な法律なんか、コノ世界に存在してはいけないーホントはネ」
といったのはクローンを創り出そうとして国を追われた中国人の科学者(老医師)なんですけどね。これ以上はネタバレになるのでツッコみませんが、言葉だけなら、どこかの首相に聞かせてやりたいくらいです。もっとも当の本人は、蛙の面に小便というか、何を言われようが馬耳東風の「聞かない力」だけは抜群ですけどね(笑)。

さてチョッピリスッキリしたところで、本編の感想に入りましょう。
まずはストーリーからです。


——2045年に、人はまだ“心”を持っているだろうか。

2045年。『技術特異点-シンギュラリティ-』が訪れると予見された年。
しかしそんな気配は露も見せず、代わりに人を助けるため生みされたアンドロイドたちは、6つの世代を追って人間の生活に浸透している途中。

「私は、月生まれのアンドロイドです」

アンドロイド嫌いの少年が訪れた地方都市で出会った女性は、月で生まれた最先端のアンドロイド。彼女は人の世界に憧れて研究所を脱走、人間に扮して喫茶店を経営し暮らしていた。異質な人物との出会いを果たした少年は、徐々に街の異様さを知ることになる。

正体不明(?)神出鬼没の学生ネットアイドル。
超人的な身体能力を持ち、裏の顔を持つ<聖女/シスター>。
国の暗部組織、公安零課に所属する2人の刑事。
若きギャング団を率いる圧倒的カリスマ。

街は少年と“誰か”を、『<機械仕掛けの運命/デア・エクス・マキナ>』で繋ぎ合わせていく——。(メーカーHPより)


本作の主人公家入 操は、学生であることを蓑に多数の大企業のセキュリティを突破した天才ハッカーです。ある時、公安に目をつけられ捕えられてしまいます。釈放を条件に捜査協力することになり、地方都市へ行くことになるのですが、そこは人とアンドロイドが混在した都市でした。彼は極度のアンドロイド嫌いで、アンドロイドの作った料理は決して食べません。というのもこれまでずっと育てられてきたアンドロイドに突然、殺されかけたからでした。
ところがやってきた初日に道に迷い、スーパーで出会ったちょっと変わったエルのやっている店でビーフシチューを食べるのですが、何故かとても懐かしく感じるのでした。

選択肢は一度だけ。学校の幽霊探しで誰とペアを組むのか、3人から選ぶのですが、私は当然のことながら下からの逆押しです。


で最初が桜月 調。

体験版の最初にもあったように、情報化社会の飽和点を迎えた現代に残る、数少ない神教を人々へ伝えるシスターです。メインのエルを影に日向に支えてしますが、その糧は全てギャングの用心棒、運び屋など、危険な仕事からのもの。彼女が人間離れした身体能力だったのも、10年前に両親を殺害、さらに子供だった自分の片腕、片足を奪った科学者東雲に復讐するために軍事用の義手、義足を得たからです。サイボーグと互角以上の腕力を武器に、裏情報屋と親しくするのも全てが東雲の足取りを追うためのもの。とはいえギャングやアンドロイドなどの武力や兵器には強いのですが、足のない幽霊は大の苦手なシスターでもあったのです。
で、その結果・・・

日奈 ゆい。

学校では清楚(自称)で謙虚(自称)な優等生(自称)となっていますが、体験版にあったように極度の人見知りで、男性恐怖症です。その実その世界では「こむろん」と呼ばれる有名なネットアイドルでもあり、オカルトや陰謀論が何よりの好物で、いつも情報を追っては配信しています。その配信網は凄くローカルとはいえ独自の猫ロボを使ってのネットワークを構築しているほど。
しかしてその実体は・・・

メインヒロインのエル。

地球に降り立った月生まれのAIです。2年前、郊外にある研究施設『NL-A』での事故に際してアンドロイド義体を手に入れ脱走。街の中で人間の中に紛れ、喫茶店兼レストランを経営していますが、その店を提供したのがシスターの調です。とはいえエルがアンドロイドとは誰も知りません。いえ知らないはずだったんですが・・・


知能を持ったアンドロイドは、果たして人間とどんな関係にあるのかが、この手の作品のテーマだと思います。2045はアンドロイドが人間と対等に暮らすことを目指したのに対して、より良い道具として鮮明に扱われたのが、もう一つのキスからはじめるエゴイズムです。

こちらの方はあくまでも自分のことをアンドロイドではなくセックス専門に作られたセクサロイドだと認識するだけではなく、主張します。
正式にはエレクトエレクトロニクス社(EREL社)の試作実験機セクサロイドで、型番号は『E-5(ERECT-type5)』。
姉妹機として、現在はtype1~4までいて、エゴは5番目となる予定の最新型の試作実験機です。何の因果か、他の姉妹機にはない自我が芽生え、そのせいでセックスに嫌悪感を抱いています。実験機のくせに、セックスが嫌いで自分の意志で研究所を逃げだし、主人公のポンコツバイクと危うくぶつかりそうになったところから始まります。



結局は、そこから実験期間である2週間を、かってホストクラブでNO.1の稼ぎ頭で、現在無職の本田創(はじめ)と暮らすことになるのですが・・・

キャラゲ好きにはたまりません。僅か5~6時間のロープラ作品とはいえ、掛け合い、テンポなど二人(一人と一体?)が創り出す世界観は抜群で、先の2045よりも評価が高いほど。
これが特価とはいえ¥1,500未満で買えたのは大満足でした。


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