【片山トンネル手前のルートがわかりにくい ~ 最初の山岳コースは超短い】
そんなこんなで気持ちが落ち込むとあらゆることに腹が立ってくるもので、平時なら自然を感じる「ヨシなどの水生植物が繁茂する止水域特有の匂い」なども単なる悪臭ですわ(投げやり)。五感の全てで感じることが脳内のネガティブフィルターを通ってストレスに変換されるのです。さすがにたまらず「奥びわスポーツの森」でストレッチを兼ねて20分ほど休憩。その後、再び走り出すも、ケツ論から言うと、この先140km地点あたりまで、ケツ痛は続きました。
でも長浜にまで来て今更引き返すのもなんだし、ゆっくりでいいから走り続けようと、ひたすら21~22km/h巡行でポタリングです。ひとまず余計なことを考えずに完走だけを目標に切り替えました。しかし明らかに27~30km/hで巡行したら気持ちいいのになぁと思える道をチンタラ走らざるを得なかったのは、なかなか辛かったですよ。
さて、そうこうしているうちに道のブルーアローが途切れたのです。右折の指示が出ているのですが、その先にブルーアローがない。困ったなぁと思っていると、クロスバイクのおじ様が「道を向こう側に渡るんだよ」と教えてくれました。おお、予習していたのにすっかり忘れていました。片山トンネルは車道ではなくトンネル内右側の歩道を通るため、トンネルに入る前にあらかじめ車道を横断しておくのでした。なんだ、それがここかよ。渡った先の歩道にはブルーアローが書いてありました(歩道の縁石に隠れて見えなかったんです)。というかこれ、最初の方のコンビニ休憩時にマドン+ボーラ(すいません、サイクリストにしかわからない言葉で)の高そうなバイクに乗った人に教えてもらってたなぁ(苦笑)
一応、図を貼っておきますね。
ちなみにこの「道を渡っておく」件については、「ビワイチサイクリングマップ」にもしっかりと書いてます。
https://www.biwako-visitors.jp/uploads/doc/pamphlet/2ad150b7613cf0c9207e35f07d8fdd47c22268d128d8e499178040bd8fe2da17.pdf
というわけで片山トンネルを抜けて、しばらくするとビワイチに2つだけ存在する山岳コースに突入です。といってもあっけないほど短いんですが(笑)。しかしこちらは体力というより精神面をやられているため、1つ目の伊香具小学校横の登りに差し掛かる前でしっかりタバコ休憩です。やっぱりガス補給はしないとね!ついでに塩も3つまみほど補給。脇を「なんでこいつ坂の入口で休憩してんねん」みたいにロード乗りたちが通り過ぎていきますが、これはもう情けないけど仕方がない。で、短い登りを終えてトンネルくぐれば、あとはしばらく下り。楽しかった(笑)
一応、ここがビワイチで2つある「湖北のしんどいセクション」の1つなんですが、俺のような登り苦手マンでも登れますから、まあ普通の人がロードやクロスで走るなら普通に登れるでしょう。最大斜度は7%らしいです。
【推奨ルートから外れてしまい、結果1.5kmのショートカット】
で、この先なんですが、俺はどうもここで道を間違えた(というか推奨コースから外れた)ようです。「飯浦」の交差点を左折して湖岸沿いに走るところ、直進して塩津バイパスに入り「藤ヶ崎トンネル」に突入したんです。で、トンネル内左側の歩道を走っていたんですが、これが感覚的に幅80cmあるかどうかという狭い道で、どう考えても歩道ではなく避難路なんですよね(爆)。「これ、誤って車道側に落ちて車来たら死ぬよな」と思いながらゆっくり走っていたのですが、直線はまだしも、途中でクランク的なところがあるんですよ。ここはさすがに走れないので止まり、冷静になって考えてみました。入ったばかりの自転車保険をこんなところで使いたくないんじゃー!で、よく見ると右側には広めの歩道があります。これね、本来やっちゃダメなんでしょうけど、車が来ないのを見計らってトンネル内を横断し、右側の歩道に行きました。いやほんと、今回のビワイチで唯一、命の危険を感じた時間帯でした。ちなみに俺は右に渡ってからも何の気なしに歩道を徐行しましたが、片山トンネル同様、ここは押し歩きなんでしょう。いずれにせよ、あとから調べたところ、藤ヶ崎トンネルを通ったことで1.5km強のショートカットをしたみたいです。
