JAZZ from Nishinomiya

V・プレミアリーグのJTマーヴェラスを応援しつつ、日々の出来事や雑感を語ります。ときどき毒づきます。

西宮球場

2005年12月16日 23時31分04秒 | 雑感
オリックス・バファローズのシニア・アドバイザー、仰木彬さんが亡くなりました。

仰木さんといえば野茂やイチロー、長谷川、田口といった大リーガーをを育てた名将。震災の年にリーグ制覇、翌年に日本一と、選手の個性と能力を活かしまとまりのあるチームを作り上げるという手腕は高く評価されていましたよね。温厚かつ豪快で飾らない人柄と、どことなく「古きよき時代の野球人」の面影を残す雰囲気も印象的でした。こんなに御身体の調子が悪いとは知らなかったから、今回の訃報にはただただ驚くばかりです。心より御冥福をお祈り申し上げます。

さて俺の昔住んでいた家は(今の家のすぐ近くなんですが)、西宮球場と同じ町内にありましてね。だから子供の頃、身近な野球チームといえば阪神タイガースではなく阪急ブレーブスだったわけですよ。パリーグのチームだから球場はたいていガラガラでね。よく7回の裏あたりからただで入れてもらって試合見てました(笑)

今思えば、いい球場だったんですよ。関西発の人工芝のグラウンドで、しかもバックスクリーンにはアストロビジョンっていう巨大な電光掲示板があって。なにより阪急西宮北口駅から徒歩2分くらいという立地。でもガラガラ(涙)。面白いのは、以前書いたかもしれないけど、ここでは競輪が開催されていたんですよ。競輪のバンクが地下からせり上がってきて・・・んなハイテクなはずがなく、車輪のついた可動式のバンク(傾斜角度調整可能と思われる)をクレーンでたくさん球場に運び込んで、組み立てるんですよ。イメージ涌きますかね?幅5mくらいのバンクを横にたくさん連結させて、最終的に一周333mのバンクが出来上がるという・・・考えてみればすごい発想ですよね。ちなみにこのバンク、普段は球場の敷地内にバラバラにされて保管されていました。競輪のたびに組み立てられ、終われば解体。

阪急ブレーブスは親会社が阪急なだけに、関西の球団にしてはちょいとスマートというか、明らかに近鉄や南海よりは上品な雰囲気がしていました。ちなみにチーム応援歌みたいなのを歌っていたのは早見優。あとブレービーちゃんっていう黄色い鳥?のようなかわいい?マスコットがいてね。子供に人気でした。プロ野球チームのマスコットのさきがけみたいなもんだったと思います。というわけでネットを調べてみたらこんなサイトを発見。

ブレービーという着ぐるみに命を吹き込んでいたのは、島野さんという方なんですが、この方は元巨人のドラフト1位指名選手。だから当初は着ぐるみに入って演じることに抵抗があったそうです(そりゃそうだよね)。でもある日の試合後、球場の近くの居酒屋(焼き鳥屋「かあちゃん」だったかな)で飲んでらしたら、隣にいた子供がお父さんに「ブレービー面白かったね!」って言ってて、それを聞いてこの仕事をすることに迷いがなくなった云々、ってのは有名な話。でもあらためて読んで、また涙してしまいました。

そういえば、昔北海道のバスツアーに参加した時、阪急交通社のバスだったんだけど、車体側面にブレービーのイラストがプリントされていて妙に感動した記憶があります。

西宮球場はその広さ(グラウンド以外の敷地が広い)と立地のおかげで西宮市民祭りが開催されたり、コンサートが開催されたり、また阪急がオリックスになって神戸に拠点が移ってからは関西学生アメフトの本拠地になったりとそれなりに利用はされていたんですが、競輪が撤退してからは存在価値が半減してしまい、今年解体されました。町内の盆踊りとかもここ使ってました(さすがにグラウンドではなく券売横の広場を使わせてもらってました)。今後は再開発でマンションや商業施設が立ち並び、新しい風景に変わることだと思います。俺はセントラルパークみたいな公園になったらいいなぁと思ってたんですが、一企業の所有地、しかも商業地としては抜群の立地ですから、それはまあ無理な話ではあります(笑)

余談ですが、西宮球場でコンサートがあったら、なぜかうちの家にはタダ券が何枚か流れてきまして(笑)、もちろん一番安いB席なんですが。。。そのころは音楽に興味がなかったんで1回も利用しなかったなぁ。マドンナとかデュラン・デュランとか。サザンとか。クイーンも来たんですよね。あ、そうそう、盆踊りで無料だか500円だかで配布していた(笑)、WWF(大仁田のいたプロレス団体)の西宮球場大会には行きましたよ。プロレスってテレビでしか見たことなかったから、前座含めてあんなに試合があるなんて知らなかった。小人プロレスもやってて感動!そしてザ・シークまで登場してこれまた感動!そしてシークがふところかどっかから火の玉を出して相手に投げつけまたまた感動(笑)!最後はお決まりの有刺鉄線電流爆破なんたらかんたらデスマッチで終焉!!!

小人プロレスとか障害者プロレスとかを差別だ人権だなんだ、とか言っている人は、実際にその目で試合を見てみるといい。彼らはプロのレスラーであり、そしてエンターティナーです。見世物的要素は確かに強いでしょう。でも自らの身体をはって銭を稼いでるのに、水を差すような野暮なことは言うなってもんです。

さて話は戻って。。。西宮市は平和非核都市というのを宣言しているんですが、一方で街の核(コア)というものもないんですよ。各線の主要駅である西宮北口(阪急)、西宮(阪神)、西ノ宮(JR)の3駅はお互い離れているというのもあるでしょう。市役所は阪神西宮の近くにあるけど、乗降者が多いのは圧倒的に西宮北口。大阪と神戸の中間にある住宅都市ですから、これといった中心街がないんです。

だけど震災があって一気に再開発が進みだしましてね(皮肉なもんですが)、まずマンションがたくさん建設されました。震災で市の人口が数万人減ったんですが、マンションが建ったから人も増えて、いつのまにやら震災前の人口を超えてしまい、いつの間にか尼崎市の人口まで抜いちゃって。そして西宮北口は駅の北東エリアに10万m2クラス、南西エリアに3万m2クラスの再開発ビルが立ち、さらに南西エリアには兵庫県立芸術文化センターという立派なホールが完成しました。そういうわけで、震災後はずいぶん街の風景が変わりました。そしてこれから球場跡地再開発やらなんやらで、また様変わりしていく。10年後はどんな街になっているのかな。楽しみであると同時に、住んでいるものとしては、やはり治安が悪化しないか心配です。

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