前略
横浜では「五月晴れ」そのものの青空が広がっております。
御地では皆様いかがお過ごしでしょうか?
相変わらず氷川きよしのDVDにハマっている、と事情通から知らせがありました。
年末恒例のライブはほぼ全部揃ったとのこと。これでコロナ自粛の日々も退屈することなく楽しめますね。
しかし、御地での最初の感染発覚者が神奈川の人だったとは・・・いやはやなんとも申し訳ない。
コロナウイルス感染症拡大防止のため、自粛、stayhome、観光地には来ないでくれ、というような言葉が頻繁に聞かれる昨今です。
医療関係の方々の懸命な努力にもかかわらず、逼迫した状況は相変わらず・・
そんな医療関係者のみなさまに方に感謝の気持ちをささげつつ、住職はジッとしております。
お寺とお墓の周りからは、できるだけ外にはいかないようにしています。
といっても、早暁のウオーキング兼霊園内の見回りは欠かせません。
御承知の通り、霊園が広いことは広いので、おかげさまで朝だけで10,000歩ほど歩きます、体調はばっちりです。
二日酔いもありません。
坐禅会も写経会も当面休みになりました。寂しいですがしょうがない。
でも、坐禅は毎日ではありませんが、一人で座っております。
小鳥の声と流れ落ちる滝の音、時折聞こえるコゲラの樹を叩く音、栗鼠の声に樹々の風にそよぐ音・・・自分を開放するいい時間です。
さて、コロナの影響で法事は8割方キャンセルになりました。
問い合わせがありました貴家の法事ですが、ここはあまりご無理なさらないでください、というのが住職のお返事です。
先日も同じような問い合わせがありました。
遠方からのお客様はもちろん、市内であってもお寺にくるまでの道中に感染の危険があるので参列に二の足を踏む・・・
施主側も、もし罹患させてしまったらと心配する・・・
施主ご自身も持病があって、もし罹患したらと不安がある・・・
お身内家族だけで法要を行うのも良いですし、
もし不安のほうが勝るようでしたら、それぞれお立場の場所で手をあわせていただくことでもよろしいですよ、とお話ししています。
仏様、故人様もお許しくださいます、と。
ですから、コロナが終息したら、おかげさまでこうやって無事に過ごさせていただいております、と感謝の心を込めて塔婆を建ててお参りしてください、
とお話しさせてもらいました。
実は、お葬儀もできるだけ一日葬とするよう遺族の方にお話しさせていただいています。
通夜の一晩を故人と共に過ごしていただくことが、死を受け入れるための大事なステップであることは間違いのないところでありますが、
今回のコロナウイルス終息までの期間は、できるだけお身内の方のみの一日での葬儀とし、
有縁の方々には、コロナ終息後の年回法要や、お盆お彼岸などの適宜のタイミングでお参りいただくことが、双方にとって安全安心であると思います。
通夜葬儀の2日という長い時間の葬儀式への参列で感染症の危険度が増すことは、葬儀を掌るものの本意ではありません。
三密を避け、予防策を十分にしたうえで細心の注意を払って感染の危険を取り除けるよう心掛けております。
しかしそれでも現在の状況は、まだまだ安心して式に臨んでいただけるような環境ではありません。
この時期、もし万が一の時には一日での葬儀、そのようなこともお考えください。
また、先に火葬しお骨にして、後日状況が落ち着いてからあらためて皆さんをお招きして葬儀をする「骨葬儀」ということも考えられないわけではありません。
縁の深い方々と弔いの時間を共有する、ということはとても大事なことですから。
住職、実はお通夜のあとの会食でご遺族ご親族の方々と話をするが結構好きなのでありますよ。
ちょっと一杯いただきながら、あれこれ思い出話をお聞きするのが・・・でも当分は我慢ですね・・
もしかしたら、秋のお彼岸までコロナの影響でなにもできないことになりかねない感じです。
下手したらオリンピックだって開催されるかどうかわからないですからね・・・
でも、何もしないで手をこまねいているのでは寝てるのと同じなので、ネットを使って法要の場を共有したいと考えております。
うまくいけば、7月盆あたりから山門施食を生中継できるようになるかもしれません。
ま、そういうのが得意ではない住職が考えることですから、あまり期待しないでお待ちくださいませ。
さて、実はひとつ心配事があるのです。
それはあなたの性格です。
「大事な方の葬儀だってのに、ここで焼香参列にいかなんでどうする?!コロナ?しゃらくせェ!」
そんな向こう見ずな、危険なことはなさらないでください。
元気なあなただから、心配するのです。
歩き回って知らないうちに感染したりしてはいないか、と。
あなたの思いやりというかお節介な行動が、あなたの大事な方を死に追いやるようなことになりかねないのです。
くれぐれもよろしくお願いします。
「今会わないのは、また会いたいから」ですよ。
草々
令和2年5月1日
倫勝寺 馬場義實
大事なあなたさまへ
追伸
でもねえ、御承知の通り、ウチは100歳の祖母さんがいるんですよ。
その祖母さんに何事かあったら、と思うとねえ・・私が喪主になるからなんとしてでも行かなきゃいけない・・
でも里の方じゃ首都圏から帰省したヒトは2週間自宅待機という噂でして・・さてどうするか・・・
不要不急じゃないから、大丈夫だとは思うけど…ま、そうなったら腹決めて、車でスッ飛んでいくことになるんだろうなあ。
あんまり人のことは言えませんねぇ・・今日はここまで。