これも一応、図を貼っておきますね。
そしてしばらく走った先にあるローソン西浅井塩津浜店で休憩。恐らくここでほとんどのチャリダーが休憩を取るんじゃないかと思うくらい絶妙なところにあります。俺も昼食を兼ねてしっかり休憩です。いつぞやのコンビニで挨拶をしたトレックの2人組ともまたお会いしました。聞いたところ、どうもこの先が2つ目の登りらしい。ということでしっかり栄養補給。おにぎり2つを食べ、甘い飲み物も飲んでおきました。塩も多めに摂ったよ。なお炭水化物がエネルギーに変換されるには1~3時間掛かるので、ここでおにぎりを食べたところでこの先の坂を登るにあたってはほとんど意味がないのですが(笑)、しかし後々これが正解だったと思い知るのです。
【2つめの坂で盛大に脚が攣る ~ 湖北の素敵な道 ~ 高島地獄】
んで、再出発してしばらく経つと坂がやって来たので張り切って踏み込んだ途端、ド派手に脚攣った(笑)。辛うじてクリート外せて立ちゴケは免れたものの、屈伸などしながら攣ったり治ったりの繰り返しで3分くらい復活できず。スタートからちょこちょこ塩(というかマグネシウム)を摂取してきたつもりだけど足りなかったか・・・でまたその横をロードバイクの皆さんが抜いて行くのでした。しばらく悶え苦しんでいると、坂の下の方から子供さんを連れたお兄さんが歩いて来たので「この坂はだいぶん先まで続くんですか?」と尋ねたところ、「あの先の見えてるところが頂上ですよ。頑張ってくださいね!」とエールを頂戴しました。お礼を言って、少ししてから再出発。頂上付近で先行していたお兄さんを抜いてお礼を言うと、またしても「頑張ってくださいね!」と二度目のエールを頂きました。本当にありがたかったな。なお頂上と思ったら、実はさらに少し緩い登りが続いたので、軽く精神的ダメージを受けましたw
で、この2つ目の「湖北のしんどいポイント」を越え、その先の岩熊第2トンネルも抜けてしばらく走ると、湖岸沿いの素敵な道に出ました。このへんは湖水が透きとおっていて水遊びにもってこいなエリアです。バーベキューなどしているグループも多かったです。ケツ痛に耐えながら21~22km/hでチンタラ走っていましたが、どう考えても30km/h巡行が気持ちいいだろうなぁ、といった感じの道でしたよ。
そして高島市に入って風車街道を進み、またしても出現した振動網目補修に悩まされつつ「大津●●km」という標識も出てきたので気力を絞り出しながらも「これが高島地獄(※)かぁ・・・」とため息が出ながらも、安曇川町四津川(この地名はあとから調べた)の道沿いにあった自販機でアスパラドリンクを飲み、ボトルに気分転換でミルクティーを入れ再出発。
※ 単調な景色が延々と続く高島市内を走っているうちにいつまで経っても高島市を抜け出せないような錯覚に陥る状態のこと。
しかし!!!この後、奇跡が起きました!!!
【奇跡の回復 ~ 狂犬モード】
アスパラドリンクがスイッチになったのか、これまで摂った炭水化物がエネルギーに変わったのか、なんだかよくわかりませんが、ふとメーターを見ると巡航速度が25~26km/hになっていたんです。しかもケツ痛が軽くなっている。「ん?なんでや?」と思って何の気なしにスプロケを見たら、いつのまにかトップに入ってました。フロントアウター/リアトップ、つまり一番重いギアです。前50Tのコンパクトクランクとはいえ、ギア比は4を越えています。「あ、そうか、重いギア踏みこんでるから加重分散でサドルに掛かる体重が軽減されてケツの痛みが緩和されているのか」と基本的なことをこんなところで思い出しました。こういう大切なことは、もっと早く思い出せよ!!!
