親愛なるルーキーへ
誕生日おめでとう。
生きていたら、今日は16歳の誕生日だね。
今、あなたが居るところは、どんなところかしら?
この間、幼馴染のシーザがそっちに行ったでしょ?会えたのかな?
ママのお友達の子、パフちゃんとは仲良くしてるの?
きっと、じゅうべえも一緒にボールを追って、走り回ってるんじゃないかと思ってる。
ママはね、あなたが旅立った時、もう、キラキラするモノは何もないんだと思っていた。残りの人生をどう生きようか・・・せめて、そっちに行った時、あなたに『さすがボクのママ!頑張ったね』って言ってもらえるように生きたいと思って、半ば無理やり前を向いた。
この一年半、根本から自分を見つめ直し、新たな自分を発見しようと、いろんな事に挑戦し続けてきたのを見てたでしょ?
もちろん、辛いこと、悲しいこと・・・理解できない理不尽な出来事もたくさんあったけど、生きているといろんな事があるよ。
前を向いて歩きだしたら、新たに、楽しいこと、人、いろいろなモノに出会う事が出来た。
あなたが居ない世界にも、キラキラ輝くモノがたくさんあってね、たまには、心地いいと感じる事もあるの。
だから、これからは、『頑張る』じゃなくて、自分らしく胸を張って『楽しむ』で行こうと思ってる。
もちろん、忘れる事は一瞬足りたりともない。
悲しみは癒えるどころか、時間と共に増して行くように思う。
だけどね・・・
ずーっと、あなたに恥じない生き方をしようって思っていたけど、今は、少し考え方を変えようと思っている。
残りの人生を自分らしく、上を向いて生きる。
結果、あなたが私の所にあの長いしっぽをビュンビュン振って、『やり遂げたね!』って来てくれたら、いいかな~って想ってる。
だって、その方が、ママらしいでしょ!
ルーキー、あなたと居た時だって、ママは常にチャレンジャーだったし、いつも、上を目指していたんだから・・・その方がいいよね。