ビートルズの「転換期」の名盤と言われている“REVOLVER”。この
アルバムの制作にあたり最初に取りかかったのは14曲めの‘Tomorrow
Never Knows ’でした。結果論ですが、この曲のエンディングで電子
処理されたジョンのヴォーカル“Of The Beginning”という連呼が、
なにか次の“SGT. PEPPERS”につながっている雰囲気を感じ、深遠な
気持ちを感じたものです。
あの“09.09.09”で、「モノラル・ミックス」を体験されたかたも
多いことでしょう。ビートルズが公式にリリースした曲は 213曲です。
しかし、リリースされた曲を「商品」という観点で見直してみると、
その 213曲はたんなる 213曲ではないのです。ビートルズ・ファンの
間では今や共通認識となっている「モノ・ミックスとステレオ・ミッ
クスの違い」「UK盤とUS盤の相違」・・・。そうなのです。ミッ
クス・ダウンの相違から、「同じ曲でも異なる趣き」で楽曲を楽しむ
ことができるのです。
今回ご紹介する‘Tomorrow Never Knows’も然り。この「多様性」
故に、ビートルズファンになった方々も多いかと思います。かく言う
私もその一人。なぜならば、「異なるテイクの採用」や「ミックス・
ダウン過程の相違」等を通して、制作プロセスの醍醐味を味わうこと
ができるからではないでしょうか。
ちなみに‘Tomorrow Never Knows’では、ステレオ・バージョンと
今回ご紹介するモノ・ヴァージョンでは、「ミックス・ダウン過程の
相違」を以下の点で確認できます。
1.イントロの最初のシタールの音
モノ・ミックスでは、ステレオ・ミックスよりやや遅れた
ポジションでフェード・インされている
2.イントロのドラムス
モノ・ミックスでは、冒頭から6拍めで入る。(ステレオ
ミックスでは8拍め)
3.間奏のギターソロのバックに入るSE
モノ・ミックスではステレオ・ミックスと比べ、上下動や
断続が激しい
4.4番冒頭の高周波数の音
ステレオ・ミックスに入っている“The love is all ”の
背後にある高周波数の音は、モノ・ミックスでカットされ
ている
5.各段落の“It is ~ ing”の背後にあるB♭のオルガン
モノ・ミックスでは、ステレオ・ミックスより低い音量で
ミックスされている
いかがでしょうか。この他にも「モノ vs ステレオ」の相違はたく
さんありますが、ここではあえて割愛させていただきました。皆さま
ご自身で確認されるのも一考かと思いますので・・・。
こうしてみると、楽曲のビートルズの時代の「ミックス・ダウン」
はプロセス産業に通じるものがあると思いました。「同じ製品(楽曲)
でも同じものは作れない」という考え方です。レシピや配合表の中の
「許容範囲」と「コンソールを操作している技術者のアートな世界」
に共通点を感じたからです。
この記事を書いているうちに、197x年夏の東京・池袋の西武百貨店
屋上での出来事を思い出しました。屋上の簡易ステージで当時無名の
バンドがビートルズ・カヴァーを演奏していたのです。リーダー格の
人が聴衆にこう言いました。
「みんな、何かリクエストはあるかな?」
そこで、私はこう言いました。
「‘Tomorrow Never Knows’!」
すると、リーダーはこう言い本当に怒ってしまいました。
「そんなことは言わないの!」
それでは、お楽しみください。‘Tomorrow Never Knows’(mono)。
HERE
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アルバムの制作にあたり最初に取りかかったのは14曲めの‘Tomorrow
Never Knows ’でした。結果論ですが、この曲のエンディングで電子
処理されたジョンのヴォーカル“Of The Beginning”という連呼が、
なにか次の“SGT. PEPPERS”につながっている雰囲気を感じ、深遠な
気持ちを感じたものです。
あの“09.09.09”で、「モノラル・ミックス」を体験されたかたも
多いことでしょう。ビートルズが公式にリリースした曲は 213曲です。
しかし、リリースされた曲を「商品」という観点で見直してみると、
その 213曲はたんなる 213曲ではないのです。ビートルズ・ファンの
間では今や共通認識となっている「モノ・ミックスとステレオ・ミッ
クスの違い」「UK盤とUS盤の相違」・・・。そうなのです。ミッ
クス・ダウンの相違から、「同じ曲でも異なる趣き」で楽曲を楽しむ
ことができるのです。
今回ご紹介する‘Tomorrow Never Knows’も然り。この「多様性」
故に、ビートルズファンになった方々も多いかと思います。かく言う
私もその一人。なぜならば、「異なるテイクの採用」や「ミックス・
ダウン過程の相違」等を通して、制作プロセスの醍醐味を味わうこと
ができるからではないでしょうか。
ちなみに‘Tomorrow Never Knows’では、ステレオ・バージョンと
今回ご紹介するモノ・ヴァージョンでは、「ミックス・ダウン過程の
相違」を以下の点で確認できます。
1.イントロの最初のシタールの音
モノ・ミックスでは、ステレオ・ミックスよりやや遅れた
ポジションでフェード・インされている
2.イントロのドラムス
モノ・ミックスでは、冒頭から6拍めで入る。(ステレオ
ミックスでは8拍め)
3.間奏のギターソロのバックに入るSE
モノ・ミックスではステレオ・ミックスと比べ、上下動や
断続が激しい
4.4番冒頭の高周波数の音
ステレオ・ミックスに入っている“The love is all ”の
背後にある高周波数の音は、モノ・ミックスでカットされ
ている
5.各段落の“It is ~ ing”の背後にあるB♭のオルガン
モノ・ミックスでは、ステレオ・ミックスより低い音量で
ミックスされている
いかがでしょうか。この他にも「モノ vs ステレオ」の相違はたく
さんありますが、ここではあえて割愛させていただきました。皆さま
ご自身で確認されるのも一考かと思いますので・・・。
こうしてみると、楽曲のビートルズの時代の「ミックス・ダウン」
はプロセス産業に通じるものがあると思いました。「同じ製品(楽曲)
でも同じものは作れない」という考え方です。レシピや配合表の中の
「許容範囲」と「コンソールを操作している技術者のアートな世界」
に共通点を感じたからです。
この記事を書いているうちに、197x年夏の東京・池袋の西武百貨店
屋上での出来事を思い出しました。屋上の簡易ステージで当時無名の
バンドがビートルズ・カヴァーを演奏していたのです。リーダー格の
人が聴衆にこう言いました。
「みんな、何かリクエストはあるかな?」
そこで、私はこう言いました。
「‘Tomorrow Never Knows’!」
すると、リーダーはこう言い本当に怒ってしまいました。
「そんなことは言わないの!」
それでは、お楽しみください。‘Tomorrow Never Knows’(mono)。
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「じゃ、レボリューションNo9!」
っていうでしょうね
(^0^)
今だったらプログラミングかなんかで
再現しちゃうんでしょうか。
#レボリューション9
P/G/R:マジでこれやるのかよ??
こちらではご無沙汰しております。
お越しいただき、ありがとうございます。
その後日本に興味をいただいたジョンが
「お経」を耳にしたことで進化した
‘Tomorrow Never Knows ’ #2
を聴いてみたかったです。