このペースが続けば、遅れていた分を少しは挽回できそうです。問題は、こんな重いギアをいつまで踏み続けられるのか、ということ。だってゴールまでは、まだ45kmもあるんですよ。しかし今はこれをやり続けるしかない。10kmごとに休憩でいいから、これで走ろう!と覚悟を決めました。俄然やる気が出てきました。
でも、なんか俺って変なんでしょうね。
白鬚神社(湖面から鳥居が立っている有名スポット)の少し手前で風車街道から交通量の多い国道に入ったんですが、そのタイミングでなぜかいきなりアドレナリンだかドーパミンだかが大量分泌されてテンションが一気にブチ上がったんです。エナジー全開噴射モードに入ってしまいました。これね、走っている本人も「あ、脳汁出たな」ってわかるんですが、それにしたって、どう考えても出るタイミングがおかしい。普通の人は車が増えてテンションが下がるはずなんですが、俺は逆だったんですよね。理由はわからないのですが、普段関西で交通量の多い道路を走っているからそっちの方に順応しているのでしょうか。それとも車と並走すると闘争本能が燃え上がるのでしょうか(笑)。なにはともあれ絶好調になったのは良いこと。
そういうわけで、これは自分を褒めてやりたいというか、むしろ純粋に驚いたのですが、ラスト45km、ずっとアウタートップ踏んでました。ずっとです。途中100mほどだけギアを2段ほど落としてみたのですが、トップの方が走りやすい。いやはや、行程中盤をずっとチンタラ走ってきたから脚に余力がありまくりだったとはいえ、どこにそんなパワーが残っていたのでしょうか。もちろん適宜タバコ&飲料休憩はしましたけど、平地はもちろん、時々出てくる緩やかな短い登りもアウタートップでダンシング。広い道も狭い道もずっとアウタートップ。おかげさまで30km/h超で最後まで巡行できました。アウタートップなのに30km/h・・・つまり低ケイデンスでグイグイ走っていたわけです。脳汁は出っぱなしだったのでサングラスの下の目は絶対にギラギラしており、舌なんかも出るわ時々唸ったり車に向かって叫んだり、もはや血に飢えて獲物を追いまくる狂犬の如し。といっても、何かを追いかけていたわけでもないんですけど、でも見えない何かを追いかけている気分(爆)。いずれにせよ傍から見たら絶対にヤバい奴であろうと自分でもわかるのですが、脳汁出てるんだから仕方ないよね。例えるなら弱虫ペダルの新開(兄)の「箱根の直線鬼」モードな顔に近かったと思いますが、俺は普段何もない時でさえ挙動不審だの目つきが悪いだの言われますから、爽やか要素は皆無だったことでしょう。ただただ危険なオッサンですwww
【ようやくゴール & まとめ】
そんなこんなで16時過ぎにフィニッシュ!無事スーパーホテルに戻れました。要した時間は11時間06分。目標は10時間(15時戻り)だったので大幅に遅れましたが、ラストの脳汁タイムが無ければ17時を過ぎていたはず。事故もなく無事完走できて良かったです。ちなみに純粋な走行時間は8時間04分ですから、休憩3時間02分。ざっくりですが平均で44分走って16分休憩(信号待ちを含みます)していたイメージでしょうか。喫煙者はほんと休憩多いな(笑)。走行距離はメーター読み186.55km。ショートカットがなければジャスト188kmといったところ。
バイクを輪行袋に入れて部屋まで持って上がる気力はなく(体力は幾らでもあったけど)、バラシて車に乗せ目隠しで毛布を掛けておきました。部屋に戻ったらとりあえずシャワーを浴びて汚れを落とす。自転車の後って、不思議と身体に脂分は付いておらず、サラサラとした水溶性の汗(の結晶)などが付着しているだけなので、石鹸とシャワーだけでさっぱりするんですよ。そのあとフロントに新しい部屋着(寝間着)を取りに行ったら(※)、スタッフの方から「お疲れ様でした、無事に帰ってこられて何よりでした」的な、いろいろとねぎらいの言葉を頂きました。その日の晩は、前日に行った台湾料理には行かずコンビニで買いこみ、ホテルからこの日も頂いたいいちこハイボールで晩酌しました。翌日はホテルの朝食バイキングを食べました。朝カレーはいいなぁ。部屋に戻って2時間ほど追い寝してチェックアウト。浜大津アーカスでお土産を買って名神高速で帰宅しました。なおダイエットでスカスカの身体に久しぶりに大量の炭水化物を放り込んだからでしょうか、体重1.5kg増えてました(苦笑)。また翌日からダイエットの日々が始まりました。
