いよいよ待望の王将戦7番勝負が始まりました。
4連覇と通算6期目の獲得を目指す渡辺明王将(37)に、初の王将獲得で5冠達成を狙う藤井聡太竜王(19)が挑戦する注目のシリーズです。持ち時間は各8時間で、午後6時に指しかけとなり、翌10日に指し継がれます。
振り駒の結果、藤井竜王の先手となり相掛かり戦。じっくりとした立ち上がりとなりましたが、41手目の藤井竜王の▲8六歩が意表を突いた一手で、立会人でもある森内九段は解説で、
「最初は何が起きたか分からないぐらい衝撃を受けました。7七銀が7三桂に狙われそうな駒でしたから▲8七金~▲7八玉から7七銀を動かすのが▲8六歩の狙いですが、もしこれがいい手なら藤井竜王は未来の感覚を持っていますね。10年前の感覚ではまずあり得ない手です。藤井さんだから何も言われませんが、初心者が指したら『何だ、この手は』と怒られそうです」と話しすほど。
これに対して王将は1時間30分の長考の末に、1四歩と端歩で対応。以下▲1六歩、△4四歩となったところで藤井竜王が封じました。
消費時間 藤井竜王:2時間33分 渡辺王将:4時間5分。
封じ手予想としては、森内九段他数人が▲5六角で、神谷八段、八代七段、加藤桃子清麗が▲3五歩。
さてどんな展開になるでしょうか?形勢は互角、ただ持ち時間のほうが1時間半ほど竜王のほうが余裕がありますが、41手目の▲8六歩が未来の妙手となるかどうか、そちらの方が気になります。