群馬に住むお檀家さんから「兄貴の法事を行いたいんだけど」とご相談がありました。
コロナが収まりつかないのでとても横浜まで出かけられない、行きたいのはやまやまだけどそちらでお経を挙げて供養してもらえないか・・・
東京の古くからのお檀家さんです。
年回忌の仏さんだけでなく、先に亡くなったご両親も私が引導を渡させてもらっています。
訊けばブログも見てるし、拙寺彼岸会などのYouTubeも視聴しているとのこと。
「じゃあ、うまく行くかわからないけど、YouTubeで法事してみますか?」
という事で、今回倫勝寺では初めてとなる「リモート法事」を行うことになりました。
手順としては
準備
- 法事(ライブ配信)の日程を決める・・お塔婆の依頼を受け、供花、供物等の受付もする
- お檀家さんのメールアドレスを教えてもらう
- YouTubeのライブ配信機能を使って、法事のライブ予定を作成登録する
- 動画リンクをお檀家さんにメールで送る
※あらかじめ動画リンクをお伝えしておけば、親戚の人がそれぞれのご自宅、バラバラの場所でも手を合わせることができますので、
お参りが叶わない遠方の方には有難いかもしれません。 - お檀家さんにはスマホやタブレットを仏壇前におき、いっしょにお参りできるようお願いする
当日
- 供物などの準備
- 照明やカメラの準備をし、設定の確認をする
- 法要開始10分前にライブ配信を開始し、お檀家さんに電話して配信されているか確認する
※Zoomなど双方向でやり取りできるソフトを使えば、配信確認の電話も不要になりますね。これは今後の課題です。 - 法事を行う前に、須弥壇上のお位牌(紙位牌)、塔婆や供物、供花にカメラを向け、お供えしてあることを確認してもらう
- カメラに向かって法要の簡単な解説
- 法事開始 法要中、塔婆の洒水供養の時はカメラを移動して洒水の様子も見てもらう
- 読経終わって短めの法話(というかお話し、ですね)
- 法要終了の挨拶
- 墓地へ行って塔婆を建て、供養のお経を一巻お唱えし、その際の写真を施主さんへ送付してリモート法事は終了。
さすがに墓地での様子は中継できませんので、写真だけです。
YouTubeは一方通行ですので、どのような雰囲気でお参りされているのか分かりにくく、またお話していても反応が判りませんので不安でしたが、
翌日に「ありがとうメール」をいただいたことで、ちょっとホッとしました。
「今日は、本当にありがとうございました。リモートでの法要は、まるで倫勝寺に居る様でした。
さんぜでの写真まで頂き、感謝いたします。コロナ収束が出来ましたら、必ずお参りに行きます。」
リモート法事がすべてにとって代わるという事はないでしょうけれど、
こういった形がこれからはある程度の割合を占めていくのではないか、とふと思いました。
リモートではあれ、心を通わせながらの法事ができるのはうれしいものです。
でも、カメラに向かって話しかけるのって、やっぱり難しいですね・・・
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鳳倫閣前のもみじがようやく見ごろになってきました。
陽ざしが定まらないので、なかなかいいい色になりません。
法事が終わった後、カメラ2台持って滝の上まで。
両方ともPENTAX。
1台はk-1、 もう1台はist.DL2というデジタル一眼草創期のころのカメラ。
ist.DL2は14年前、写真好きの師父が最期の入院のおりに、カメラでもいじってれば退屈しのぎになるかも、とプレゼントしたもの。
師父亡きあとは妹夫婦が使ってくれていたのですが、この度当方の手元に戻ってきてもらいました。
それぞれ個性が違いますが、やっぱり好きな道具たちです。
いい色で秋を写し出してくれました。
今日はここまで。