※ 1日目に使ったタオルや部屋着は、部屋のドアの外に出しておくと回収してくれて、タオルだけは新しいものを袋に入れてドアノブに掛けておいてくれます。俺のプランはペットボトルの水も入っていました。ただ部屋着だけはフロントに取りに行かなければなりません。こちらのホテルはフロントの前の棚に7種類の枕と部屋着が置いてあり、お好みで好きなものを部屋に持って行くことができます。ちなみに俺は、枕はデフォルトのものがちょうど良かったです。
というわけで、以上長々と読んでいただきありがとうございました。
今回のフルビワイチは、ケツの痛みさえなければもっと楽しかったはずなので、来年また準備をしっかりとして今度は強固なケツで再チャレンジを・・・とは思いつつ、長浜や高島の路面の悪さをもう一度体験したいかといえば明らかにNO。だったらしまなみ行くかなぁ。うーん、現時点ではなんとも言えないなぁ。
以上、なんだかほとんど文章ばっかりだったので、最後におまけでこれ載せときます。ホテルのユニットバスで撮影したこの日唯一の写真。9月下旬とはいえ思いのほか日焼けしましたw
(自分用メモ)
■ 事前にそこそこ乗ってケツをサドルに馴染ませてから本番に臨め
■ ライド前日は睡眠をしっかり取れ
■ めんどくさくてもライド前のストレッチは最低10分はしておけ
■ エナジージェル的なものを持って行っとけ(なんなら黒蜜のボトルでもいい)
■ 出発前におにぎり2個食っとけ
■ 塩は最初から多めに摂っとけ
■ しんどくなったらアスパラドリンク的なモノを飲め
■ しんどくなったらボトルの中身はカフェオレかミルクティー
■ ケツが痛くなったらギアを重くしろ
そんなこんなで気持ちが落ち込むとあらゆることに腹が立ってくるもので、平時なら自然を感じる「ヨシなどの水生植物が繁茂する止水域特有の匂い」なども単なる悪臭ですわ(投げやり)。五感の全てで感じることが脳内のネガティブフィルターを通ってストレスに変換されるのです。さすがにたまらず「奥びわスポーツの森」でストレッチを兼ねて20分ほど休憩。その後、再び走り出すも、ケツ論から言うと、この先140km地点あたりまで、ケツ痛は続きました。
でも長浜にまで来て今更引き返すのもなんだし、ゆっくりでいいから走り続けようと、ひたすら21~22km/h巡行でポタリングです。ひとまず余計なことを考えずに完走だけを目標に切り替えました。しかし明らかに27~30km/hで巡行したら気持ちいいのになぁと思える道をチンタラ走らざるを得なかったのは、なかなか辛かったですよ。
さて、そうこうしているうちに道のブルーアローが途切れたのです。右折の指示が出ているのですが、その先にブルーアローがない。困ったなぁと思っていると、クロスバイクのおじ様が「道を向こう側に渡るんだよ」と教えてくれました。おお、予習していたのにすっかり忘れていました。片山トンネルは車道ではなくトンネル内右側の歩道を通るため、トンネルに入る前にあらかじめ車道を横断しておくのでした。なんだ、それがここかよ。渡った先の歩道にはブルーアローが書いてありました(歩道の縁石に隠れて見えなかったんです)。というかこれ、最初の方のコンビニ休憩時にマドン+ボーラ(すいません、サイクリストにしかわからない言葉で)の高そうなバイクに乗った人に教えてもらってたなぁ(苦笑)
一応、図を貼っておきますね。
ちなみにこの「道を渡っておく」件については、「ビワイチサイクリングマップ」にもしっかりと書いてます。
https://www.biwako-visitors.jp/uploads/doc/pamphlet/2ad150b7613cf0c9207e35f07d8fdd47c22268d128d8e499178040bd8fe2da17.pdf
というわけで片山トンネルを抜けて、しばらくするとビワイチに2つだけ存在する山岳コースに突入です。といってもあっけないほど短いんですが(笑)。しかしこちらは体力というより精神面をやられているため、1つ目の伊香具小学校横の登りに差し掛かる前でしっかりタバコ休憩です。やっぱりガス補給はしないとね!ついでに塩も3つまみほど補給。脇を「なんでこいつ坂の入口で休憩してんねん」みたいにロード乗りたちが通り過ぎていきますが、これはもう情けないけど仕方がない。で、短い登りを終えてトンネルくぐれば、あとはしばらく下り。楽しかった(笑)
