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一昨日の講座は「北海道のさつまいも」のお話
北海道のお芋と言えば「ジャガイモ」
「さつまいも」も作っているの?
暖かい所でしか作れないのでは??
とお思いのあなた。
そうなんです。
私もそう思っていました。
大体原産地はメキシコを中心とする熱帯アメリカですからね。
日本での生産地をみても鹿児島県や茨城県が圧倒的に多い。
都道府県作付面積を見ても、北海道は姿を見せません。
生育期間の積算温度3000℃以上が必要で日照時間も一日7時間以下では大きく育たないそうです。
一方乾燥には強く、土壌を選ばないという特徴もある。
そこで北海道では畝を高くしてその帯水・冠水を防ぎ、更に畝をマルチと言われる黒いビニールで覆う事で太陽光を効率よく吸収し同時に土の温度を逃がさないような工夫をして栽培を始めたそうです。
講座に来て下さった講師は現役の農家さん。
冬は休みではなく一年を通して農業で食べていく。
労働時間は9時から16時まで。
一週間に二日は休みの日を作る。
というポリシーのもと、新しい農業スタイルを模索中にサツマイモに出会ったとか。
春先にはアスパラ、そしてイチゴ、夏にはトマ・キュウリなど、秋にはトウモロコシ、11月から春先までは収穫したサツマイモで焼き芋や干芋を販売・・というサイクルだそうです。
北海道の場合収穫の時期の温度が低いので酸化が進みにくく、酵素が働きやすくなるので貯蔵している間に糖度が高くなり、しっとり甘いさつまいもになるそうですよ。
紅はるかという品種の焼き芋を試食したのですが、ずっと安納芋より甘くて、ねっとり。
お芋というより、ほとんどスイーツのようでした。
先ごろ麻生さんが遊説で北海道に来た時「温暖化のおかげで、美味しくなかった道産米が美味しくなった」と語り、こちらでは大顰蹙をかっているのですが、どれだけ米の改良に関係者が力を尽くしたかご存じないのかと・・・
どんな作物も気温だけでどうにかなるものではありません。
その土地に適したたゆまぬ研究の賜物で今の農作物があるのです。
北海道のさつまいももその一つ。
他の地域と同様のものが出来るだけじゃ駄目なのです。
それ以上のものでなければ。。。
その為には土の改良から始まり、それぞれに適した肥料、温度管理 etc.
おまけに、不確実な状況にも作用される。
今年は雨が少なく、サツマイモの出来はよかったそうですが、実は昨年は鹿の被害があったと。
でも葉を食べられてしまったおかげか、サツマイモに栄養が周り大変美味しいさつまいもが出来たそうで、毎年試行錯誤しながら知識を増やし経験を積み重ねていく。
それが楽しい。
と講師さん。
近々、この講師さんのファームの焼き芋と干芋を買いに行こうかと。
こちらの干芋、皮つきもあるんですってよ。
興味津々です。
トップの写真は近所の紅葉。
今が盛りです。