1921．変なおじさん

　朝のラッシュ・アワーをすぎた駅のホーム。

　少しだけスペースができたのを幸いにいろいろな「動き」をする人
を見かけます。

　傘でゴルフのスイングをする人
　テニスのスイングをする人
　野球のバッティング・スイングをする人

　ここまではＯＫでしょうか。さて、わたしの場合「ボウリング」。
直近で投げた試合で「内ミス」を連発しました。その原因が分からず
試合中にチーム・メイトに相談しました。それでも分からず、ずっと
仕事をそっちのけで原因を考えていたのです。次の試合が迫っている
ため、けっこう危機感ありありの状況なのです。

　しかし、ただ考えていただけでは原因はわかりません。１０年ほど
前のようにボウリング場へいって練習に没頭できれば、早期に問題を
解決できる可能性もあるのですが、現在はそのような時間もままなり
ません。そこで。駅のホームで寸暇を惜しんでの「シャドー・ボウリ
ング」なのです。実に涙ぐましいでしょ。

　駅のホームの白線を目印にして、スタンスの位置やステップの方向
を確認。問題は発見できませんでした。次第に熱が入り乗るべき電車
をやり過ごし経過すること１０分。

　プッシュ・アウェイ！

　手の始動が調子のよい時に比べ早かったのです。このために全体的
に余裕がなくなっていたのです。トップでの「タメ」がまったくなく
結果として自分の力でボールを引っ張り込む投球になっていました。
これではリリース・ポイントが前方になるため、ボールが内側内側へ
落ちるようになります。

　なるほど。やはり体で感じないと・・・ね。

　と我に返った瞬間、視線を感じました。女子高生でしょうか。

　やだ～、キモい。変なおじさん。

　そんな風に目が語っていました。



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