一応、ここがビワイチで2つある「湖北のしんどいセクション」の1つなんですが、俺のような登り苦手マンでも登れますから、まあ普通の人がロードやクロスで走るなら普通に登れるでしょう。最大斜度は7%らしいです。
【推奨ルートから外れてしまい、結果1.5kmのショートカット】
で、この先なんですが、俺はどうもここで道を間違えた(というか推奨コースから外れた)ようです。「飯浦」の交差点を左折して湖岸沿いに走るところ、直進して塩津バイパスに入り「藤ヶ崎トンネル」に突入したんです。で、トンネル内左側の歩道を走っていたんですが、これが感覚的に幅80cmあるかどうかという狭い道で、どう考えても歩道ではなく避難路なんですよね(爆)。「これ、誤って車道側に落ちて車来たら死ぬよな」と思いながらゆっくり走っていたのですが、直線はまだしも、途中でクランク的なところがあるんですよ。ここはさすがに走れないので止まり、冷静になって考えてみました。入ったばかりの自転車保険をこんなところで使いたくないんじゃー!で、よく見ると右側には広めの歩道があります。これね、本来やっちゃダメなんでしょうけど、車が来ないのを見計らってトンネル内を横断し、右側の歩道に行きました。いやほんと、今回のビワイチで唯一、命の危険を感じた時間帯でした。ちなみに俺は右に渡ってからも何の気なしに歩道を徐行しましたが、片山トンネル同様、ここは押し歩きなんでしょう。いずれにせよ、あとから調べたところ、藤ヶ崎トンネルを通ったことで1.5km強のショートカットをしたみたいです。
これも一応、図を貼っておきますね。
そしてしばらく走った先にあるローソン西浅井塩津浜店で休憩。恐らくここでほとんどのチャリダーが休憩を取るんじゃないかと思うくらい絶妙なところにあります。俺も昼食を兼ねてしっかり休憩です。いつぞやのコンビニで挨拶をしたトレックの2人組ともまたお会いしました。聞いたところ、どうもこの先が2つ目の登りらしい。ということでしっかり栄養補給。おにぎり2つを食べ、甘い飲み物も飲んでおきました。塩も多めに摂ったよ。なお炭水化物がエネルギーに変換されるには1~3時間掛かるので、ここでおにぎりを食べたところでこの先の坂を登るにあたってはほとんど意味がないのですが(笑)、しかし後々これが正解だったと思い知るのです。
【2つめの坂で盛大に脚が攣る ~ 湖北の素敵な道 ~ 高島地獄】
んで、再出発してしばらく経つと坂がやって来たので張り切って踏み込んだ途端、ド派手に脚攣った(笑)。辛うじてクリート外せて立ちゴケは免れたものの、屈伸などしながら攣ったり治ったりの繰り返しで3分くらい復活できず。スタートからちょこちょこ塩(というかマグネシウム)を摂取してきたつもりだけど足りなかったか・・・でまたその横をロードバイクの皆さんが抜いて行くのでした。しばらく悶え苦しんでいると、坂の下の方から子供さんを連れたお兄さんが歩いて来たので「この坂はだいぶん先まで続くんですか?」と尋ねたところ、「あの先の見えてるところが頂上ですよ。頑張ってくださいね!」とエールを頂戴しました。お礼を言って、少ししてから再出発。頂上付近で先行していたお兄さんを抜いてお礼を言うと、またしても「頑張ってくださいね!」と二度目のエールを頂きました。本当にありがたかったな。なお頂上と思ったら、実はさらに少し緩い登りが続いたので、軽く精神的ダメージを受けましたw
で、この2つ目の「湖北のしんどいポイント」を越え、その先の岩熊第2トンネルも抜けてしばらく走ると、湖岸沿いの素敵な道に出ました。このへんは湖水が透きとおっていて水遊びにもってこいなエリアです。バーベキューなどしているグループも多かったです。ケツ痛に耐えながら21~22km/hでチンタラ走っていましたが、どう考えても30km/h巡行が気持ちいいだろうなぁ、といった感じの道でしたよ。
そして高島市に入って風車街道を進み、またしても出現した振動網目補修に悩まされつつ「大津●●km」という標識も出てきたので気力を絞り出しながらも「これが高島地獄(※)かぁ・・・」とため息が出ながらも、安曇川町四津川(この地名はあとから調べた)の道沿いにあった自販機でアスパラドリンクを飲み、ボトルに気分転換でミルクティーを入れ再出発。
※ 単調な景色が延々と続く高島市内を走っているうちにいつまで経っても高島市を抜け出せないような錯覚に陥る状態のこと。
しかし!!!この後、奇跡が起きました!!!
