決戦前夜

フランスＷ杯出場を目指した日本代表のアジア最終予選を記録した、金子達仁さんの『決戦前夜』読み返しました。
数年ぶりに読んでみて、よくもまぁこんな状態で予選突破出来たなぁ、と思いましたね。
監督とコーチ、選手がバラバラ。ついでにサッカー協会も。
アウェイのカザフスタン戦で引き分けて、加茂監督更迭、臨時で岡田コーチを監督に昇格、日本に戻っても岡田監督続投。監督未経験（当時）ですよ！初めての監督業が代表監督。ん？現代表監督も監督未経験だったような…。
岡田さんに丸投げしたサッカー協会。本大会も続投。そんな貴重な経験をした岡田さん、今ではＪリーグ２年連続優勝監督。天皇杯優勝一回の加茂氏をあっさりと越えちゃいました。

「コンディションのいい者しか使わない」「チーム内は皆横一線」「先発メンバーを名前で選んだりしない」
という首脳陣のコメントが載っているのですが、今でも聞くフレーズですね。実際には名前で選ばれてたりしてましたが、（トゥルシエは好き嫌いで選んでたけど）最近ようやく実践されてきましたね。
当時は海外でプレーしている選手は0、ワールドユースや五輪を経験しているのは若手のヒデさん、ヨシカツさんら若手だけで、監督からして国際舞台の経験が乏しかったんですよね。それが今では海外組、国内組なんて呼ばれるくらいになったし。Ｗ杯、五輪出場経験選手も豊富。ジーコさんの監督経験なしってのが気にかかるところですが…それでも1年半やってきましたからね。（代表は監督育成の場らしい…）
20歳だったヒデさんが冷静にチームの状況を見極めていて当時から別格だったことが伺えます。
点を入れては舞い上がり、取られてはパニックになっていた8年前の日本代表、経験は宝ですね、今では随分逞しくなりました。明日からの最終予選、突破を信じています。