【奇跡の回復 ~ 狂犬モード】
アスパラドリンクがスイッチになったのか、これまで摂った炭水化物がエネルギーに変わったのか、なんだかよくわかりませんが、ふとメーターを見ると巡航速度が25~26km/hになっていたんです。しかもケツ痛が軽くなっている。「ん?なんでや?」と思って何の気なしにスプロケを見たら、いつのまにかトップに入ってました。フロントアウター/リアトップ、つまり一番重いギアです。前50Tのコンパクトクランクとはいえ、ギア比は4を越えています。「あ、そうか、重いギア踏みこんでるから加重分散でサドルに掛かる体重が軽減されてケツの痛みが緩和されているのか」と基本的なことをこんなところで思い出しました。こういう大切なことは、もっと早く思い出せよ!!!
このペースが続けば、遅れていた分を少しは挽回できそうです。問題は、こんな重いギアをいつまで踏み続けられるのか、ということ。だってゴールまでは、まだ45kmもあるんですよ。しかし今はこれをやり続けるしかない。10kmごとに休憩でいいから、これで走ろう!と覚悟を決めました。俄然やる気が出てきました。
でも、なんか俺って変なんでしょうね。
白鬚神社(湖面から鳥居が立っている有名スポット)の少し手前で風車街道から交通量の多い国道に入ったんですが、そのタイミングでなぜかいきなりアドレナリンだかドーパミンだかが大量分泌されてテンションが一気にブチ上がったんです。エナジー全開噴射モードに入ってしまいました。これね、走っている本人も「あ、脳汁出たな」ってわかるんですが、それにしたって、どう考えても出るタイミングがおかしい。普通の人は車が増えてテンションが下がるはずなんですが、俺は逆だったんですよね。理由はわからないのですが、普段関西で交通量の多い道路を走っているからそっちの方に順応しているのでしょうか。それとも車と並走すると闘争本能が燃え上がるのでしょうか(笑)。なにはともあれ絶好調になったのは良いこと。
そういうわけで、これは自分を褒めてやりたいというか、むしろ純粋に驚いたのですが、ラスト45km、ずっとアウタートップ踏んでました。ずっとです。途中100mほどだけギアを2段ほど落としてみたのですが、トップの方が走りやすい。いやはや、行程中盤をずっとチンタラ走ってきたから脚に余力がありまくりだったとはいえ、どこにそんなパワーが残っていたのでしょうか。もちろん適宜タバコ&飲料休憩はしましたけど、平地はもちろん、時々出てくる緩やかな短い登りもアウタートップでダンシング。広い道も狭い道もずっとアウタートップ。おかげさまで30km/h超で最後まで巡行できました。アウタートップなのに30km/h・・・つまり低ケイデンスでグイグイ走っていたわけです。脳汁は出っぱなしだったのでサングラスの下の目は絶対にギラギラしており、舌なんかも出るわ時々唸ったり車に向かって叫んだり、もはや血に飢えて獲物を追いまくる狂犬の如し。といっても、何かを追いかけていたわけでもないんですけど、でも見えない何かを追いかけている気分(爆)。いずれにせよ傍から見たら絶対にヤバい奴であろうと自分でもわかるのですが、脳汁出てるんだから仕方ないよね。例えるなら弱虫ペダルの新開(兄)の「箱根の直線鬼」モードな顔に近かったと思いますが、俺は普段何もない時でさえ挙動不審だの目つきが悪いだの言われますから、爽やか要素は皆無だったことでしょう。ただただ危険なオッサンですwww
【ようやくゴール & まとめ】
そんなこんなで16時過ぎにフィニッシュ!無事スーパーホテルに戻れました。要した時間は11時間06分。目標は10時間(15時戻り)だったので大幅に遅れましたが、ラストの脳汁タイムが無ければ17時を過ぎていたはず。事故もなく無事完走できて良かったです。ちなみに純粋な走行時間は8時間04分ですから、休憩3時間02分。ざっくりですが平均で44分走って16分休憩(信号待ちを含みます)していたイメージでしょうか。喫煙者はほんと休憩多いな(笑)。走行距離はメーター読み186.55km。ショートカットがなければジャスト188kmといったところ。
バイクを輪行袋に入れて部屋まで持って上がる気力はなく(体力は幾らでもあったけど)、バラシて車に乗せ目隠しで毛布を掛けておきました。部屋に戻ったらとりあえずシャワーを浴びて汚れを落とす。自転車の後って、不思議と身体に脂分は付いておらず、サラサラとした水溶性の汗(の結晶)などが付着しているだけなので、石鹸とシャワーだけでさっぱりするんですよ。そのあとフロントに新しい部屋着(寝間着)を取りに行ったら(※)、スタッフの方から「お疲れ様でした、無事に帰ってこられて何よりでした」的な、いろいろとねぎらいの言葉を頂きました。その日の晩は、前日に行った台湾料理には行かずコンビニで買いこみ、ホテルからこの日も頂いたいいちこハイボールで晩酌しました。翌日はホテルの朝食バイキングを食べました。朝カレーはいいなぁ。部屋に戻って2時間ほど追い寝してチェックアウト。浜大津アーカスでお土産を買って名神高速で帰宅しました。なおダイエットでスカスカの身体に久しぶりに大量の炭水化物を放り込んだからでしょうか、体重1.5kg増えてました(苦笑)。また翌日からダイエットの日々が始まりました。
※ 1日目に使ったタオルや部屋着は、部屋のドアの外に出しておくと回収してくれて、タオルだけは新しいものを袋に入れてドアノブに掛けておいてくれます。俺のプランはペットボトルの水も入っていました。ただ部屋着だけはフロントに取りに行かなければなりません。こちらのホテルはフロントの前の棚に7種類の枕と部屋着が置いてあり、お好みで好きなものを部屋に持って行くことができます。ちなみに俺は、枕はデフォルトのものがちょうど良かったです。
というわけで、以上長々と読んでいただきありがとうございました。
今回のフルビワイチは、ケツの痛みさえなければもっと楽しかったはずなので、来年また準備をしっかりとして今度は強固なケツで再チャレンジを・・・とは思いつつ、長浜や高島の路面の悪さをもう一度体験したいかといえば明らかにNO。だったらしまなみ行くかなぁ。うーん、現時点ではなんとも言えないなぁ。
以上、なんだかほとんど文章ばっかりだったので、最後におまけでこれ載せときます。ホテルのユニットバスで撮影したこの日唯一の写真。9月下旬とはいえ思いのほか日焼けしましたw
(自分用メモ)
■ 事前にそこそこ乗ってケツをサドルに馴染ませてから本番に臨め
■ ライド前日は睡眠をしっかり取れ
■ めんどくさくてもライド前のストレッチは最低10分はしておけ
■ エナジージェル的なものを持って行っとけ(なんなら黒蜜のボトルでもいい)
■ 出発前におにぎり2個食っとけ
■ 塩は最初から多めに摂っとけ
■ しんどくなったらアスパラドリンク的なモノを飲め
■ しんどくなったらボトルの中身はカフェオレかミルクティー
■ ケツが痛くなったらギアを重くしろ
無事に帰還しました。ありがとうございます!
この夏はここ数年で一番健康的です。ただし炭水化物を減らしての食事ダイエットなので、かなりのエセ健康でもあると思います。急に減らしたのでお腹の皮が余りまくってますし(苦笑)。本当は毎日1時間ウォーキングをするとか、定期的な運動との合わせ技でじっくり減らすのが良いと思うのですが、僕の場合は不定期・高付加なので・・・やらないよりはマシなんでしょうけど。というか喫煙者が健康を語るのもどうなんだと思うんですけどねw
それはともかく、僕もいい年齢のオッサンになってきたので、身体が動くうちにスポーツを楽しんでおいた方がいいな、と最近つくづく思いまして。自転車はいいですよ。しんどいけど楽しいですし、漕いだ分だけどこまでも行けますから。
でも健康的ですね。私は惰性のままグダグダで体重は変わりないものの中年オッサンまっしぐらです。またの機会にインタビューをぜひ‼︎笑